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体重計

ぽっこりお腹の原因となる内臓脂肪。内臓脂肪は糖質のとり過ぎや運動不足によってつきやすくなりますが、急激なダイエットによってもがついてしまうことがあるので要注意。今回は、極端な糖質制限が招く「ダイエット脂肪肝」についてみていきましょう。栗原クリニック東京・日本橋院長の栗原 毅先生監修の『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』からお伝えします。

監修
栗原 毅

体が危機を感じ肝臓に脂肪をため込む

ウエストを測る女性

内臓脂肪はとれやすいといっても、ダイエットをするときは、長期的に取り組むのがもっとも有効。

「“すぐにでもやせたい”という思いから、糖質摂取量を極端に減らす人がいますが、体のことを考えるならそれはやめるべきです。糖質を減らすのだから脂肪肝を改善できそうですが、逆に『低栄養性脂肪肝』、通称『ダイエット脂肪肝』になってしまうケースがあります」と栗原先生。

糖質をほとんどとらないでいると、肝臓に蓄積される中性脂肪が極端に不足し、体が危機感を感じて、体中の中性脂肪を肝臓に送り込むよう働きます。その結果、かえって肝臓に中性脂肪が集中し脂肪肝になってしまうことがあるのです。

これがいわゆる「ダイエット脂肪肝」。

「中性脂肪は、食事がとれないときであっても活動するためのエネルギーが不足することがないよう、エネルギーを蓄えておくという大事な働きがあります。このため、中性脂肪がなくなることで体が飢餓状態だと勘違いし、体のあらゆるところから肝臓に脂肪を集め、ため込むようになるのです」

糖質を極端に制限してダイエットできたとしても、お腹だけやせないような人は肝臓に中性脂肪がたまり、ダイエット脂肪肝になっている可能性があるのだそう。
1日当たりの糖質摂取量は男性で 250g、女性で200gは糖質をとるようにしましょう。

急激なダイエットは逆効果

体重計を持つ女性

前回、脂肪肝になるとやせにくくなることをお伝えしましたが、ダイエット脂肪肝もまたリバウンドの危険を高めてしまいます。

「極端に糖質の摂取量を減らして1か月に3kgも 4kgも体重を落とすようなダイエットは体調不良を招くだけでなく、リバウンドをして体重が増えてしまう可能性があります。糖質を極端に制限すると『低栄養性脂肪肝』のリスクが高まるうえ、脂肪がつきやすくなって長い目で見ると体重が増加する可能性も高まるのです」

栗原先生によると、健康的に落とせる体重は1か月で500g程度。
ご飯であればひと口分減らすだけの“糖質ちょいオフ”で 1日の炭水化物を約15%カットするようにしましょう。その程度の糖質減であればダイエット脂肪肝になるリスクはほぼありません。

ストレスも内臓脂肪のもと

お皿とカトラリー

過剰な糖質、運動不足、そして急激なダイエットのほかにも内臓脂肪がつきやすくなる原因があります。それがストレス。

「人はストレスを受けるとそれに対抗するため、腎臓のそばにある副腎という臓器からコルチゾールというホルモンを分泌します。これは通称『ストレスホルモン』と呼ばれており、ストレスが強いほど分泌量が増えます。コルチゾールの分泌量が増えると、食欲を抑制するホルモン『レプチン』の分泌量が低下します。食欲を抑えきれずに食べる量が増え、血糖値が上昇して脂肪がたまりやすくなります」

また、ストレスを受けた人体はそれに対抗するために「アドレナリン」や「グルカゴン」といったホルモンも分泌し、血糖値を上昇させます。その結果、とりわけお腹まわりに脂肪がたまりやすくなるのだそう。

ちなみに、「ストレスに負けないためにはアドレナリンの分泌が不可欠ですが、その合成にはビタミンCが欠かせません。キャベツやブロッコリー、トマトなどビタミンCが豊富で、かつ糖質量が少ない食材をこまめに食べるようにしましょう」とのことです。

一般的に内臓脂肪は男性のほうがつきやすいのですが、このような急激なダイエットや過度なストレスによってぽっこりお腹になることがあります。当てはまる方は長期的な健康のためにもライフスタイルを見直した方がよいですね。

参考書籍

『眠れなくなるほど面白い 図解 内臓脂肪の話』(日本文芸社)

文/庄司真紀

連載・関連記事

  1. なんでぽっこりお腹になっちゃうの? ドクターが伝授! 内臓脂肪を効果的に落とすコツ

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栗原 毅

1951年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。前東京女子医科大学教授、前慶応義塾大学特任教授。現在は栗原クリニック東京・日本橋院長を務める。日本肝臓学会専門医。治療だけでなく予防にも力を入れている。血液サラサラの提唱者のひとり。

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