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バスケットボール 大崎佑圭選手の結婚・出産してもプレイヤーとして活躍し続ける理由 ♯アス女飯

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ゴールを狙う大崎佑圭選手

アスリート女子。彼女たちは栄養素をバランスよく摂取しながら、食事量をうまく調整して体作りを行い、競技に臨んでいます。そんなアス女の皆さんに健康的な食生活を送る秘訣を教えていただこうという企画『アス女飯』。第10弾は日本女子バスケットボール・大崎佑圭選手にお話を伺いました。

監修 : 青柳 愛

フリーアナウンサー。野菜ソムリエ、日本スポーツコーチ&トレーナー協会JASCATスポーツ栄養アドバイザー。日本テレビ系列静岡第一テレビ時代に農業番組を担当したことから「食」に興味を持ち、フリーアナウンサーに転身後は、イベント司会業、アナウンス業を行いながら、スポーツ取材の経験を活かしスポーツ栄養を専門としたライター・アドバイザーとしても活動中。著書『監督たちの高校サッカー』(東洋館出版)。
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Contents 目次

結婚・出産を経ても、選手として輝き続けるアスリート女子の魅力

シュートする大崎佑圭選手

第一線で活躍する女性アスリートにとって、家庭を持ち、子育てをしながら勝負し続けることは並大抵の努力で叶うものではありません。

今回ご紹介する大崎佑圭選手(30)(旧姓:間宮)は女子バスケットボール女子日本代表として2016年リオデジャネイロ五輪にセンターとして出場。その後、結婚・出産を経て約2年半ぶりに日本代表に復帰しました。2019年シーズンはWリーグに登録していませんでしたが代表のチャンスをつかみ、日本女子バスケット界では前例のない中、2019年度代表選考で日本代表に選出されました。

選手として、妻として、そして母として輝く大崎選手の魅力をお伝えしながら、今回のアス女飯第10弾をご紹介します!

第9弾・ラグビー・藪内あゆみ選手の記事はこちら。
チーム1の胃袋の持ち主。ラグビー日本代表・薮内あゆみ選手の逆境を力に変える秘訣 ♯アス女飯

結婚、出産を経て日本代表に復帰

選手として活躍していた真っ只だった2016年に結婚した大崎選手。
当時を振り返り、このように話してくださいました。

「自然と結婚へ気持ちが移っていきました。結婚することをチームへ報告したとき、コーチ陣もチームメイトも背中を押してくれました。結婚しても選手としてやっていけるし、私らしい選択だと言ってもらえてうれしかったです。2016年にリオデジャネイロ五輪で選ばれていなかったら、自然と結婚しようという気持ちにはならなかったかもしれません。それだけ私にとってオリンピックに出場する夢は叶えたいものであり、出場できた達成感がありました。オリンピックを終えたころから結婚を意識し始めました」(大崎選手)

リオ五輪ではメダル獲得にはなりませんでしたが、準々決勝の対アメリカ戦(リオ五輪優勝国)では、大崎選手(当時:間宮選手)らインサイド陣の体を張ったポジション争いが高く評価され、日本女子バスケットボール界が世界の強豪国と渡り合う階段をひとつ登ったともいえる大会となりました。アジア選手権3連覇に貢献し、大崎選手が所属していたJX-ENEOSサンフラワーズ(現ENEOS)がWJBL10連覇を成し遂げた2016-2017年シーズンを終えたころ、バスケットボール人生に区切りをつけることに関して納得できる気持ちになったそうです。

大崎選手は2016年、26歳で結婚。そして2018年12月24日、最高のクリスマスプレゼントである女の子の赤ちゃんが誕生し、一児の母になりました。現在1歳半を迎える娘さんを育てながらママプレイヤーとして活躍されています。
プレイヤーとしてどういった経緯で復帰に至ったか、次のように答えてくださいました。

「子どもが産まれて復帰するかは決めていませんでした。まわりに迷惑をかけてしまうのが嫌だったんです。産後に太った体重を戻そうという気持ちで、去年夏から同じ日本代表の渡嘉敷選手と一緒にEMS(Electrical Muscle Stimulation)という電流で筋肉への刺激を与えながら行うトレーニングに数回通いましたが、その時点ではまだ具体的に復帰を考えていませんでした。
本格的にトレーニングを始めたのは11月くらいでしょうか。夫もバスケットをしているので、夫と二人で体育館を借りてトレーニングをはじめました。最初は体がフワフワして思ったように動かなかったのですがトレーニングすればするだけ感覚が戻っていくのを感じ、これだったらいけるかもしれないと思いましたね」(大崎選手)

新しくゴール地点を設定すればいいと思えるようになった

シュートする大崎佑圭選手

大崎選手が約2年半ぶりに代表に復帰したのが今年1月20日の代表合宿でした。どんな想いで参加されたのでしょうか。

「もちろん出産前に比べてできないと感じることもありました。ただ今は求められることも変わっていますし、思っていたよりも対応できると思いましたね。もともと臨機応変でポジティブな性格なので、自分のできない部分があれば成長すればいい! チャレンジできる課題が見つかってよかった! と思って参加することができました。そして、母親になってからさらにこのマインドが強くなったと思います。今は新しくゴール地点を決めて一日一日積み上げていくのを楽しんでいます」(大崎選手)

さらに今年4月に30歳を迎えた大崎選手に「30代をどのように歩んでいきたいか」を伺うと彼女らしいバイタリティのある生き方を感じました。

「もともと年上に見られるほうだったのでやっと30代! 年齢相応に見られる年になってきた、と思いました。母親でありますが、ひとりの人間として魅力のある女性になりたいと思っています。そのためには、自分が充実して日々を楽しそうにしていれば、家族にもいい影響があると思うんです。夫も私の選手生活を理解し見守ってくれているので、後輩たちに自分の背中を見て“結婚してもアスリートとしてやっていく道はある”と思ってもらいたいです。何か犠牲にしないと現役は厳しいと思ってはもらいたくないんです。30代は自分が行きたいと思った道を自由に突き進みたいと思っています」(大崎選手)

固定概念にとらわれず自分の想いに素直に従って生きる“大崎佑圭”というひとりの女性としての言葉を聞くことができました。

次のページでは、アスリート人生を支え合う、バランスと栄養を考えた大崎夫婦の食事メニューをご紹介します。

 

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