運動不足のよって起こる足のむくみ、そのままにしていませんか。前回、むくみやだるさなど、足のトラブルを放置すると、下肢静脈瘤のリスクが高まってしまうことをお伝えしました。今回は、リモートワーク中など自宅で簡単にできる、むくみの解消法について見ていきます。下北沢病院副院長の長﨑和仁先生の書籍『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。』よりお伝えしましょう。
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筋肉を使わない生活で生じる足のむくみ
足のむくみはすぐに重い病気に発展するものではありませんが、長い間放置していると、足首の動きが悪くなったり、歩きにくくなったりすることがあるそうです。
「むくみとは、皮膚の下にある組織に水分がたまり、指先で押したりするとぶよぶよした感触がある状態のことを指します。肥満との違いは、肥満が指で押してへこませてもすぐに戻るのに対して、むくみは指でへこませた跡がなかなか元に戻らないことで区別できます」と長﨑先生。
足の筋肉には動かすことで血流を促進するポンプ作用があり、足の筋肉をあまり動かさないと、ポンプ作用が働かないため、足の血液が重力に引かれるままひざから下にたまってしまい、むくみが生じてしまいます。
家でできる足のトラブル予防法
足の血行をよくする対策は、家にいてもできるものがたくさんあります。家でできる足のトラブル防止法を挙げますので、参考にしてください。
1.同じ姿勢を続けない
長時間の立ちっぱなし、座りっぱなしを避け、30分ごとに足の運動をするようにします。立ったままできる「かかと上げ体操」もオススメです。自然な足幅で立ち、そのままかかとを上げて背伸びをし、何度かくり返します。
また、エスカレーター、エレベーターを使わず、階段を上り下りするだけでも足の筋肉を動かす運動になります。
2.足が疲れたらマッサージ
運動後や立ち仕事・座り仕事のあと、入浴後などに足をマッサージして血行をよくします。足先から太ももに向けて3回から5回くらい軽くもむ程度で十分です。
3.弾性ストッキングをはく
足が重だるい、足が痛い、足がよくつるなどの症状がある場合は、サイズの合った弾性ストッキングをはくと症状が軽減できます。弾性ストッキングは、基本的に起きているときにはき、寝るときは脱ぎます。
弾性ストッキングはふくらはぎの運動と併用することで効果を発揮します。ただはいいているだけで運動しないというのでは意味がありません。
4.1日に8000歩散歩する
足がむくみやすい人はまず運動不足を疑い、毎日8000歩を目安に歩けば、むくみは解消に向かいます。かかとから着地して、足の親指で地面を蹴る歩き方が理想です。
また、ひざを痛めないように足の運動をするには、1日8000歩の散歩がベスト。散歩の時間がとれない人は、通勤・通学時にいつもより多く歩くようにします。
リモートワークでは、座った姿勢が長くなるので、足のトラブルに気をつけたいですね。加えて正座や足を組んで座るクセがある人は、足の血行を阻害し、足のトラブルにつながる恐れがあるので、この際、合わせて直したほうがよいとのことです。
ぜひ、実践してみましょう!
文/庄司真紀
参考書籍
『足の先生!足のむくみ、だるさ、冷え、下肢静脈瘤どうすればラクになるか教えてください。』(アスコム)