毎回1品、スタイリストの筆者が私物の名品をピックアップしていく本シリーズ。第3回目は、私にとって運命の一足ともいえる「パンプス」のご紹介です。
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パンプスを大解剖
今回ご紹介するパンプスは、つい数年前にブランドロゴのリニューアルを行った、日本のシューズブランド「HIMIKO(卑弥呼)」のパンプスです。
卑弥呼は1973年に創業、間もなく50年目を迎えるブランドです。長く続く日本のファッションブランドが少ないなかで、卑弥呼はかなり長寿といえます。
わたしが卑弥呼に初めて出会ったのは、高校生の頃。
大学生になり、アルバイトをしたお金で初めて買った卑弥呼の靴は赤いサンダルだったことを、今でも覚えているくらい思い出のブランドであり、運命のパンプスに出会えたブランドでもあります。
お気に入りの一足は、ローヒールのパンプスで、表地がエナメルのリアルレザー。たんすのこやし編でもお話ししていますが、わたしがパンプスを買ううえでの必須ポイント「ストラップつき」を満たしている一足です。
価格は、大体1万円代。
プチプラでもなければ、高級靴でもありませんが、大きく壊れたりすることもないなか、10年もの間、現役で通年はき続けられています。
短命で終わらない、長生きポイントはココ!
短命で終わらない、長生きポイント。それはやっぱり、はき心地のよさです。
このパンプスのフィット感を超えるものに、未だ出会ったことがありません。
2つめは、合わせやすさ。
色がベーシックカラーということもあり、合わせる服の色で悩むということもありませんし、デザインもシンプルなので、服のテイストを選びにくく、また季節感もないので使い勝手がいいんです。しかも、シンプルさが絶妙! シンプル過ぎると古臭くなるのですが、ほどよくモード感があることで古臭くならないんです。この微妙なさじ加減が、まさに名品と言えます。
あまりのはき心地のよさ、使い勝手のよさにベタ惚れしたということもあり、この運命を逃してはならないと、展開カラーのベージュ、シルバーを直後に買いに走ったほどお気に入りです。
そして、3つめは丈夫さです。
かなりはき込んでいるのですが、表に使用感が出にくく、常にキレイな状態に見えるというところも気に入っていますし、ヒールが減りにくいところもなにげにお気に入りのポイントです。
買うときも高すぎず、買ったあともメンテナンスに困らないという、ほかの靴と比べたときに総じてコスパがよいのもかなりの魅力です。
今回は、プチプラでもなければ、ラグジュアリーでもない、日本製の名品パンプスをご紹介しました。次回もお楽しみに!