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アーモンドミルクとアーモンド

老化には「酸化」が深くかかわっているというのは知られていますが、もうひとつ注目したいのが「糖化」。くすみやたるみなどの肌の老化は「糖化」によって引き起こされるのだそう。そして、この「糖化」を防ぐのにアーモンドミルクが効果的なのだとか。そこで、「糖化」の研究を進めている慶應義塾大学医学部 井上浩義教授にお話を聞いてみました。


「糖化」はシワやたるみを引き起こす!?

女性の横顔

まずは「糖化」とは何か、について井上教授に教えてもらいました。

「私たちの体はたんぱく質からできているのですが、これは糖と結びつきます。いちばんわかりやすい例は、みそやしょうゆ。糖とたんぱく質が結びつくと、ああいった茶色や黒っぽい色のものができて、それがAGEs(終末糖化産物)と呼ばれます。それと同じようなことが体の中でも起きて、体の中にAGEsができるのです」(井上教授)

酸化は「体がサビる」といわれますが、糖化は「体がコゲる」というイメージ。AGEsは、糖尿病などの病気を引き起こすほか、美容にも大きなダメージが。肌の真皮の部分にきれいに並んでいるコラーゲンやエラスチン(コラーゲンを支える線維で肌のハリや弾力を生み出す役割)を崩してシワやたるみの原因をつくり、さらに、くすみも引き起こすのだそうです。

「糖化によるくすみは、皮膚の構造的なコラーゲンやエラスチンにくっついているものなので、コラーゲンやエラスチンが変わらないとなくならならず、意外に長く残ります。肌のシミを引き起こす『メラニン』はよく知られていると思いますが、メラニンはだいたい28日くらいでなくなっていきます。日焼けはわりとすぐに直っても、くすみがずっと残ったりするのはそのせいなんです」

アーモンドの抗糖化作用に注目!

アーモンドが小皿からこぼれている

糖化による影響がなかなか元に戻らないのであれば、糖化を引き起こさないように予防することが大切といえそうです。

「まずいちばんいいのは、インスリンの分泌をよくして、血糖値が上がりすぎないようにすること」と井上教授。また、人間は食べたAGEの約7%が体の中に残るといわれているそうで、井上教授は「7%も残るのであればAGEsが少ない食べもののほうが望ましい」という考えから、糖化を防ぐ食品を研究。今までに集めたサンプルは、なんと約8,000種! その中で、とくにアーモンドに着目しているのだとか。

「たまたまカリフォルニアのアーモンド農園に見学に行って、そこで働いている人たちが、毎日強い日差しの下にいるのに日焼けによる肌荒れがないことに気づきました。そこでアーモンドについて調べてみたら、糖化が抑えられることがわかったんです。ただし、8,000種の中でアーモンドがいちばんというわけではありません。研究サンプルの中には普通には買えないものもたくさんあるので、食べやすさや買いやすさという点から考えるとアーモンドが優等生ということです」(井上教授)

井上教授は、粒のアーモンドより、アーモンドミルクのほうがより効果的だといいます。その理由を伺いました。

「粒のアーモンドでもいいのですが、アーモンドミルクのほうが、ビタミンEやポリフェノールなどの吸収がよくなります。アメリカの研究データでは粒の2倍になるという結果が出ているほど。現代人はあまりかまないので、せっかくとるなら吸収しやすく加工されたもののほうが効果的ということですよね」(井上教授)

若い女性が美容や健康効果ということでアーモンドをとるなら、体重45kgの人の場合、1日につき、アーモンドなら17粒程度、アーモンドミルクなら10%濃度のもの200mlを1本とればOKだそう。

「糖化は24時間起こっているので、糖化を抑えるという意味では、1日の中でいつとっても大丈夫です。ただ、アーモンドに含まれているビタミンEやポリフェノールには抗酸化作用もあるので、朝とるのが一番効果的といえます。人間の体は午前中がいちばん酸化するというデータがありますから」(井上教授)

アーモンドはダイエットにも効果が!?

ダイエットノートの隣にナッツと卵とアボカド

アーモンドの効果はわかったのですが、アーモンドはカロリーが高そうなのでちょっと心配…。

「そう思っている人が多いんです。たしかに、アーモンドは油分が多いし、ヘビーなイメージですよね。それと、『アーモンドミルク』はアーモンドと水でつくられているのですが、アーモンドと牛乳でつくられていると思っている人も多くて、そのせいで『カロリーが高そう』というイメージになっているのかな、と思います。でも、アーモンドミルクは低カロリーだし、低糖質なんですよ」(井上教授)

さらに、アーモンドミルクはミネラルも豊富で、水分も一緒に補給できるので、熱中症対策にも効果的だといいます。
一方で、井上教授は、粒のアーモンドを食べてもらう実験も行っていて、ダイエットにもいいという結果も得ているのだそう。

「32人に6か月間、毎日25g食べてもらいました。6か月後、血中のAGEsも、体重も落ち始めました。数値が横ばいの人はいましたが、増えた人は誰もいなかったんです。体重は平均2.9kg減で、『500g減』という程度の人も多かったのですが、増えた人はゼロ。

じつは私たちも、アーモンドのカロリーの高さは気にしていたのですが、被験者たちの日誌から、アーモンドは少量でも満腹感が得られるので、結果的に間食が減ったことがわかりました。食物繊維が含まれているのもプラス効果。アーモンド自体はカロリーが高いのですが、トータルでみるといい効果があるということです」(井上教授)

「カロリーだけを気にしてはダメですよ(笑)」と井上教授。さらに「短期間で効果を期待するのもダメですよ」という注意も。

「実験では、3か月ではAGEsも体重も落ちませんでした。6か月で初めて落ち始めたので、6か月が目標です。まずは、2週間続けられるか、それがひとつの山ですね。信じて、続けた者だけが効果を得られます(笑)」(井上教授)

 

取材・文/小高希久恵

井上 浩義

井上 浩義

医学博士、理学博士。九州大学理学部化学科卒業。同大学院理学研究科博士課程修了。専門は薬理学、原子力学、高分子化学。食と健康についての造詣が深く、企業や一般人向けのセミナーの講師を数多く務める。著書に『食べても痩せるアーモンドのダイエット力』(小学館)、『アーモンドを食べるだけでみるみる若返る!』(扶桑社)など。

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