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腕をふるだけ! 1日3分でガチガチな肩こりを解消する「腕ふり体操」

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腕をふるだけ! 1日3分でガチガチな肩こりを解消する「腕ふり体操」

ひどい肩こりが続いている状態だと、仕事や家事も集中してできず、なんだかやる気までダウン。そんなときにおすすめの肩こり解消法は、1日たった3分腕をふるだけでOK!? 腕ふりの提唱者である国際中医師の資格を持つ北濱みどりさんに教えていただきました。

監修 : 北濱 みどり

国際中医師A級・社会福祉士。「薬のグリーンハウス」代表取締役、「自分の体は自分で守る」が趣旨の「グリーン健康会」主宰。心身の健康を主題に講演活動も行う。近著に『1日3分「腕ふり」で肩こり・腰痛がとれる!』(KADOKAWA)がある。

Contents 目次

2000年以上前から伝わる中国の健康法「腕ふり」

日本人の国民病ともいわれている肩こりを、腕をふるだけで解消できるなんて…と半信半疑の人もいるはず。肩こり解消に効果的な理由は、膏肓(こうこう)というツボをほぐせることがポイントなのだそう。

「膏肓(こうこう)は、肩甲骨の内側のほぼ中央、心臓の裏側あたりに位置する重要なツボ。ここがほぐれていることが健康の条件ですが、膏肓は中医学で『薬も鍼も届かない』といわれるほど刺激するのが難しい場所なのです。
ただし、腕ふりで肩甲骨を動かせば自然とほぐすことが可能。さらに、膏肓は肩こりと関係の深い僧帽筋の中央にあるので、膏肓をほぐせば僧帽筋をほぐすことに。筋肉のこわばりをほぐすと血流がよくなり、自然とこりがとれるのです。
腕ふりは中国で2000年以上も前から伝わり、今なお効果が実証されている健康法。1回3分(約200回)、できれば1回3セット行うだけ。腕をふり、肩甲骨をほぐすことで体本来の機能が回復。続けるうちに、長年の痛みやツラさから解放されます。さらに、腰痛の改善、免疫力の向上、高血圧ぎみの人の血圧低下といった効果も見られました。血液の循環がよくなって免疫力がアップし、アンチエイジングにもつながりますよ」(北濱さん)

■「立ったまま腕ふり」の5つのポイント
北濱さんによると、腕ふりは立った状態、座った状態どちらでも行うことができるとか。まずは、立ったまま腕ふりを行うことで得られる5つの効果を教えていただきました。

肩甲骨が動く

「実際にやればわかりますが、腕ふりをすると肩甲骨がとてもよく動きます。肩甲骨を継続的に動かすと、骨の周辺の筋肉がやわらかくなって、たまっていたこりや痛みが軽くなっていきます」

胸郭が広がる

「両腕を同時に前後にふるとろっ骨も動き、結果的に胸郭が広がります。日常生活の中で縮こまりがちな胸郭を広げてあげることで、内部に押し込められていた心臓や肺の働くスペースが広がり、心肺機能の改善も期待されます」

血流がよくなる

「筋肉や関節は動かさずにいるとガチガチにこわばって、血管が収縮してしまい、当然ながら血液の流れも悪くなります。逆にいうと、腕ふりで筋肉や関節を動かせば、血流はよくなり、それを維持すれば健康な体でいられるのです」

1日3セットで効果アップ

「最初は1日3分1セットを続けること。テレビを見ながら腕をふっていれば、3分なんてすぐですよ。慣れてきたら、これを1日3セット(9分間)やりましょう。いつやってもいいですが体がほぐれやすい入浴後が特におすすめ」

体の軸が大切

「立って行う場合には、体の軸がゆがまないように意識しながら、まっすぐに立って腕をふることが重要。そうすることで体全体のバランスが整ってくるので、やがて肩こりだけでなく、腰痛などの緩和にも効果を発揮します」

■朝やお風呂上がりor就寝前に行う「立って腕ふり」
立っても座ってもできる腕ふりですが、基本は立ってやること。筋肉を使わず、腕の重みと遠心力で効果的に腕をふります。

まずは立って腕ふりの基本の体勢から。前後に腕をふっても壁などにぶつからない場所で行います。体をまっすぐにし、両ひざを握りこぶしひとつ分程度あけて立ちます。このとき上半身は、胸の中心にある胸骨を前に向けるイメージを持ち、腹筋に力を入れて背すじを伸ばします。顔は正面に向け、両腕は力を抜いて体の横にダランとたらします。

1、両腕をふり出す

両腕を同時に前に軽くふってから、だ円を描くようにうしろに向けてふり出す。うしろにふり出すときにお腹を前に突き出さないように注意しましょう。

2、両手を背中のうしろへ
体に対して並行ではなく、だ円を描くようにして、両手を背中のうしろで近づけます。両手の親指や人さし指同士が自然に軽く当たるくらいがちょうどいい動きです。ムリに当てようとするとひじが曲がったり、肩が落ちて首が曲がってしまうので注意しましょう。

3、両腕を前に戻す

だ円を描くように、腕を前に戻す。力入れず、反動で動く範囲まで腕を上げて。みぞおち(胸とおへその間)あたりまで腕を上げて、両手の指先がふれるくらいがよい動きです。そのあと、再び腕をうしろにふり出し、また前に戻しましょう。
この動きを3分間くり返します。

■仕事の合間にもできる、リビングやオフィスで「座って腕ふり」
座って腕をふる場合には肩こりのほか、腹筋を鍛えることができます。仕事の合間、リビングでくつろいでいるときなど、いつでもどこでもとり入れられますよ。

はじめに、前後に腕をふってもぶつからないひじ掛けのないイスに浅く座ります。両ひざの間は握りこぶしひとつぶん程度あけ、足の裏をしっかりつけ、指先はハの字にならないようにまっすぐ正面を向けましょう。

1、両腕をうしろにふり出す

うしろに両腕をふり出します。背もたれがあるイスの場合ぶつかってしまうので、“トビウオの羽”のようなイメージで、両手が少し広がるようにしてふること。
ひじが曲がったり、首が傾かないように注意して!

2、うしろからの反動で両腕を前にふり出す

今度は腕を前に出しましょう。力を入れず、ふった反動で動く範囲まで腕を上げます。このとき、体の前で両手をクロスさせましょう。左右の手が1回ごとに上下逆になるようにしながら、前後にふる動きを3分間くり返します。

道具は不要! 本当に腕を前後にふるだけの簡単エクササイズ。肩こりに悩んでいる人は、ぜひ今日から始めてみてはいかがでしょう。

撮影/山上忠 ヘアメイク/斉藤節子 モデル/土屋ひかる(ニュートラルマネジメント)
文/FYTTE編集部 衣装協力/ニューバランス

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