女性の肌悩みといえばシミ。そのためにたくさんの化粧品があり、「試してみようかな」と思うことも多いですよね。
しかし、「はっきり言ってしまうとすべてのシミは美容液や化粧水では予防も治療もできません」というのは、“行列のできる皮膚科”こと、おしげ皮フ科クリニックの村松重典医師。今のところ、紫外線によるシミにはレーザー治療のみなのです。
今回は村松先生の『やってはいけない肌のケア』(KADOKAWA)から、シミに関する肌ケアの方法をご紹介していきます。
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高精度カメラでシミ予備軍が…! 今すぐ美白を始めるべき?
潜在的なシミの予備軍を映し出すカメラありますよね。
将来シミになるかもと思ったら、「今すぐ美白しなきゃ!」という気分になります。でも慌てなくても大丈夫。
「機械で撮影すると、白く透明感がある肌でも、内部ではシミの準備をしているのがわかります。でも、そのシミ予備軍がいつシミとなって現れるのかは、実は誰にもわからないのです。3年後、10年後…あるいはずっと予備軍のままなのかは、肌の状態や生活によって、人それぞれ変わってくるからです」
「焦る必要はない」と村松先生。
おそらくかなり歳をとっても、いくつか出てくる程度。予備軍は予備軍のままで終わるものも多いそうですよ。
美容液でケアすればシミの予防や治療はできる?
そして気になるのが、美白化粧品や“シミが取れる”美容液の真偽のほど。
「はっきり言ってしまうと、すべてのシミは、美容液や化粧水などでは予防も治療もできません。それどころか、むしろ肝斑はひどくなる可能性もあるのです。
シミ美容液は総じて高めの価格帯であることが多いですが、高い美容液ほど肌の細胞を傷めるということもあります」
シミは自分では治療できないよう。シミの治療はレーザーが優位です。
「治療する場合は、美容皮膚科によるレーザー治療が効果的です。自費診療になるのでそれなりにお金がかかりますが、高くて効果が実感できない美容液を何年も買い続けるよりは、実は経済的でもあります。
また、シミが解消され素肌が美しくなると、メイクも薄くできるので肌荒れの予防にもなります。
ただ、レーザー治療でシミを取ったとしても、数年後に再発する可能性もあります。再発を防止するためには、炎症が残るほどのかなり強めの治療が必要です。炎症を避けるなら、シミが消える程度の弱めの治療をし、再発するタイミングに合わせて、定期的に通うのもひとつの手段です。肌質などにもよりますので、 治療方法は医師と相談して選択してください」
シミを予防するためには、第一に日焼け止めを通年で用いること。
そして食生活も大事とのこと。
「ビタミンBやCをとり、細胞の酸化をコントロールします。
カロテノイドという色素をたくさんとるのも予防に有効です。いろいろな色素を含んだ野菜をとることで、カロテノイドが紫外線に強い肌をつくってくれます」
シミは紫外線を浴びて細胞に異常が起きてから、数年から数十年後に肌に現れるものです。数年後の美肌のためにできるだけ早く、シミ予防を始めましょう。
文/庄司真紀
参考書籍
村松 重典著『やってはいけない肌のケア “行列ができる皮膚科”の目からウロコの新常識』(KADOKAWA)