老け顔を象徴するほうれい線やマリオネットライン、二重あご…。こうしたエイジングの悩みを解決してくれるポイントが、顔から離れた胸の筋肉や足指の開きにありました! 「木村流美顔メソッド」最終回は、フェイストレーナーの木村祐介さんが伝授する意外なパーツを使った口まわりのたるみ撃退法をご紹介します。
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下あごまわりのたるみは胸の筋肉を鍛えて改善!
腕立て伏せが苦手な人ほど「二重あごやマリオネットラインなど、口もとのたるみを招きやすくなります」と木村さん。
腕立て伏せと口もとのたるみ、意外な組み合わせですがじつは筋肉につながりがあるそう。
「腕立て伏せを行うときに使う筋肉は、胸の前面に位置する大胸筋です。大胸筋と口もと、とくに下唇に作用する表情筋は、首に位置する広頚筋(こうけいきん)を介して筋肉を包む筋膜によってつながり、互いに影響し合っています。そのため、大胸筋の力が弱く、腕立て伏せが苦手な人は、大胸筋に連動する表情筋の力も弱い傾向があり、下唇周辺〜フェイスラインがたるみがちに。その結果、二重あごやマリオネットラインを作りやすくなるのです」
腕立て伏せをするとき、腕の力に頼って体を支えている人は、大胸筋が弱いサイン。思い当たる人は、ぜひ、木村さん考案の「口もとのたるみ撃退ワーク」を試してみて!
●口もとのたるみ撃退ワーク
(1)肩よりも前に胸を出す。胸の前で両手を合わせ、胸から頭を離すように頭頂を引き上げる。
(2)下の奥歯を上の奥歯のうしろへ引き、上の歯で下の歯を引っ張り上げるイメージで奥歯をかむ。
(3)「う」の口の形にしてキープ。
このワークを行い大胸筋に力が入ると、同じ筋膜グループ内の筋肉にも連動してスイッチが入り、口もとの筋肉を活性化。下あごのまわりのたるみを予防&改善しやすくなります。
足の指を開いて、上あごのまわりを引き締める!
さらに、ほうれい線を解消するには「足の指を開いて生活をするのが効果的」と木村さん。
というのも、ほうれい線の始まりである鼻のわきの表情筋は、脚の内側のインナーマッスルと密接な関係があるため。
「ほうれい線を作る鼻のわき、つまり上あご部分の表情筋と関係のあるインナーマッスルは、両足裏の土踏まずを起点に、内ももを通り、骨盤を通過。さらに内臓を包み込んで横隔膜を突き抜け、のどまわり、下あごの中を通って、上あごにたどりつきます。これらの筋肉は、筋膜によって連続的につながる筋膜グループで、僕は“Aライン“と呼んでいます。つまり、ほうれい線を消すには、Aラインの筋膜を活性化させることが有効で、そのスタートである足裏の土踏まずを刺激するには、まず足の指を開き、足の内側に力を入れることがポイントなんです」
そうして、Aラインの筋膜のスイッチをオンにし、のどや上あごに酸素を送るように大きく呼吸をすると、自然と顔が引き上がり、ほうれい線が目立たなくなるのです。
「ほうれい線が気になり始めたら、高価な化粧品に頼る前に、まずは“ほうれい線撃退ワーク“をトライしてみてください!」
●ほうれい線撃退ワーク
(1)脚を肩幅に開いて立つ。かかとから爪先までをめいっぱい伸ばし、足の甲の皮膚を遠くに差し出すイメージでつま先を反らしながら、足の指の間を広げる。
(2)そのまま足の指を床に戻して足裏のアーチを作り、土踏まずを引き上げるように意識。
(3)胸を肩より前に出し、のどや上あごに酸素を送るように、ゆっくり深い呼吸をくり返し行う。
このワークを行うと下半身が安定するため、ほうれい線が薄くなると共に、キレイな姿勢をキープできる効果もあります。
今回ご紹介した2つのワークで口まわりをすっきり整え、若々しい印象の美顔を手に入れましょう!
取材・文/野口美奈子