「最近、疲れやすい」「思うように体が動かせない」と感じたら、じつは関節がガチガチになっているせいかも。「体の痛みや不調の原因は関節のかたさにあることが多い」と話すのは美姿勢トレーナーの渡部 龍哉さん。
今回は、関節が固まっていないか、チェックしてみましょう。渡部さんの著書『1日1分!ゆる関節ストレッチ』(アスコム)からご紹介していきます。
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ガチガチ関節は、こんなに怖い!
関節は、骨と骨をつないでいる部分です。立つ、座る、歩く、手や足を伸ばす、曲げるなど、私たちのあらゆる動作の支点になる、非常に大切な部位です。
関節がやわらかい状態だと、最小限の力で効率よく動かせるので、体に負担はかかりません。しかし、関節がガチガチ状態だと、可動域が狭くなり、うまく動かすことができなくなるため、体に余計な負荷がかかります。
例えば、股関節。
股関節がかたくなると、歩くときに足を後ろにしっかり蹴り出すことができなくなります。そのため、歩くたびに腰やひざに負担がかかるようになり、それが腰痛やひざ痛につながっていきます。
ガチガチ関節の悪影響は、痛みだけではありません。
ガチガチ関節で関節のまわりの筋肉をうまく使えなくなると、関節がかたまるだけでなく、姿勢のゆがみが生じます。姿勢がゆがむと、体の中の内臓の位置もずれてしまうので、胃腸の調子が悪くなったり、血流が悪くなってむくむ、冷えるなど、さまざまな不調が起きるようになります。
また、体の内外の働きが鈍くなることで代謝が下がって太りやすくなったり、お腹まわりやお尻に余分な肉が付いて、スタイルが崩れてしまう原因にもなります。
それではこれから紹介する「ガチガチ度チェック」で、自分の関節がどれだけかたいのか確認してみましょう。
ガチガチ度チェック
【チェック1前屈】
直立した姿勢から上半身を前に倒し、腕を伸ばします。
両手の指先は床に着きますか?
指先が床に着けば OK。床に手のひらまで着く人は、股関節や胸椎がやわらかい証拠です。
指先が床に届かない人は「ガチガチ関節」。ひざや腰に痛みがあったり、体のどこかに不調がありませんか?
【チェック2腰落とし】
足を左右に大きく開き、両手をひざにあてて腰を落とします。
次に、両ひじをひざにおいてさらに腰を落とします。
背すじを伸ばしたまま腰を落とせますか?
背すじを伸ばしたまま、しっかり腰を落とせればOK。
腰を落とすことができなかったり、背中が丸まったり、上体が前に倒れてしまったりする人は、「ガチガチ関節」。
ダイエットのためにウォーキングやジョギングなど、脂肪燃焼させる運動に取り組んでいる方は多いでしょう。
しかし、ガチガチ関節のまま運動するのとゆる関節で運動するのとでは、消費できるエネルギーが全く違います。
次回、私が考案した「ゆる関節ストレッチ」をご紹介していきます。
文/庄司真紀
参考書籍
渡部 龍哉著『1日1分!ゆる関節ストレッチ』(関由佳 監修、アスコム)
著者について
渡部 龍哉・・・ヒップアップ専門パーソナルトレーニングスタジオ「hip joint」代表。姿勢やお尻のタイプに合わせたヒップアップのためのオーダーメイドエクササイズを提案。東京ガールズコレクションのモデルや有名スポーツ選手などを顧客に持ち、セミナーなども多数開催。
スタジオはキャンセル待ちが100名以上と大盛況で、2018年6月には和歌山に2号店をオープン。日本テレビ「マツコ会議」、TBS「ビビット」など、メディアへの出演も多数。著書に『モデルが始めている10日間で脚からキレイにやせる「美脚トレ」』(宝島社)など。
監修
関 由佳・・・岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 公衆衛生学分野。
内科医、メディカルフード研究家。専門は予防医学、栄養療法。
学生時代から予防医学に興味があり、医食同源の考えのもと味噌を使ったバランス食を自ら実践している。2013年にはニューヨークの料理専門学校Natural Gourmet Instituteに留学しChef’s Trainingディプロマを取得。
ミシュラン星つきレストランや精進料理店などでインターン後、帰国した。
現在は薬ではなく食べもので病気を予防する栄養療法や予防医学に力を入れた診療を行っている。メディカルフード料理研究家として、各種メディアでも活躍中。著書に「ゆるゆる糖質オフダイエット」(主婦の友社)、「みるみる痩せる! 味噌汁ダイエット」(宝島社)。