ニガウリとも呼ばれるゴーヤ。もともと沖縄や九州南部を中心に食べられていました。今では全国に普及し、室内や地面の温度上昇を抑えるグリーンカーテンとしても利用されています。病害虫に強く、手をかけなくても元気に育つことから初心者にもオススメ。食べてよし、エコによしのゴーヤの簡単プランター栽培について紹介します。
Contents 目次
準備するもの
・ゴーヤの苗
・プランター(深さ30cm以上の大型サイズ)
・野菜用培養土
・鉢底石
・仮支柱(40~50cm程度)
・本支柱(2m程度)
・固定用のひも
・園芸用ネット
・移植ごて(園芸用の小型のシャベル)
・化成肥料
・園芸用ハサミ
苗選び
本葉が3、4枚ついて双葉が残っているもの。節間が詰まり、がっちりとしているものがオススメです。
種から育てる場合
種まきは4~5月が適しています。
ゴーヤの種は発芽しにくいので、種まきの前日に水につけ、十分に水分を吸わせます。
直径9cmのポット(※)に、植物の生育に必要な栄養となる元肥入りの培養土を入れて、深さ2cmの穴を2カ所開けて、1つずつ種をまきます。土をかぶせ、十分に水をやります。
本葉が2枚になったら1本に間引きます。
本葉が3、4枚になったら、プランターに植え付けます。
※ポットとは、簡易のポリエチレン製の鉢のこと。
植え付け
植え付けは5~6月が適しています。プランターに、30~40cm間隔で2カ所の植え穴を掘り、苗を植え付けます(苗から育てる場合はここからはじめます)。
仮支柱立て
植え付けたら苗の脇に仮支柱を立てます。茎にひもをかけ、支柱との間で8の字に2、3回ゆるく交差させて支柱に固定します(これを誘引といいます※)。最後に、たっぷりの水をやります。
水やりのコツ
・表土が乾いたら、たっぷり水をやります。
・夏場は水が不足しやすいので、特に注意しましょう。しおれて葉が枯れたり変色したりすると、光合成ができず養分が足りなくなるので実の質も落ちてしまいます。
本支柱立て
つるが伸びてきたら、2mほどの支柱を、苗の脇と、苗と苗の間に3本立てます。
本支柱に短い支柱を渡して結びつけて、その後、園芸用のネットをします(下の写真参照)。そこにつるを誘引します。これ以降、生長にあわせて誘引していきます。
摘芯・整枝・誘引
茎葉が7、8枚になったら、下の写真のように、親づるの先端を切り取ります(摘芯)。また株元から20cmまでのつるとわき芽を切り取り、日当たりと風通しを良くします。
つるが伸びる際につかまるものがないと、下向きにおじぎをするため、おじぎをしている部分の下と数カ所にひもをかけて誘引します。
上手に育てるコツ
・雌花は子づるに多くつきやすい性質があるので、ある程度育ったら早めに親づるを摘芯しましょう。
・真夏は生長が早いので、葉やつるが混んでいるところを切り取って、風通しを良くしましょう。
人工授粉・追肥
成っている実が少ない場合、雄花を摘み取って、雄しべを雌しべの先端に付けて人工授粉させます。その場合、晴天の午前9時までに行います。
実がつき始めたら、肥料切れを起こさないように、2週間に1度のペースで化学肥料10gを追肥します。
memo
ゴーヤは、はじめは雄花だけが咲いて実がつきません。7月くらいから雌花がつきはじめますが、その時に人工授粉すると実がつきやすくなります。また、10℃前後の低温期は昆虫の働きが鈍くなり、人工授粉のほうが効果が高まります。
収穫
収穫の時期は7~9月が目安。開花から20日前後の若い実を収穫します。品種ごとの特有の大きさになったら、へたの部分から切り取ります。収量は1株から10~15本が目安です。
memo
完熟すると果皮が裂けます。種の周りの赤いゼリー状のものは甘く、食べることができます。
主な病害虫と防除法
ゴーヤは病害虫に強い野菜ですが、アブラムシが発生することもあります。気になる場合は、専用の薬剤を使用してもよいですが、霧吹きを使って水で飛ばしたり、ガムテープの粘着面を利用して取ったりすることもできます。
最後に
ゴーヤを育てて、いろいろな料理に、また暑さをしのぐグリーンカーテンに活用してください。