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肩こりが和らぐ「筋膜リリース」 はマッサージよりも効果大!

まだまだ気温が低いこの季節、寒さからつい猫背になりがちですよね。全身の筋肉が縮こまり、肩こりに悩んでいる、という方も多いのではないでしょうか。肩こりといえば筋肉をほぐすマッサージが解消法の定番ですが、今、筋繊維を覆う「筋膜」をゆるめる「筋膜リリース」に注目が集まっています。筋膜とこりのメカニズムや自宅で行える筋膜リリースについて、トレーナーの木庭翔吾先生に教えていただきました。


筋肉を覆う「筋膜」が固まると肩こりの原因に

筋膜は、具体的に体のどの部分にあるのでしょうか?
「筋膜は筋肉を覆う膜のことで、全身にあります。筋繊維中にも入り込み、骨にも付着しています。血管、神経などの体のあらゆる組織同士をつなげ、それぞれが正常に機能するように支えているのです」(木庭先生)

では、筋膜が体のコリの原因となることはあるのでしょうか?
「筋膜は洋服のようなもので、固まると非常に動きにくくなります。筋膜の動きは筋肉に合わせて伸縮するだけなので、体を動かさずにいると筋膜も硬くなり、血液の循環も悪くなるのです。その結果、肩こりや足のむくみ、体の痛みなどの原因となります」(木庭先生)

デスクワークなどで1日座ったままでいると、体や筋肉がガチガチに強張るのを感じますが、じつは筋膜も固まっていたということなのですね。

筋肉の長さを適正にしてくれる「筋膜リリース」

硬くなった筋膜が肩こりなどを引き起こすなら、マッサージでほぐせばいいのでは? と思ってしまいますよね。
「硬くなった筋膜は筋膜リリースという方法で緩めなければなりません。筋膜リリースとは、筋肉と筋膜に対して圧力をかけて筋膜を緩める方法です。もともとは専門家による手技でしたが、専用のツールをはじめ、テニスボールなどの身近なグッズを使うことでセルフケアができます」(木庭先生)

姿勢が悪く、体が歪んでいる人の多くは適正よりも長過ぎる筋肉や、短過ぎる筋肉が体に存在しています。ストレッチやマッサージは筋肉を伸ばす、もしくはほぐすため、長過ぎる筋肉をさらに伸ばしてしまうことも。それにより、さらに姿勢やコリが悪化してしまう場合があるのだそうです。一方、筋膜リリースの最大の特徴は「筋肉の長さを適正に戻す」効果が期待できるという点。

「筋膜リリースは深く呼吸しながら、ゆっくりと行うことがポイントです。痛みも伴いますので、就寝前はおすすめできません。スポーツ前の準備運動やクールダウンに取り入れるのもいいでしょう。筋膜リリースだけをする場合も日中に行うようにします。毎日行った方がこりを解消する効果は高いですが、無理のない範囲でかまいません」(木庭先生)

肩こり解消筋膜リリース&エクササイズ

先生によると、肩こりに悩む多くの方が猫背だとか。まずは姿勢の悪さに直結する上半身の両脇にある前鋸筋を筋膜リリースしましょう。

前鋸筋の筋膜リリース

  1. 右半身を下側にして床に横向きになり、胴体側面のみぞおちの高さくらいの位置にテニスボールをセットする。右手の手のひらを上に向け、右腕を頭の延長線上に伸ばす。このとき、両ひざは揃えて軽く曲げておく。
    ※手を伸ばしたままだと痛みが強すぎる方は、ヒジ枕をして頭を支えます。
  2. はじめにセットした位置を中心に、深呼吸をしながら、上下にテニスボールボールを3〜4cmほど転がす。5回を目安に行ったら1の姿勢に戻る。
  3. 左半身を床側に近づけ、うつ伏せになるように上体を倒す。キープの必要はなく、うつ伏せ→仰向けをゆっくり丁寧におこなう。1の態勢に戻り、左半身をできるだけ天井側にゆっくり丁寧に開きます。痛みが強いのでゆっくりと深呼吸しながら、それぞれ5回ほど行う。
  4. 左半身を下側にして姿勢を取り直し、①〜③を繰り返す。

胸の筋肉の筋膜リリース

前鋸筋をリリースして肩甲骨が動くようになったら、お次は体前面、胸の筋肉の筋膜リリースを行います。

  1. テニスボールを床に置き、うつぶせになる。その際、テニスボールやペットボトルが右鎖骨から脇にかけて斜めに当たるようにする。
  2. 右腕をまっすぐ上方に伸ばし、左腕は力を入れず楽なポジションに置く。右足はまっすぐ伸ばし、左ひざは軽く曲げながら内側を床につけるようにする。(股関節を開くイメージ)。
  3. 雑巾で床を拭くように右手を左右に大きく5往復ほど動かす。痛みがない場合は微妙に場所を変えてみる。
  4. 左側にボールを置き換え、①〜③を繰り返す。

肩甲骨を下げるエクササイズ

肩甲骨が上にあがり、背中が丸くなることで肩こりが起きやすくなります。肩甲骨を下げるエクササイズを行いましょう。

  1. 両手を下に伸ばし、体の後ろで組む。
  2. 胸を張り、組んでいる手を下に下げる。このとき腰が反りやすいため、お腹をへこませながら行う。
  3. 5秒ほど②のポーズをキープしたら戻す。①〜②を5回ほど繰り返す。

肩こり解消のほかにも筋膜リリースを行うことで、姿勢が整う、全身の血行が促進されるといった効果もあるそうです。テニスボールではやりにくさを感じる方は、専門のツールであるフォームローラーを使ってみるという方法もあります。硬くなった筋膜をゆるめる筋膜リリース、ぜひお試しくださいね。

関連リンク

パーソナルトレーナー木庭翔吾のブログ

文/本間美加子

木庭 翔吾

木庭 翔吾

[NESTA]認定パーソナルフィットネストレーナー。人間が本来持つ身体動作や姿勢に重点をおき、姿勢の改善・シェイプアップや身体の痛みといった不定愁訴の改善など年間1300本以上のマンツーマンのパーソナルセッションを実施。筋膜リリースやトリガーポイントセラピーの資格を保持し、ファンクショナルトレーニングや姿勢の調整を得意とする。

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