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化粧水がしみる、ヒリヒリする、赤くなる…肌の「おくすりサイン」を見逃さないで!

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化粧水がしみる、ヒリヒリする、赤くなる…肌の「おくすりサイン」を見逃さないで!

化粧水をつけるとヒリヒリと沁みたり、赤くなってしまったり。そんなとき、「肌の調子がよくないのかな」と思いつつ、スキンケアのアイテムを変えることで対処している人も多いのでは? じつはこうした症状は、治療薬(医薬品)による対処が必要な「おくすりサイン」。美しく健康な肌を保つためには、治療薬を使った適切なケアが欠かせません。そこで、肌の状態ごとの対処法について、皮膚科専門医の原みずき先生に聞きました。

監修 : FYTTE 編集部

ダイエット専門誌として1989年に雑誌創刊し、2016年よりWEBメディアに。ダイエットはもちろんのこと、ヘルスケア、ビューティなど体の内側からも外側からも美しくかつ健康でいるための体づくりのノウハウを、専門家への取材とともに紹介。“もっと、ずっと、ヘルシーな私”のキャッチフレーズとともに、編集部員も自らさまざまなヘルシーネタを日々お試し中!

Contents 目次

長引くマスク生活で、肌あれが深刻化

資生堂薬品が女性500名を対象に行った調査によると、じつに73%の人がマスクを常用するようになって「肌あれしやすくなっている」と回答。また、「肌荒あれが悪化しやすくなっている」という回答も61%に達しています。

続いて、肌あれの症状別に「症状が生じた際の対処の有無」および「対処方法」について質問。「化粧水が沁みる」という症状から下はすべて肌において炎症が起きている状態で、本来は市販薬や皮膚科の処方薬など「治療薬」での対処が必要ですが、「皮膚科に行く」という回答は少数派であることがわかりました。
トップは「スキンケアのアイテムを変える」との回答で、正しく対処できている人は少ないという現状が浮き彫りとなっています。

また、「肌あれの治療薬を使用することに対して、ハードルを感じたことはありますか?」と聞いたところ、実に51%が「ある」と回答。さらに「ある」と答えた人(257名)に、「治療薬の使用に関する認識やイメージ」を聞いたところ、57%が「治療薬を入手するのは面倒だと思う(皮膚科への予約や通院が必要など)」、53%が「治療薬を使うべきタイミングや症状がわからない」と答えました。

一方、「これまでに肌あれを自覚した際、治療薬を使用したことがある」と答えた人(273名)に、「治療薬を使用したことで、肌あれの改善スピードが早まった実感はありますか?」と聞くと、約8割(78%)が「ある」と回答。
多くの人がハードルを感じている治療薬ですが、肌あれを早く改善するうえでは、有効な対処であると考えられます。

皮膚科医が教える「おくすりサイン」とは?

以上の調査結果を踏まえて、肌の状態ごとの正しい対処法について、皮膚科医の原みずき先生にお伺いしました。

「『肌あれ』とひとくちにいっても、症状の種類や深刻さには違いがあります。いくつかの症状が重なって出てきたり、人によっては症状が出る順番に違いが見られることもありますので、あくまでも大まかな目安となりますが、今回は『症状が出始めるタイミング』に注目して、以下の5つのレベルに分類しました。
この『肌あれレベル』によって、とるべき対処が変わってきます」(原先生)

とくに大きなポイントと言えるのが、肌において「炎症が起きているかどうか」という点です。炎症が起きていなければスキンケアで対処可能ですが、炎症が起こっている場合は「スキンケア=化粧品」ではなく、「治療薬=医薬品」で対処する必要があります。
そこで注目したいのが、「Lv2の症状」への対処です。

「昨今はとくにマスクによる擦れなどにより、『化粧水が沁みる、ヒリヒリする、赤くなる』といったLv2に該当する症状を訴える患者さんが増えていますが、今回の調査ではLv2の状態で何らかの対処をしようとする人の多くが、スキンケアで経過をみていることが多いとわかりました。しかし、これらの症状はすでに炎症が起きはじめている状態であり、スキンケア(化粧品)だけではなく、治療薬(医薬品)による対処が必要になる可能性があります。皮膚科でもLv2のような状態を確認した場合は炎症と判断し、治療薬を処方することが多いでのす。
化粧水が沁みる、ヒリヒリする、赤くなるなどの症状は、治療薬を使い始める『おくすりサイン』であると覚えましょう」

なお、今回の調査では直近1年以内にLv2の症状を経験した人のうち、約7割(67%)と大多数が治療薬による対処を行っていないという結果になりましたが、これは「おくすり」を使うタイミングを見誤っていることになります。
仮にスキンケアだけで一時的に治ったとしても、肌トラブルをくり返してしまう、重症化してしまうリスクがあります。ご自身の対処で症状が軽快しない場合は、皮膚科の受診をおすすめします。

忙しいときには市販薬も活用を

一方、「おくすりサイン」を自覚しているけれど、皮膚科に行く時間や余裕がない。そんなときは、市販の治療薬を使うとういう選択肢もあります。最近の市販薬には、スキンケア感覚で使えるエッセンスタイプも多いため、治療薬のべたべた感が苦手な人にもおすすめ。
いずれにしても、しっかりと効果を確認するためには、使用頻度と使用量を守ることが大切です。医師の指導、または、パッケージ等の記載を必ず確認してから使いましょう。

<調査概要>
調査内容:「肌あれへの対処」に関する調査 ・調査期間:2021年6月18日~21日
調査方法:インターネット調査
調査対象:マスクを常用しており、かつ1年以内に肌あれを経験したことがある20~40代女性500名

<監修プロフィール>
原みずき(はらみずき)

皮膚科専門医(日本皮膚科学会認定)/ みずき皮膚科クリニック院長
東京女子医科大学医学部を卒業後、皮膚科を専門に研修を積む。一般皮膚科を中心に皮膚科全般、美容皮膚科についても経験を重ね、2019年に「みずき皮膚科クリニック」を開業。皮膚科専門医としての知識や技術はもちろん、女性ならではの目線も大切にしながら診療に携わっている。メディア出演も多数。
みずき皮膚科クリニック https://www.mizukihifuka.com/clinic/

文/MFC

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