ようやく厳しい猛暑も落ち着き、季節が秋めいてきましたね。ですが、よろこんでいられるのもつかの間、気がつけば肌がガサガサ、ボロボロ…とショッキングな状態に。夏が過ぎ、秋の肌不調はどうして起こるのか、美容皮膚科タカミクリニック 山屋雅美先生に教えていただきましょう。
Contents 目次
秋になると肌がボロボロに…これってなにが原因?
「季節の変わり目に起こる急激な気候の変化や、環境の変化にともなって、肌が一時的に敏感になっている状態を“ゆらぎ肌”といいます」と山屋雅美先生。
夏から秋へ移行するこのシーズンは“秋ゆらぎ”への注意が必要。
でも、一体なにが原因で“秋ゆらぎ”が起きてしまうのでしょう。
<原因1>紫外線ダメージ蓄積
夏の間浴び続けた紫外線は、知らず知らずのうちに肌ダメージを蓄積し、バリア機能を低下。
肌が敏感な状態になってしまいます。
<原因2>空気の乾燥
夏の間続けた冷房生活やお手入れ不足に加え、湿度の低下により、肌内部は乾燥が深刻化。刺激を受けやすい状態になっています。
<原因3>花粉などの外的刺激
ブタクサなどの花粉が飛散。花粉が肌に付着してアレルギー反応が出る「花粉皮膚炎」により、肌トラブルが起こります。
<原因4>夏疲れによる免疫力低下
夏イベントの疲れや、寝苦しさによる寝不足で体全体が疲れて免疫力が低下し、“秋ゆらぎ”が起こりやすい状態に。
では、自分の肌が“秋ゆらぎ”になっていないか、10個のチェック項目を確認してみましょう!
<肌をさわってチェック>
- ザラザラ、ゴワゴワしている
- 化粧水のなじみが悪い
- ガサガサしている
- 肌が硬い感じがする
- 肌にハリがない
<肌を見てチェック>
- 吹き出ものができている
- 部分的に皮ムケしている
- 赤みがある
- くすんでいる
- 毛穴が目立つ
チェックできましたか?
3つ以上当てはまった人は“秋ゆらぎ”かもしれません。
秋のゆらぎは老化につながる症状が多いのも特徴。老化を進行させないためにも、早めのケアで肌を土台から立て直すことが大切です。
秋ゆらぎ肌を改善するタイムスケジュール
<7:00>夏が終わってもしっかりUV対策
ゆらいでいる肌は、紫外線の影響を受けやすい状態。ゆらぎを悪化させないためにも、老化を進行させないためにも、秋になってもしっかり日焼け止めで紫外線から肌を守ることが大切。
<12:00>汗をかいたらやさしく拭きとり
季節が変わっても、日によっては、まだまだ汗が気になる秋。バリア機能が低下している肌は、自分の汗が刺激となり、肌あれを起こすことも。
日中汗をかいたらそのまま放置せず、ハンドタオルなどで軽くおさえるように拭きとり、ゆらぎ悪化を防止しましょう。
<15:00>こまめな水分補給でうるおい補充
汗や呼吸によって、知らず知らずのうちに水分が蒸発し不足していることも。
水分不足は代謝が落ちるため血行が悪くなり、栄養素が体全体に行き届かなくなります。体の機能を高めるためにも、こまめな水分補給を。
<19:00>肌をつくるたんぱく質を摂取
肌の新陳代謝をよくしてバリア機能を維持したりするために必要なたんぱく質。
夜は肉類や大豆などたんぱく質を中心に摂取を心がけて。
<22:00>入浴で一日の疲れ&ストレスをリセット
ストレスは免疫力を低下させ、ゆらぎの原因になるため、一日の疲れをいやす入浴を。ただし、肌にかゆみがあるときは、温めすぎて炎症が悪化することもあるので、長風呂や熱すぎるお湯での入浴は厳禁。38~40℃のぬるめのお湯で15分以内の入浴を。
<23:30>眠りの質を高める下準備
ターンオーバーを整えるためにも、免疫力アップのためにも、睡眠は重要。十分な睡眠時間をとれない人は、時間よりも質を上げることに着目を。睡眠の90分前に入浴をする、スマートフォンは寝る前には極力使わない、寝る前にストレッチするなど入眠環境を整えることで、眠りの質を高めましょう。
急に肌の調子が悪くなったな、と感じているみなさん、ぜひ実践できるところからとり入れて、肌老化を防いでみてくださいね。
イラスト・資料提供/美容皮膚科タカミクリニック 文/FYTTE編集部