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Zastolskiy Victor/shutterstock.com
「運動している時間がない!」という人に最適なのがお風呂を活用したダイエットです。お風呂の習慣を続けることができれば、基礎代謝が上がるので痩せる体に近づきます。また、お風呂はリラックス効果や脳にもよい作用をもたらすといわれていますので、この効果を日常生活にとり入れれば今よりもっと心身が元気になります。
そこで今回は、温泉療法専門医・医学博士の早坂信哉先生に、医学的な観点から「ダイエット効果を高めるお風呂の活用法」を教えてもらいました。
- 監修
- 早坂 信哉
ダイエット効果を高める、お風呂の活用方法3つ
体を温めるなら1日たった10分間浸かるだけでもよいのですが、ここではお風呂の健康作用を利用してダイエット効果を高めるお風呂の活用法3つについてご紹介します。
(1)食前15分のお風呂で食欲を抑える
健康な人におすすめの方法です。42度位の熱めのお風呂に入ると、血液の流れが変わるため交感神経が高まり胃腸や消化器官の働きが弱くなります。また、熱いお風呂に入ると温められた皮膚に血液が集中し、内臓の血液が一時的に減ります。皮膚の表面に血液が集中すると胃腸の働きが悪くなりますので、通常は食べる直前のお風呂はあまりおすすめしません。
しかし、この理論を逆手にとって考えると、食前、約30分前にお風呂に入れば食欲を抑えることができ、食べ過ぎ防止ができます。つまり食事量を少なくし、摂取カロリーを抑えることができるので結果ダイエットにつながるという考えです。
(2)入浴中、入浴後のエクササイズで代謝UP!
入浴中や入浴後の温まった体でストレッチやエクササイズを行うと体がゆるまり、基礎代謝が上がるのでダイエット効果を高めます。お風呂の温熱効果でじん帯が伸びやすくなっているのでストレッチは積極的に行ってください。血液中の酸素を運ぶ力も大きくなるので、脂肪を燃焼する力も大きくなっています。普通の状態でエクササイズを行うより、体が温まった状態で行ったほうが同じ運動でも効果は期待できますね。
(3)疲労をリカバリーして動ける体をキープ!
スポーツをしている人や運動したときは肉体的な疲労を感じます。疲労をためたまま翌日を迎えると体が重くだるさが残り、寝たのにまだ疲れているという状況が起こりますが、お風呂に入れば疲労が効果的に回復し、毎日元気に動くことができます。動ける体が手に入れば、運動やスポーツを楽しむことができダイエットにもよい効果をもたらしてくれますね。
また、40代、50代は肩の関節が硬くなります。お風呂で体を動かせば硬くなった関節がほぐれ、痛みの回復も早まりますよ。
疲れを癒し、身も心も幸福になるお風呂マジック!
一般的に日常生活のお風呂の位置付けは、一日の汚れを落とす、疲れを解消し体を回復させるなどの目的があると思いますが、お風呂を異空間にすることで幸福感を得る楽しみ方をご紹介します。
休日はお風呂をプチスパ空間に
ストレスの多い現代社会ではひとりで裸になって心身を解放するお風呂場はとても貴重です。しかし、平日はゆっくりお風呂時間をとれていないことが大半です。
そんな人は、休日の時間を使ってお風呂を特別なものに変えてみてください。例えば、昼からのんびりお風呂に入る、好きなアロマを焚いてみる、電気を暗くしてキャンドルの灯を楽しんでみる、いい音楽を聴きながら…など好きなことと組み合わせてみてください。脳がリラックスし、á波が出てよいアイデアが浮かぶかもしれませんよ。
気分を変えて銭湯へ
独身者や若い世代で家がユニットバスの方は、気分を変えて銭湯に出かけてみるのもいいでしょう。休日を利用して温泉旅やスーパー銭湯など場所を変えるのもお風呂を楽しむ方法です。
もし今ダイエットをしている方は、効果的な方法を試してみてはいかがでしょうか。お風呂が面倒だと思っていた人も、続けると心が穏やかになり日々のストレスが緩和されていきますよ。
文/FYTTE編集部
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早坂 信哉
東京都市大学人間科学部教授・温泉療法専門医・博士(医学)。 自治医科大学医学部卒業、同大学大学院修了。浜松医科大学准教授、大東文化大学教授などを経て現職。一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所所長。生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者。ユニークな研究が注目を集め、数多くの雑誌やテレビなどで特集が組まれ、メディア出演や活動も多数出演。著書に『たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)、『入浴検定公式テキストお風呂の正しい入り方』(日本入浴協会)、『最高の入浴法』(大和書房)など。
http://hayasakashi.wixsite.com/bath
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