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女性を魅了するダンスの秘密。進化し続けるポールダンサー藤井亜衣さんの美の秘訣 #アス女飯
アスリート女子。彼女たちは栄養素をバランスよく摂取しながら、食事量をうまく調整して体作りを行い、競技に臨んでいます。そんなアス女の皆さんに健康的な食生活を送る秘訣を教えていただこうという企画『アス女飯』。第11弾はポールダンサー・藤井亜衣さんにお話を伺いました。
Contents 目次
スポーツやエクササイズとしても注目!「ポールダンス」の魅力的な世界
今回の「アス女飯」は昨年、ポールダンスの日本大会である「MISS POLE DANCE & POLE KING JAPAN」で優勝を果たした藤井亜衣さん(36歳)をご紹介します。
ポールダンスといえばかつての官能的なイメージだけでなく、近年は幅広い年齢層の女性にも、スポーツやエクササイズとして注目を集めています。キッズポール、ママポールなど、子どもクラスや妊婦や出産後の女性向けクラスも増えてきているそうです。
そこで藤井さんに、初心者でも楽しめるポールダンスについて伺いながら、美しいプロポーションを維持するために心がけている食事法について伺いました。
第10弾・バスケットボール・大崎佑圭選手の記事はこちら。
『バスケットボール 大崎佑圭選手の結婚・出産してもプレイヤーとして活躍し続ける理由 ♯アス女飯 』
ステージダンサーから転向したポールダンサーへの道
そもそも藤井さんはどのような経緯でポールダンスを始められたのでしょうか?
「私はもともとアーティストのバックダンサーとして仕事をしていました。8年前、GACKTさんの舞台でダンサー枠として参加させていただき、エアリアルキティシュー(吊り下げた布を用いて空中を踊るダンス)を見て、舞台空間が地上だけでなく空中も埋まった立体的な表現に感動しました。その後、個人的にエアリアルを体験しつつポールダンスに挑戦し、布よりも固定されたポールに合わせて体を動かす魅力にハマっていき、本格的に学び始めました」(藤井さん)
日本国内には現在大きくポールダンスとポールスポーツとしての団体があり、芸術性やパフォーマンス色の強いMISS POLE DANCE JAPANと、アクロバット性や競技色の強い日本ポール・スポーツ協会(JPSA)と存在します。
藤井さんは、前者であるより個性を表現しやすいと言われるMISS POLE DANCE JAPANの主催する大会で2019年にプロフェッシャル女子シングルスの部門とダブルス部門で見事優勝されました。しかし、それまでの道のりは決して平坦なものではなかったそうです。
「大会は5度目の挑戦でつかんだ優勝だったので、本当にうれしかったです。ダンスから転向するときなかなかポールダンスに時間を割けられなかったり、転向してもやっていけるかという不安がありましたが、ダンスでの経験を積んでポールダンスの世界に行けてよかったと思います。大会では自分で振付を考え、2本のポール(固定されたスタティックポールと回転するスピニングポール)を均等に使い、ポール間を移動するフロアダンスも美しく見えるように工夫し、自分らしい表現ができました」(藤井さん)
多くのステージで積んだダンス経験を経てからポールダンスの世界に飛び込んだからこそ、独自性が生まれて得られた優勝だったそうです。
これまでの道のりすべてに意味があったと思えた瞬間だったんですね。
ユニークなトリックとシングルス・ダブルスの違い
藤井さんは現在、インストラクターとしてキッズの育成やポールエクササイズの指導を行なっています。生徒さんの年齢層も幅広く、なんと下は小学生から上は60歳まで! 幅広い年齢層の人たちが楽しめるのも、それぞれのレベルに合わせてひとつひとつのトリックをクリアし習得していく感覚が楽しいという生徒さんが多いそうです。どのようなトリックがあるのか、技を見せていただきました。
〜Superman(スーパーマン)〜
その名の通りスーパーマンみたいなポーズ。体を返して上に伸びあがる優雅なポーズ。いろいろな応用の仕方がある基本的な技です。
〜Iron X(アイロンエックス)〜
手と脚、全身を使ってアルファベットのXの形を作っています。
体幹とパワーでいかにキープできるかが大事だそうです。
トリックを習得できたときの達成感は、確かにたまらないものがありそうですね。
また、藤井さんが大会で出場したシングルス、ダブルスとは一体どのような違いがあるのでしょうか。
「ダブルスは、2人でタイミングや角度など呼吸を合わせ、ひとりではできない組み技も増えるので、ダイナミックな技のバリエーションも増えます。片方にぶら下がるというような命をあずけるくらいのトリックもあるため、互いに信頼し合うことが大切です。不思議なことにシングルで踊るより、ダブルスで踊るときのほうが疲れが少ないです。助け合って踊るからなのか、ひとりで戦うより、パートナーと力を合わせながら戦うほうが心強いのかもしれません」(藤井さん)
美しい体のラインを作る食生活
藤井さんはポールダンスをはじめて、体の曲線を見せる意識が強くなったそううです。腕や脚だけで体全体を支えることも多いので、筋肉がつき代謝が上がったと言います。大会前やショーの前は体重を増やさないように意識した食事をされているそうです。
そこで今回、いつも食べているメニューと、大会前などコンディショニングを意識したメニューから、それぞれ一品ずつレシピをご紹介します。
■通常メニュー
献立:トマトマッシュルームブロッコリーパプリカのサラダ、キャベツと塩辛のパスタ、バナナ豆乳シェイク
メインだけでなく小皿で野菜を摂取しながら、豆乳バナナシェイクで植物性たんぱく質を補ってバランスを考えたメニューです。
その中からメインディッシュであるパスタのレシピをご紹介します。
【キャベツと塩辛のパスタ】
<材料(1人分)>
・パスタ
・塩 適量
・オリーブオイル 適量
・キャベツ 2枚
・イカの塩辛 40g
<作り方>
1. 沸かしたお湯に塩を適量入れ、パスタをゆでる。
2. 残ったゆで汁を使ってキャベツを中火で3分ほどゆでておく。
3. フライパンにオリーブオイルを入れ、中火で塩辛を入れて火が通ったところで湯がいたキャベツを入れる。
4. ゆで上がったパスタと少量のゆで汁を(3)に入れ、全体をよくかき混ぜたら完成!
■コンディショニングメニュー
献立:コブサラダ、カシューナッツヨーグルトはちみつがけ
【コブサラダ】
<材料(1人分)>
・サラダチキン(市販のもの) 120g
・チーズ 固形のもの20g
・ブロッコリー 1/4個
・ゆで卵 1個
・レタス 1枚
・きゅうり 1/3本
・トマト 中玉1/2個
・アボカド 1/3個
・パプリカ 1/4個
(A)
・オリーブオイル 適量
・ケチャップ 適量
・マヨネーズ 適量
<作り方>
1.サラダチキンとチーズはひと口大にする。ブロッコリーは食べやすい大きさにカットし下ゆでしておく。ゆで卵を作ってひと口大に切っておく。
2.レタスを食べやすい大きさに手で割いて、きゅうり、トマト、アボカド、パプリカはひと口大に切る。
3.大きなボウルに(2)を入れて、その上に(1)を盛りつける。
4.盛りつけた野菜に(A)の材料を混ぜてドレッシングをかけたらでき上がり。
(ドレッシングは味が濃いものを食べたいときはオリーブオイルにケチャップとマヨネーズを混ぜて作る。ヘルシーに食べたいときはオリーブオイルと塩こしょうのみ)
ヘルシーなサラダですが、動物性たんぱく質を加えたメニュー。また、夕食を中心に炭水化物を摂取しすぎないように心がけているそうです。
練習中の補食について伺うと、ようかんがいいとお話しくださいました。
「コンビニなどで買えるミニサイズのようかんは、大きさも丁度よく補食にもってこいで私はよく食べています。糖を効率よく摂取でき、集中力を高めたいときによく食べています。おいしいし大好きです!」(藤井さん)
バナナや飴などはよく耳にしますが、確かに体を動かしている最中の糖分補給にようかんもよさそうですね。
進化していきたいと思うから走り続けたい!
常に自分の体を使って表現することに貪欲に進化している藤井さんに、原動力の源はどこから来るのか伺いました。
「以前、アーティストの人たちのダンサーとして活動していたころは、大勢のダンサーの皆と一緒に踊ることが多かったのですが、今は自分が一曲丸々踊るポールダンスを見たい! と言って応援してくださる人がいます。メインの人たちを引き立たせるダンスも好きでしたが、今はポールを通して私自身の表現を見てもらえることがうれしいです。私のポールを見たいと言ってくださる人がいることこそが原動力ですね。
スタジオで講師をしている人たちで素敵だと思う人はダンスに止まらず、自分のスタイルを持って美しい人が多いのを感じます。私もそうありたいです」(藤井さん)
表現者としてはもちろん、女性としても美しさを追求して輝き続けたいという強い思いを感じました。最後に、今後の夢について伺いました。
「シングルス、ダブルスで優勝したので、やはり今後は海外でも賞をとりたいと思っています。来年行われる世界大会を目指しています。講師としても、もっと身近に生活の中でポールを楽しんでもらえるように、いろいろな人たちとの出会いを刺激にしながらポールを広めるお手伝いができればと思います」(藤井さん)
競技者としての高い志と共に、講師として生徒やファンへの愛情を忘れない藤井さん、本当に素敵です。“AI FUJII” として世界の大舞台で美しく舞う姿が見られる日を楽しみにしています!
【取材協力】藤井亜衣さん
10代でDanceを始め、JAZZ.Ballet.HIPHOPなどさまざまなジャンルを学び、嵐、TRF、GACKTなど、アーティストのバックダンサーやTV・舞台出演をする中、PoleDanceに出会う。2019年、MISS POLE DANCE & POLE KING JAPANで女子シングルプロフェッショナル部門とダブルス部門で優勝、大会史上初の二冠を達成。ポールダンサー育成のために、ポールスポーツ国際審判員、ポールスポーツの解剖学「Anatomy,Physiology and Biomechanics」の資格取得。選手として活動しながら、ポールダンススタジオLUXURICA、STUDIO NIXXにてポールダンス講師務め、六本木コロッケミミックトーキョーにも出演中。