国際中医師発 不調知らずの体になる!季節の薬膳レシピ

国際中医師が冷え性にすすめる温め食材は、
ねぎでもしょうがでもなく「羊肉」!

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急に寒くなって、冷えを感じている人も多いのでは? そんなときは体を温めるねぎやしょうがをたっぷりとって...と考えたあなた! じつは中医学の考え方では、冷え性によっては、ねぎやしょうがよりももっと体を温めてくれる食材があるのだそう。それが羊肉というから驚きですね。国際中医師の岡央知子さんに教えていただきました。

〝陽気"を補ってこそ、冷え性を改善に導く

早いもので2016年も残すところひと月。寒さがいよいよ本格的になり、「冷え性さん」には、特に厳しい季節がやってきました。お風呂に入ってもすぐに冷えてしまう、寝るときも靴下が欠かせない......。そんな慢性化した冷えの原因は、体の中に本来、存在している"温める力"の不足です。

中医学では、この力のことを「陽気」を呼びます。自然界にも陽気は存在しているのですが、日中の時間が短く、寒さが極まる今の時期は、この陽気が最も低下する時期。もともと冷えを抱えている人は、自然界の変化を受けて冷えがいっそうひどくなり、それに伴う不調が気になってくるかもしれません。

薬膳には、ねぎ、しょうがをはじめとする「温め食材」がいろいろあります。ただ、食材の"温め力"にはさまざまな種類が。ねぎやしょうがには、残念ながら、陽気を補う力はありません。つまり、単にしょうがをたくさん食べても、慢性の冷え性を改善する効果はあまり期待できないのです。

昔は「お薬」として飲まれた羊肉のスープ

では、何を食べるのがいいのか。最もおすすめしたいのは、ラムやマトンなどの羊肉です。元気とパワーを増強する肉類ですが、その中でも、羊肉は温めパワーが最強! おなかや足腰の冷えを防ぎ、寒さに弱く元気の出ない虚弱な体質を強化します。

2000年以上前に書かれた中医学の古典には、羊肉と生姜を煮込んだ「当帰生姜羊肉湯」という薬膳スープが薬として登場します。治すのは冷えによるおなかの痛みや産後の腹痛。体を温めて陽気を補う羊のパワーは、病気や不調を治療する薬として利用されていたのです。

現代栄養学では、羊の肉にはエネルギー代謝に欠かせないL-カルニチンが非常に豊富に含まれることがわかっています。冷えを防ぐ羊肉のパワーは、エネルギーを燃やす力でもある! さらに、カロリーは牛肉や豚肉より低めに抑えられるというメリットもあるからうれしいですね。冷えも気になり、美ボディも目指したい女性たちにとって、羊肉はいいことだらけのお肉といえるでしょう。

せっかく羊肉を食べるなら、お悩みに合わせ、温めパワーをさらにアップさせる食材を合わせてみてください。おなかや内臓の冷えが気になるなら、胡椒や山椒、フェンネルなどのスパイスを効かせて、肩や首がこる人は、血のめぐりをよくして滞りを取り除くターメリックが入ったカレー粉を合わせるのがおすすめです。


この冬は、羊肉の温めパワーを取り入れて、いきいき、アクティブに過ごしてください!



おすすめの一品

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ラム肉のカレーロースト
1食分254kcal

    材料(2人分)
  • ラムチョップ(子羊の、あばら骨のついた背肉) 4本
  • 塩・こしょう 適量
  • たまねぎ 1/4個
  • しょうが 1片
  •   ヨーグルト 大さじ3
  • A  カレー粉 大さじ1
  •   オリーブオイル 小さじ1
  • ローズマリーの葉 1~2枝


    つくり方
  1. (1)ラムチョップは両面に塩・こしょうをふり、20分程度室温で置いておく。
  2. (2)たまねぎ、しょうがは皮をむいてすりおろし、Aとボウルで混ぜる。
  3. (3)(2)に(1)の肉を入れて混ぜ、冷蔵庫で2~3時間以上漬け込む(1日つけてもOK)。
  4. (4)(3)の肉のつけ汁を軽く落し、ローズマリーの葉を載せ、200℃のオーブンで片面10分ずつ焼く。






岡央 知子
岡央 知子
国際中医師、国際薬膳師、漢方養生指導士(上級漢方スタイリスト)、養生気功インストラクター、肥満予防健康指導士。長年、フリーランスの編集者、ライターとして数々の雑誌、単行本の編集、執筆を行う。主なテーマは美容、健康、スポーツ。仕事を通じて出会った漢方、薬膳、中医学の世界に関心をもち、薬膳、気功の勉強を始める。趣味はランニングで、マラソン歴は14年。

写真/安井真喜子


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