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【松本まりかさんインタビュー後編】 経験することにムダはない。楽しいことも、苦しいことも仕事の糧に

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【松本まりかさんインタビュー後編】 経験することにムダはない。楽しいことも、苦しいことも仕事の糧に

個性と才能、美しさを携えながら、第一線で活躍する女優、タレント、モデルのみなさん。彼女たちはふだんどのようなセルフケアやメイク、食生活、フィットネスなどを実践しているのでしょうか? 外見はもちろん、内面もキレイでいるための“メソッド=方法”を教えてもらう本企画。
ゲストは前回に続き、“あざとかわいい”や“怪演”で話題沸騰中の女優、松本まりかさん。妖艶でありながらも、人と壁をつくらないフランクな考え方や行動力も魅力。彼女の女性として、人としての美しさを引き出すメソッドを教えていただきました。

Contents 目次

旅先のひとつひとつの経験は表現の引き出しに

時間があれば、一人旅に出かけることも多いです。
印象深い旅先をひとつ挙げるとすれば、インドかな。とくにガンジス川は印象深かったです。河のほとりでは火葬が行われていて、でも、その近くでは子どもたちがキャッキャと遊んでいる。神秘的とか、美しいとか、怖いとか、悲しいとか…、いろいろな感情が沸きあがってきたんです。「生」と「死」が一緒にある場所で、心に深く残るものがありました。

また、旅はもちろんですが、日常の生活も、恋愛も、出会った人も、読んだ本も、目にしたこと、体験したこと、感じたことのすべてが仕事に生きてくると思っています。まったく同じ役でなくても、直接的なものでなくても、表現するときの引き出しになります。
そして、旅はその引き出しを増やしてくれるものだと思います。

人と仲よくなる、好かれるためには
「相手を信じる」こと

ひとりで海外旅行に行くことが多いのですが、現地に友だちがいて会うこともありますし、現地で新しく友だちができることもよくあります。
以前行ったベトナムでも、現地のホテルで、ベトナム人の女性と友だちになり、ガイドブックには載っていない知る人ぞ知るようなスポットやレストランに連れていってもらいました。日本でも、地方に行くと現地の人と仲よくなったり、旅先だけに限らず、お店の方にいろいろ質問したり、コミュニケーションをとったりしているうちに、とても仲よくなっていることがよくあるんです(笑)。

そういう話をすると、「仲よくなるコツって?」「人に好かれるにはどうしたらいい?」と聞かれることがあるのですが、何か特別なことをするというよりも、シンプルに、「相手を信用すること」が大切なのではないかと思っています。
海外に行って現地の人と会うと、別段理由もないのに「なんだか怖そう」「話しかけにくそう…」と一歩引いてしまう人もいるかもしれませんが、そう思ってしまうのは、疑心暗鬼の心があるからだと思うんです。でも、「相手も自分と同じ人間」と思うとどうでしょう? “自分”は怖いですか? そう考えていくと、なんとなく少しずつ怖くなくなってくる気がします。

それから、好きな人には好かれないのに、何とも思っていない人に好かれることってありませんか? それは相手の問題ではなく、自分側の素振りが違うのだと思います。好きな人の前だと、よく見せようとして、ついカッコつけてしまいがち(笑)。
そうしてしまう気持ちもわからなくないのですが、ムリしているというのはきっと相手にも伝わってしまうでしょうし、それでは意中の相手に魅力的に映らなくなってしまうと思うんです。
だから、「人に好かれるコツは?」の答えの自論は、「好かれようと思っていない人といるときのような自分でいること」です!(笑)

うれしいことも、苦しいことも糧にして
見えない先の準備を常に

女優の仕事は、もちろんこれからも続けていきたいです。
あとは、洋服が好きなので、ファッションにからむ仕事もしたいですし、ドキュメンタリーなどにも興味があります。幅広く、いろいろなことに挑戦したいという気持ちはあります。

ただ、「40歳のときは、こうなっていたい」というような具体的な将来像はあまりないです。
人生、何が起こるかわからないし、先のことは未知。でも、人の心を動かす人でいたいし、自分がおもしろいと思うことを追求できる人ではありたいと思います。好きなことには貪欲でいたいですね。

あとは、この先どんな役のお話がきても、どんな仕事に巡り合ってもいいように、日常のひとつひとつの経験を、しっかりと心と体に刻んで覚えておこうと思います。うれしいことも、苦しいことも自分の血肉にして、引き出しを増やしておきたいですね。

松本まりか profile

1984年生まれ、東京都出身。
2000年、テレビドラマ『六番目の小夜子』で女優デビュー。
2018年、『ホリデイラブ』の井筒里奈役での“怪演”で一躍脚光を浴び、今年「ゆうばり国際映画祭 2019年ニューウェーブアワード」を受賞するなど存在感を増している。11月には、15年ぶりとなる写真集『月刊松本まりか 汀』(小学館)を発売し、話題となる。フジテレビ系『竜の道 二つの顔の復讐者』、テレビ東京『捨ててよ、安達さん。』に出演予定。

撮影/松橋晶子 ヘアメイク/飯塚七瀬(山田かつら) 取材・文/柿沼曜子

KIREI NOTE キレイノート|キレイを求めて旅するノート

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