「開業してから、一人の患者さんを何年も診るようになり、食べているものや生活習慣が肌の健康にとても密接に関わっていることに気がついたのです」と話すのは、おしげ皮フ科クリニックの村松重典医師。
それだけ無意識的な生活習慣が肌の状態に影響しているということ。美肌のためにすべきこととは? 逆にしてはいけないことは…?
村松先生の著書『やってはいけない肌のケア』(KADOKAWA)からご紹介していきます。
Contents 目次
村松先生が教える「肌にいい習慣VS悪い習慣」
美肌になる食べ物、生活習慣、石鹸など、何をどのように選べばいいのか一覧にしてまとめていきます。
メインディッシュは? ○Fish or Beef ×炭水化物
暑い夏には? ○常温飲料 ×氷菓子
肌の調子が悪いときは? ○肌断食 ×高級基礎化粧品
甘い物を飲みたいときは? ○玄米甘酒 ×清涼飲料水
スイーツ食べるなら ○ショートケーキ ×和菓子
小腹が空いたら ○チーズ ×ゼリー
洗髪するなら ○湯シャン ×シャンプー・トリートメント
体を洗うなら ○ぬるま湯入浴 ×熱いシャワー
洗顔するなら ○ぬるま湯で手洗い ×ダブル洗顔
肌着を選ぶなら ○綿100% ×機能性化繊肌着
寝室は ○暗くして寝る ×テレビつけたまま、寝ながらスマホ
体を動かすなら ○毎日ストレッチ ×たまに激しい運動
お出かけするなら ○移動は徒歩と電車 ×近所のコンビニにも車で行く
お日さまを楽しむなら ○まめに日焼け止め ×日焼けするまで気づかない
眠れないときは ○ホットミルク ×寝酒
一息つくなら ○屋上で昼寝 ×隠れてタバコ
手洗いするなら ○石鹸素地の純石鹸 ×殺菌除菌のハンドソープ
食べ物、肌に触れる物を買うときは ○成分表示を見て ×パッケージでイメージ買い
調理法なら ○蒸し物 ×炒め物
ダブル洗顔は肌に負担が大きいため控えたほうがベター。日焼け止めはマスト、タバコはNG。肌の調子が悪いときは、高級スキンケアよりも何もつけない肌断食で。
健康な肌のために衣類を洗うコツ
上記にもあるように肌に触れるものは吟味して選ぶことが基本です。
肌に触れるものといえば衣類ですが、衣類を洗う洗剤にも選び方があります。
特に肌が弱い、肌にトラブルが出やすいと感じている人はこの点を見直してみるのもいいかもしれません。
「まず、忘れないでほしいことは、洗剤は『どんなにすすいでもゼロにはならない』ということです。なるべくしっかりすすぎをすることをおすすめします」
洗剤だけではなく柔軟剤も肌の弱い人は控えたほうがよさそう。
「最近、人気で愛用者も多い柔軟剤は、繊維をコートするため、洗濯後も残る衣類のリンス剤のようなものです。匂いづけ目的で柔軟剤を使用している人は、香水で代用することをおすすめします。そのほうが香料のみで、使う量も部位も少なくてすみます」
また全自動洗濯機で使用する洗濯洗剤は、少なく使うことが苦手な人が多いので、非濃縮タイプで柔軟剤が添加されていない、昔からある粉末タイプの石油系合成洗剤(アタックやトップ)などが良いそう。
「肌が弱い人なら規定量の4分の1〜3分の1で十分です。汚れが落ちない時はお湯を活用するか、通常よりすすぎの回数を増やしてしっかりすすぐと良いでしょう。
使っている洗濯機が洗い方を調節できるタイプで、すすぎの回数を増やせるなら、石鹸系の界面活性剤を使用しても大丈夫です。石鹸系の洗剤は石鹸カスが残りやすいので、合成洗剤よりもすすぎをしっかり行ってください。肌が弱い人は、節水機能の高い洗濯機ならば3回以上はすすいだほうが無難です」
体にかゆみがあるなら、衣類の洗い方を見直してみましょう。
肌に悪い習慣、していませんでしたか?
便利で豊かなアイテムも使う頻度や量を考えながらじょうずに付き合っていくのがいいでしょう。
参考書籍
村松 重典著『やってはいけない肌のケア “行列ができる皮膚科”の目からウロコの新常識』(KADOKAWA)
文/庄司真紀