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CATEGORY : ヘルスケア |風邪予防

口は感染対策の第一関門! ウイルスを体の中に入れないために“キャンディ”が有効だって、知ってた? #Omezaトーク

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キャンディの画像

昼間も冷たい風が吹く季節になりました。本格的な冬を迎えると、「風邪やインフルエンザに気をつけなければ!」と体内でアラームが鳴りっぱなしになります。今年はこれに加えて新型コロナウイルスにも警戒しなくてはならないので、いつもよりついつい気が張ってしまいますよね。そんななかで、「口腔ケアを行うことでインフルエンザや風邪の発症率の低下が期待できる」という話を耳にしました。しかも“キャンディ”が口腔ケアにおいて有効らしいのです。オーラルウェルネス推進委員会発足記念セミナー「感染対策における、オーラルウェルネスとDOMACの可能性」に参加して、くわしく話を聞いてみました。

監修 : FYTTE 編集部

ダイエット専門誌として1989年に雑誌創刊し、2016年よりWEBメディアに。ダイエットはもちろんのこと、ヘルスケア、ビューティなど体の内側からも外側からも美しくかつ健康でいるための体づくりのノウハウを、専門家への取材とともに紹介。“もっと、ずっと、ヘルシーな私”のキャッチフレーズとともに、編集部員も自らさまざまなヘルシーネタを日々お試し中!

Contents 目次

口腔ケアをするとインフルエンザにかかりにくい…?

はじめに「感染症シーズンを乗り越えるための口腔ケア」について教えてくれたのはイシハラクリニック副院長、石原新菜先生です。

「冬に感染症が増える要因は気温の低下、空気の乾燥、湿度の低下に伴う免疫力の低下です。感染対策には、よく言われるように手洗い、うがい、バランスのよい食事、体を温めることが大切なのですが、もうひとつ、口腔ケアが重要です。

口腔ケアは虫歯予防だけでなく、感染予防にも深い関係があります。お口のケアをすることで、インフルエンザの罹患率も低下しています

インフルエンザ罹患率画像

呼吸器感染は、ウイルスがのど、鼻の粘膜から入り、細胞の中に入って力が増します。ですから、細胞に入る前、免疫層の部分がとても大切です。免疫層でウイルスの体内侵入を防ぐことができれば、感染予防になるからです。

口腔ケアによる感染対策の第一関門は、唾液と舌

感染対策のポイント画像

呼吸器感染対策のひとつ目のポイントは唾液です。
唾液は99%が水分で、1%に「IgA」という免疫物質が含まれています。このIgAが、体内にウイルスが侵入するのを防いでくれます。ですから、唾液を十分に出すということが重要になります。

ふたつ目のポイントは舌です。
舌は健康のバロメーターといわれています。舌につく舌苔(ぜったい)は細菌や汚れの塊です。これをキレイにすることが健康を維持することにつながります」(石原先生)

なるほど、まず、唾液を十分に出すことが大切であるようです。
でも気がつくと口の中が乾いていることも多いような…。じつは女性の4人にひとりがドライマウスだといわれているそうです。

「現代は不規則な生活習慣やストレス過多などが原因でドライマウスが急増するなど、唾液不足の時代です」と教えてくれたのは東京歯科大学・老年歯科補綴学講座教授の上田貴之先生です。

「唾液が減ると、唾液に含まれる免疫物質( IgA )も減るので口腔内の免疫力が低下します。それだけでなく、唾液による洗浄作用が低下するため、口腔内細菌が増加してしまいます。
だからといって、ただ、水をとればいいというわけではありません。重要なのは、唾液の量と質です。唾液に含まれる免疫物質( IgA )の濃度が濃いほうが唾液の質が高いといえます。

唾液が免疫として働くしくみの画像
唾液中のIgAが、侵入してきた細菌やウイルスにくっつくことで、口腔内の粘膜にこれらが付着するのを防ぎ、唾液の水分が細菌・ウイルスを洗い流すので、呼吸器感染を防ぐことができる

唾液は加齢や水分量の減少、乾燥、口を使わないことで減ってしまいます。唾液の量を増やすためには、とにかく口を使うこと。日常生活で口のまわりの筋肉をよく使うことで唾液が出ますよ。

また、先ほど話題に出てきた“舌苔”を減らすことも大切です。舌苔が多い人は感染症にかかりやすいのです。ですから、唾液の質と量を保ちながら、細菌や汚れの塊である舌苔を減らすという舌のケアも行う必要があります」(上田先生)

インフルエンザや新型コロナウイルスなどに、呼吸器を通して感染しないようにするには、唾液と舌、この2つのケアと対策が必要なのですね。上田先生はさらに、これらのことと“キャンディ”との関係について、説明してくれました。

キャンディ×アロマで“唾液力”が上がる…?

シナモンの画像

「キャンディをなめると、なめないで安静にしているときに比べて唾液の分泌が増え、IgA濃度が上がります。つまり“唾液力”を上げる効果がわかっています。そして、アロマ成分複合体“DOMAC(ドゥーマック)”の入ったキャンディをなめると、一般的な砂糖入りのキャンディよりもさらに唾液の分泌が増え、IgAの濃度が上がったという実験結果が出ています。

また、口の中には約700種類、約10憶個の細菌がいます。DOMAC配合タブレットを7日間摂取すると、舌苔を減少させ、舌表面の微生物を減らすことがわかりました。舌についた細菌や汚れの塊である“舌苔”の付着度は、ふつうのタブレットでも下がりましたが、細菌の数はDOMAC配合のタブレットだけが大幅に減少させました」(上田先生)

DOMACというのは舌の汚れに働きかけ、口の中をケアする働きがあるアロマ成分複合体。ライチ由来のポリフェノールやシナモン、シトラールなどが含まれています。

「DOMAC配合のキャンディやタブレットを口に含むと、唾液中のIgAの濃度が上がるので、会議室や満員電車の中など、人が多い場所などの気になるシチュエーションで効果が期待できます。マンションにお住まいの場合は、家を出る前になめれば、エレベーターに乗る前からの感染予防ができます。キャンディやタブレットはマスクをしながらでもなめることができるので、気軽に行える口腔ケアだといえます」(上田先生)

買いものや通勤はもちろん、保育所のお迎えや子どもの習い事の送迎など、要所要所で感染率が高くなりそうな場面ってありますよね。こまめに手が洗えないような環境のときは、びくびくしているよりも1粒のキャンディやタブレットで、“唾液力”をアップ+舌ケアをして、感染予防に努めたいと思います。みなさんもキャンディで口腔ケア、いかがでしょうか。

Omeza トークとは…
FYTTE 編集部員が、みなさんの朝のお目覚ましになるようなダイエット・美容・健康小ネタをお届けするコラムです。

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