なかなか人には聞けないけれど、最近注目度もニーズも高まっているVIOケアの新常識をお伝えするシリーズ。VIOケアをクリニックで行いたいけれど、クリニックの中はどうなっているの? 使う器械や評判のいいデザインは? 3回目の今回は、医療脱毛専門院「リゼクリニック」新宿院院長の大地まさ代先生に、クリニックでの医療脱毛について伺いました。
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脱毛範囲やデザインはお好みに合わせて
クリニックでVIO脱毛をしよう!と決めたところで、どのくらいの部分を脱毛すればよいのか、デザインは選ぶことができるのか、など、細かい点がいろいろと気になってしまうもの。そこで医療脱毛専門院「リゼクリニック」新宿院院長の大地まさ代先生に、実際にどのようなオーダーが多いのか、うかがってみることに。
ここでいったんVIOゾーンについておさらいです。
「VIOとはアンダーヘアのことを指し、当院での脱毛範囲はV(ビキニ)ライン、性器周りのIライン、肛門周りのOラインで、範囲は以下の通りです」(リゼクリニック新宿院院長の大地まさ代先生)
●Vライン(ビキニライン)
左右の腰骨の上を結んだ線より下部から、脚のつけ根のラインより上部まで
●Iライン(性器周り)
女性器の周囲と女性器と肛門の間の部分
●Oライン(肛門周り)
肛門を中心に半径2cmの部分
「リゼクリニック新宿院の場合ですが、無毛とデザインのオーダーの割合は半々くらいだと感じます。年齢が高い方は、温泉などの公共施設利用の際に人目が気になることや、レーザー脱毛できない白髪だけが残ると目立つことなどを気にされ、デザインを選択される方が多いようです。
人気のデザインは逆三角形やI型です。ハート型という個性的なデザインにもできます。さまざまな希望に対応しています」
VIO脱毛に使用するのは「医療レーザー脱毛機」
使用するレーザー脱毛機とはどんな機械なのでしょうか?
「医療レーザー脱毛機にはさまざまな機種があり、そのレーザーの種類と波長、照射できる面積、施術後の熱傷対策としての冷却方法、照射方法などが異なります。『リゼクリニック』では3機種のレーザー脱毛機を導入していますが、VIO脱毛にはヤグ(YAG)レーザーを用いるジェントルYAGという機器を使用しています。ヤグレーザーは波長が長く、より肌の奥深くまで熱が到達するので、濃く根深いアンダーヘアの脱毛に高い効果を発揮します。
通常のレーザーはメラニン色素に反応するので、色黒の肌やデリケートゾーンなどの色素沈着しやすい部位の脱毛の際には、ヤケドや毛のう炎を起こすリスクがあります。その点、ヤグレーザーはマイルドな光線です。こうしたリスクを軽減することができますので、VIO脱毛に適したレーザーだといえます」(大地先生)
どのくらいの痛みを感じるもの?
レーザー脱毛は施術時の痛みが気になるところです。
「医療用のレーザー脱毛機は脱毛効果が高い分、痛みを感じる方もいます。痛みの感じ方には照射部位や、毛の密度や太さ、また皮膚の状態や体調、使用する医療機器で差があります。当院では、施術中の照射ペースを調節し、必要に応じて冷やしながら照射をして痛みを和らげるようにとり組んでいます。施術のたびに毛の量は減り、毛の密度や濃さは低下するので痛みも軽くなる傾向に。慣れてしまえば、施術中に眠ってしまう方もいらっしゃいます。
脱毛は耐えられないほどの痛みではないので麻酔を使わない方が大半ですが、特に痛みを感じやすい部位への照射時や、痛みに弱い方のために、リゼクリニックでは2タイプの麻酔を有料にてご用意しています。医師の判断のもとに麻酔を行いますので、安心して脱毛を受けることができます」(大地先生)
VIO脱毛で使用する麻酔の例
【笑気ガス麻酔】
笑気ガスを鼻から吸引する麻酔で、歯科治療でも使用される。心身をリラックスさせて照射時の痛みを軽減させる。
【麻酔クリーム】
施術部位にクリームを塗布してラップで密封したあと、30分〜1時間後にとり除いてレーザーを照射する。塗布した部分の感覚が鈍くなり、照射時の痛みを軽減させる。
痛みに弱くて不安な人は麻酔の使用を相談してみましょう!
医療脱毛の気になる価格はどのくらい?
クリニックでのVIO脱毛は高額なのではないか?という不安もありますが、リゼクリニックはどのような金額設定になっているのでしょうか。
「当院の場合、VIO脱毛は『VIO脱毛セット5回コース』92,800円(税別・2020年5月現在)があります。1回の照射でかかる時間は約30分。アンダーヘア脱毛は、5回ほどの通院・照射で満足される方が多いです。Vラインはお好みのデザインによって照射回数が変わりますが、コースの1、2回目は全体の毛量・密度を減らすために全体に照射を。3回目以降は、なくしたい部分を照射し、5回かけて理想の形に近づけていきます」(大地先生)
完全な脱毛までは回数がかかっても、数回の照射でかなり効果を実感できるそうです。
これから医療脱毛したい人へ伝えたいメリット
衛生面やニオイの軽減など、VIO脱毛を行うことによるメリットは第1回でもくわしくお伝えしましたが、医療脱毛を行うメリットについて、改めて大地先生に伺ってみました。
「自己処理は安価で自宅でできる手軽な方法ですが、効果は一時的で、自己処理をしている限り、毛はずっと生え続けます。また、頻繁に行うと、毛のう炎や埋没毛などのトラブルも起きやすく、黒ずみや肌荒れを起こす原因にもなるため、なるべく早めの時期に医療機関などでの脱毛をすることを考えてみるのがよいと思います。
長い目で見ればVIOゾーンの美肌効果も期待できます。
脱毛をすると毛が生えにくくなるので、毛穴が引きしまって目立たなくなり、肌がキレイになったとのお声もたくさんいただきます。カミソリや毛抜きなどの自己処理をやめると肌に対するダメージが減るため、将来的にも美肌効果が期待できます。
とはいっても、VIOゾーンをほかの人に見せるのは恥ずかしい、という気持ちはだれにでもあると思いますので、クリニックではさまざまな配慮もしています。
たとえば当院では、女性の患者さまなら女性看護師が担当します。女性スタッフの対応や、完全個室、タオルガウン着用などの配慮を徹底しています。施術中は下着を脱いだ状態で腰にタオルガウンを巻いていただき、照射時には少しでも露出を減らし、必要な部分のみ見えるよう、都度ガウンをめくって照射いたします。恥ずかしい部位だからこそ、患者さまにリラックスして施術を受けていただけるよう、とり組んでいます」(大地先生)
デリケートで恥ずかしいと感じる部位だからこそ、プロにお任せするのが正解ですね。勇気を出して踏み出してみたほうがいいかも?!
取材・文/牧内夕子 イラスト/クロカワユカリ
取材協力/リゼクリニック https://www.rizeclinic.com/