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もっと、ずっと、ヘルシーな私

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52歳・母と息子と3人暮らし。ギャンブル依存症だった前夫は死去。結婚ではないパートナーがほしい~私、ひとりでいてもイイですか?(14)~ 障がい者施設の正職員として働いている林さん。「今日は今から夜勤です」(本人提供)

本企画は、ひとりでいるのが好きな人も、ひとりでいるのが寂しいと感じる人も、“おひとりさま生活”について思いのたけを語るインタビュー連載。インタビュアーは、婚活・恋愛の記事を多数手がけ、さまざまなメディアで活躍中のフリーライター・大宮冬洋さんです。
今回登場するのは、精神保健福祉士として勤務している52歳の女性。前夫とはギャンブル依存症と借金が理由で離婚、現在は実家で母親と子どもと3人で暮らしているそうです。再婚願望はないけれど、パートナーはほしい――そんなアラフィフ女性のリアルに迫ります。


「男遊び」をしたいわけじゃない。でも、婚活には少し違和感があります

<母親、息子と暮らしています。仕事は障がい者施設職員です。婚活には少し違和感。この年になると「パートナー」という方法で幸せになりたいと考えます。男の人の感性だと遊びと誤解されますが、まったく違い、籍をいれなくても縁側でほっこり過ごしたい! と思います。子どものことや家の事情などがあり、それを相手に背負わせたくないと感じる人もいるのではないでしょうか。>

本連載に出演を希望してくれた東京在住の林弘子さん(仮名、52歳)からのメッセージである。「婚活には少し違和感」という表現が率直でいいなと僕は思った。僕はどちらかというと婚活を奨励しているけれど、「結婚はしたくない」という人に無理に勧めたりはしない。特に離婚経験があって老親や子どもを抱えている人には、再度の結婚はハードルが高いことは理解できる。

一方で、パートナーがほしいという感情も自然なものだと思う。恋人以上・配偶者未満の関係、と言っていいかもしれない。法律上では家族にならなくてもお互いをかけがえのない存在として支え合える関係。人生を温かくゆとりのあるものにしてくれるはずだ。

驚くべきことに林さんには3人も「候補」がいるようだ。しかも全員が年下男性。Zoomでインタビューすると納得した。林さんは見た目も話し方もゆるめの美人なのだ。女優でタレントのYOUさんに雰囲気が少し似ている。若い頃、青山のラウンジの「ママ」を短期間任されたが、経営者から「あなたがママをやると池袋のスナックみたいに場末感が出る」と言われてクビなったことがあると笑う。
林さんはとにかく話しやすく、慕われやすい女性なのだろう。家族構成と8年前の離婚理由から聞いてほしい。

***林弘子さん(仮名、52歳)の話***

収入以上にお金を使ってしまった前夫。危ないところから借金をした人の末路

84歳の母親と大学4年生の息子と私、そしてメス猫。3人と1匹暮らしです。理学療法士になった娘は独立してひとり暮らしをしています。
25歳のときに結婚して44歳で離婚しました。保険の外交員をしていた(前の)夫は多いときは年収900万円もあったんです。でも、お客さんにプレゼントしたりご馳走したりするなど支出も少なくありませんでした。私は実家が自営業なのでそういうことは当たり前だと思い、収入の割には慎ましい暮らしを専業主婦として営んでいたと思います。

子どもが大きくなってくると、転勤にはついていけません。夫は慣れない土地での単身赴任でストレスがたまり、ギャンブル依存症になってしまったようです。危ないところからも借金をして、最後には自宅にも変な電話がかかってくるようになりました。
当時の私は「離婚は子どものためによくない」という気持ちが強く、ギリギリのところまで自分を追い込んでしまったのです。昼は耳鳴りがして、夜も眠れませんでした。

そのときに専門家の方から「それは旦那さんによる経済的な虐待。むしろ子どものためによくない。今すぐに逃げなさい」とアドバイスをもらい、子どもたちを連れて実家に戻りました。

父親の死で感じたこと。「私は夫とは同じお墓に入りたくない」

離婚してからもしばらく辛い日々が続きました。2人の子どもを抱えてどうしようと不安だったのもありますし、「離婚するのはダメな人だ」という差別の心が自分の中にあったからです。

職業訓練校で半年間学び、今は精神保健福祉士として障がい者施設の正職員として働いています。年収は500万円ほどです。仕事のために心理学を学んだおかげで自分自身も楽になりました。離婚は夫のせいだけではなく、自分にも非があったのだと認められたことが大きいと思います。今、難しい公認心理士の資格取得を目指して勉強中です。

父は私が離婚する前に亡くなりました。そのときに「夫婦って同じお墓に入って永遠に一緒なんだな」と感じたのを覚えています。そして、私は夫とは同じお墓に入りたくないと思ったのです。それが離婚に踏み切れた理由のひとつかもしれません。
悲しいことですが、夫も2年前に肺がんで亡くなりました。もちろん、私が同じお墓に入ることはありません。

いつも私と一緒に過ごしたがる20歳の息子。早く独立してほしい

同居している母はありがたいことに元気で、84歳になる今でも書道教室の仕事を続けています。家事はすべて私がやっていますが、実家に住まわせてもらっているので当然です。

20歳の息子はマザコン気味で、スーパーへの買い物にもついて来るんです(笑)。私の休みの予定も聞いてきます。そろそろ独立してほしいのですが…。ひとり暮らしをしている娘からも毎日LINEがきます。「元気?」とか「今日はこんなのを見たよ」とか。嬉しいことですが、子どもたちにはそれぞれの人生を歩んでほしいと思っています。そのためには私が彼らからの距離を保ってあげることが大事ですね。

私自身はひとりっ子として育ったからなのか、わりとひとりの時間が好きなタイプです。むしろ、そういう時間がないと苦しくなってしまいます。以前はひとりで洋服を買いに行ったりするのが好きでしたが、今は資格勉強に充てたいです。
でも、すごく寂しくなることもあります。母親でも子どもたちでもない、ぼんやりとしたつながりは必要なんです。男女を問わず、友だちと会っているとホッとします。

恋愛感情抜きで「いいな」と思っている45歳、35歳、25歳の男性たち

恋愛感情とはちょっと違いますが、今、「いいな」と思っている男性が3人います。ひとりは8年来の友人である45歳の男性。コロナ前までは月1ペースで食事に行っていました。今でも2週間に1回ぐらいはLINEしています。
2人目は職場で知り合った35歳の人です。好きな人がいるけれどうまくいかないらしくて、公園で話を聞いて慰めてあげたりしています。私は昔から相談にのってほしいと頼まれるタイプなんです。
違う事業所にいる25歳からも半年前ぐらいに、「プライベートでLINEをください」と言われました。娘と同じぐらいの年齢なので、もちろん恋愛にはなりません。でも、いい男の子だなとは思っています。

私はもう婚姻制度に縛られなくてもいいかな。離婚したときに助けてもらった母親のことは最後までお世話するつもりなので、それを誰かに背負わせたくはありません。だから、結婚前提のお付き合いには引け目を感じます。結婚ではなく信じ合い、添い遂げることはできないのでしょうか。そんな心の寄りどころがほしいな、と思っています。

おっとりした性格の愛猫。「飼い主に似て威嚇(いかく)ができません」(本人提供)

***大宮より林さんへ***

ゆるい雰囲気が魅力の林さん。場末のスナックみたいなゆるい「お店」を一緒にやりませんか?

娘さんも含めて年下の男女から慕われながらも、彼らのために「適度な距離」を保とうとしている林さん。カッコいい姿勢です。それがますます好かれる理由になっている気がします。眠れなくなるほど自分を追い込んでしまった苦しい経験と、その後の人間心理に関する勉強が花を咲かせて実をつけているのでしょう。

コロナ禍で休止中ですが、僕は「スナック大宮」や「大宮くんの隠れ家in神楽坂HYGGA(ヒュッゲ)」といった飲み会イベントを毎月のように開催しています。僕の読者の方々が集まって一緒に飲み食いするだけの内容です。
中にはお客さん同士が意気投合して恋愛や結婚に発展するケースもありますが、それが目的の会ではありません。僕としてはささやかな「心の寄りどころ」を作っているつもりです。生活のパートナーではなくても、たまに会うだけでも嬉しい相手っていますよね。それが飲食店の店員だったり常連客仲間だったりすることも少なくありません。そんな場を作りたいのです。

最近は、自分だけで主催するのではなく、補完し合えそうな人と共同でイベントをやることが楽しいなと思っています。林さん、よかったら一緒に「お店」をやりませんか?
まずは1回だけで構いません。苦労人なのにゆるめの雰囲気が魅力の林さんに「チーママ」をやってもらったら、いろんな人が自分なりの居場所を見つけられる時間と空間を作れる気がします。

★出演者大募集!★

取材にご協力いただける方を募集します。「大宮さんに話を聞いてもらいたい!」「いまモヤモヤしているので話すことで頭を整理して何かヒントを得たい」「楽しいおひとりさまライフについて語りたい!」などなんでもOK! ご応募お待ちしております♪
<応募条件>
①現在、独身であること
②あごからウエストあたりまでのお写真をご提供いただけること
③Zoomなどのオンラインツールでお話を聞けること
④1時間程度の取材時間をいただけること
※顔写真やプロフィールなど、個人が特定される情報は掲載いたしません
<応募方法>
メールに応募理由を明記のうえ、fytte@one-publishing.co.jpまでご応募ください。
※取材をお願いする方には、編集部より直接ご連絡させていただきます。

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大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

大宮冬洋 (おおみや・とうよう)

フリーライター。恋愛・結婚に関するインタビュー記事を得意とし、最近は「お見合いおじさん活動」も勝手に遂行中。35歳以上で結婚した「晩婚さん」を160人以上取材した実績を持つ。2012年、再婚を機に愛知県蒲郡市に移住。近著に『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)がある。

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