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キレイで居続けるには“やらなくちゃ”と思わない! 美容は楽しむものだから。~美容家・小林ひろ美さん流「メリハリ美容のコツ」Vol.3~
美しさを保つには、目に見える部分のケアだけでなく心のケアも必須。でも、ホルモンバランスが崩れやすい女性は、体だけでなく心も揺らぎがち。いくつになっても美貌を保っている美容家の小林ひろ美 さんも、年齢を重ねるにつれて自分の粗が気になり、「鏡を見たくない」「人と会いたくない」と、マイナスの気持ちを経験したそう。落ち込んだとき、ネガティブになったとき、それでも自分と向き合い続けていくためには? “メンタル美容”のメリハリについて、小林さんの経験やモットーをうかがいました。
Contents 目次
心と肌はリンクしている。プレッシャーを感じたら美容ケアは休んでもOK
毎日のスキンケアを楽しくする美の開拓者であると同時に、ご自身がいちばん美容を楽しんでいる小林さん。ハツラツとした美しさが全身からにじみ出ている小林さんも、年代によって気持ちの落ち込みを感じたそうです。
「やっぱり50代後半からでしょうか。一気に体の変化を感じて、当時は“これか――!”と思いました。一時期は、人前に出ることや写真に映ることに抵抗を感じたことも。ただ、年齢による変化をつらいことと否定してしまうと、マイナスになっていくばかりです。肌・体・心は三位一体でリンクするものなので、気持ちが後ろ向きなときに、どれだけケアをしても肌や体の調子はいまいち。年齢を重ねるにつれてこそ、自分で自分を否定せず、ありのままの自分を受け止めてあげることが大切だと実感しました。もちろん年代に関わらず気分が上がらないときは誰にだってあります。気分がのらず、毎日のケアが億劫に感じることもあるかもしれませんが、あくまで“美容は楽しむもの”。もしもプレッシャーに感じるようなら、美容は一回お休みするのもひとつの手です。ストイックにする必要はなく、自分が心地よくなるためにどうしたらいいかを考えてあげるのが先決です」
小林さんの2つの美容モットー「継続は力なり。楽しくなくちゃ美容じゃない!」
どんな人でも気分の落ち込みはあるからこそ、美容においては、いかに楽しく継続できるかを大切にしているという小林さん。
「私のモットーは〈継続は力なり〉そして〈楽しくなくちゃ美容じゃない!〉。ネガティブになることはあっても、その気持ちをプラスにシフトするよう心がけています。私にとって美容は楽しいことが絶対なので、とにかくストレスにならないケアや、かける時間をコントロールするほか、ライフスタイルの一部に組み込んでみるなど、継続するためにいろいろな方法へ変換をしてみるのが小林流です」
小林さんがライフスタイルにとり入れている美容ケアの中でも、青竹踏みをしながらの歯磨きは、なんと16年間も続けているのだそう。ほかにもキッチンマットを凹凸のあるタイプに変えて足の裏を刺激する工夫や、お風呂ではシャワーヘッドの一部を手で押さえ、シャワージェットのようにして水圧で10秒だけリンパ腺を流すなど、生活に密着したケアの宝庫!
「年齢とともに土踏まずがじょうずに使えなくなると、ガニ股歩きになってスタイルが崩れてきます。エステなどでお金をかけて矯正することもできますが、青竹踏みやキッチンマットを変えるなど、日常的なエクササイズでじわじわケアするほうが、結果的に続きますよね。UVケアも、全身に塗らなきゃ! と思わず、顔に塗って残った日焼け止めを手や首に伸ばす“ついでケア”の考え方でOK。顔まわりのマッサージをしたければプラスするなど、そのときの気持ちを優先させましょう」
ポイント①:お風呂の後はスマホを置いて気持ちをリセット。バッドニュースは見ないようにする
「体も心もデトックスしたお風呂上がりには、悪いニュースを見ないようにしています。夜はできる限りスマホもさわらないのがベスト。代わりに読書などで心を落ち着けます。また、年を重ねると眠りが浅かったり深すぎたりと睡眠が安定しないこともあるので、日中に受けたダメージを寝る前までに持ち越さないことも美容ケアのひとつです」
それでもモヤモヤが収まらない場合は、きちんと言葉に出してデトックスをし、さらには自分なりのリセット方法を試しているそう。
「私の場合、“コンコンキャンセル”というリセット方法を使っています。どうにもならなくて、うわー! って混乱するようなときは、コンコンと手で2回、机をノックして「キャンセル」って言うんです。「キャンセル」と口にしたらモヤモヤした黒い感情は帳消しにするという、私なりのストレス発散方法。その後はもうマイナスなことを言わないし考えない。感情や頭の中をクリアにする自分だけの魔法の言葉を持つのも、メンタルのケアには役立ちます」
ポイント②:生理前・生理期間は王道ケアを徹底。生理後はスペシャルケアの攻めの美容でメリハリ!
女性ホルモンの影響で不安定になりやすい生理前後。どのようなことに注意して肌ケアを行えばいいのでしょうか?
「生理前と生理期間中の1週間はとてもデリケートな時期。肌も敏感になっているので肌状態に合わせたケアを心がけましょう。また、生理期間中は体が水分やエネルギーをため込もうとするので、どんなにケアをがんばっても結果が表れにくいタイミング。体のサイクルを知って、王道のうるおすケアを徹底しましょう。逆に生理後1週間はホルモンバランスが整っているタイミングです。このチート期間には、美容液たっぷりのシートマスクなど、スペシャルケアで肌にうるおいを与えると◎。新しいケアアイテムやトレンドの美容方法を試す、攻めの美容に挑戦するのもいいですね」
「肌は手をかけた分だけ恩返ししてくれる」FYTTE読者へ小林さんからの美のエール
「何からはじめたらいいのかわからない」「やることが多すぎて時間もお金も足りない!」と尽きない美容ケアの悩みについて、本当に必要なケアをシンプルに教えてくれた小林さん。
「基本のケアができれば、そこに自分が好きなケアをプラスしていきましょう。そうすることで、いつもの肌ケアが足し算ではなくかけ算になって還ってきます。肌は無口ですが、手をかけた分だけ恩返ししてくれるすてきな友だち。自分磨きに前向きなチャレンジをしているFYTTE読者のみなさんを応援しています!」
〇衣装
カットソー¥13,200(ドゥクラッセ)、ピアス¥16,500(エトワライト)その他小林さん私物
〇ショップリスト
ドゥクラッセ 0120-178-788
エトワライト www.etoilight.com
撮影/我妻慶一
ヘア&メイク/広瀬あつこ
スタイリング/程野祐子
取材・文/番匠郁