タピオカパールのもちもち食感が人気のタピオカドリンク。その人気はまだまだ盛り上がっていますが、そんな中で「タピオカはカロリーが高い」という声もちらほら。そこで、京都料理や薬膳にも精通している料理研究家の北山みどりさんに、タピオカについて聞いてみました。
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タピオカパールはカロリーがすごく高い?
日本ではタピオカドリンクに入っている丸いつぶつぶを「タピオカ」と呼ぶことが多いのですが、タピオカとは、さつまいもに似た、キャッサバという南米原産の植物の根茎から作られたでんぷんのこと。そのでんぷんを粒状にしたものは「タピオカパール」「スターチボール」と呼ばれています。
タピオカパールはでんぷんからできているだけに、最近は「タピオカドリンクのカロリーが意外に高い」と話題になっています。でも、『日本食品標準成分表2015年版(七訂)』によると、ゆでたタピオカパールは100gで62カロリー。市販されているタピオカドリンクに入っているタピオカパールは一般的に30~50gなので、おおまかに計算して20~40キロカロリー程度。とくにカロリーが高いとはいえないようです。
「むしろ気をつけたいのは、ミルクティーなどドリンクの部分です」と北山さん。
「お店やメニューによって違ってくると思いますが、クリームやシロップなどがたっぷり使われているのでカロリーが高くなりがちです。それに、黒糖で味をつけたタピオカパールが入っているミルクティーが今回のタピオカブームの火つけ役だと思うのですが、その黒糖でもカロリーが上がってしまうんですよね」
冷たいドリンクは甘みを感じにくいので、思った以上にたくさんの甘味料が入っていることが多いよう。甘いドリンクのとりすぎは注意したほうがよさそうです。
カロリーを抑えてタピオカドリンクを楽しむには?
カロリーをなるべく抑えながらタピオカドリンクを楽しむにはどうしたらいいのでしょう?
「最近はタピオカドリンクのお店がたくさん増えていて、ドリンクのカスタマイズができるお店もありますよね。そういうお店を選んで、シロップやクリーム、トッピングなどを減らしたり、ミルクやシロップの入っていないストレートティーを選んだりするのがおすすめです。ドリンクやトッピングのチョイスを変えることで、カロリーはけっこう変わってくると思いますよ」
とはいえ、タピオカパールはでんぷんからできているので、とりすぎには注意したいところ。
「おやつにタピオカドリンクを飲んだら夕食は少し軽めにするとか、そういう工夫をちょっとしてみるといいですね。逆に、タピオカパールは腹もちがいいので、タピオカドリンクを飲んだあとは、自然に『夜は軽めでいいな』という気持ちになれるかもしれません」
一方で、北山さんは「カロリーばかりを気にしすぎないで」といいます。
「日本人はモチモチした食感が好きだし、黒糖の味になじみもあるので、タピオカドリンクが人気になるのはわかります。だからカロリーばかりを気にするのではなくて、食感や味を楽しんでほしいな、と思います。それに、薬膳の面からいうと、タピオカパールは女性にいい効果が期待できるんですよ」
タピオカパールの“いい効果”とは? 詳しいお話は次回ご紹介します。
取材・文/小高希久恵