20代の頃の髪の悩みといえば、スタイリングが決まらないことだったり、枝毛が見つかったことが大半ではありませんでしたか?
それが30代、40代と年齢と重ねるにつれ、まだまだ先だと思っていた「髪のボリューム」「白髪」「抜け毛」といった髪の悩みに直面するものですよね。
なかでも髪の“うねり”は、まさか自分が悩まされるなんて! と想像すらしていなかった人は多いのではないでしょうか。
「うねりの正体がよくわからない分、対策のしようがないという声もよく聞きます」とおっしゃるのは、数々のメディアで活躍する美容師の木村旭宏さん。
うねりの正体と、その対策について、木村さんに教えていただきましょう。
Contents 目次
■:うねりが発生する原因
うねりがなぜ発生してしまうのか。その原因は「頭皮」や「髪の毛」にも隠れています。
まずは「頭皮」。
よく、幼い頃は髪の毛がストレートでサラサラだったのに、大人になるにつれてくせ毛になってしまったんだけどなぜ?という質問を受けます。
この質問に対しての回答になりますが、幼い頃の髪の毛がストレートなのは、髪の毛の断面も丸くなっている状態なのです。
それが年齢を重ねていくと、紫外線やその他のあらゆるダメージによって頭皮が衰えてたるんでいくことで、頭皮の毛穴にゆがみが発生します。
そうすることで、髪の毛の断面もいびつな円形になってしまい、ダメージを受けやすく、うねりも強くなってしまうのです。
うねりを発生させる頭皮状態の改善方法はというと、“頭皮の保湿”と、“適切な栄養分を与えること”につきます。
今は昔と比べて、スカルプケア剤が充実しています。
女性はとくに髪の毛ばかりに気を使いがちですが、髪の毛は頭皮から生えてきます。そのことを、今一度踏まえて、シャンプーやトリートメントも見直してみるのもおすすめです(木村さん)
■:うねりが発生しやすい髪の毛って?
先ほど、うねりが発生するのは「髪の毛」自体にも原因があると言いました。
髪の毛のうねり。わかりやすく“くせ毛”と言い換えてお伝えしますが、くせ毛には先天性と後天性の2パターンがあります。
いうまでもなく、先天性とは遺伝が原因のひとつですから、ここでは後天性についてお話します。
後天性のうねりの場合、紫外線や乾燥、さらにはアレルギーなどのダメージが原因であることも。女性の場合は大人になるにつれ、カラーリングやパーマなどをすることで、さまざまな薬剤が影響していることもあります。
薬剤の影響で残留した活性酸素は、髪の毛のうねりだけでなく、さまざまな髪のトラブルをまねくので注意が必要です。
活性酸素をとり除くシャンプーなども販売されているので、こういったものを積極的に使用するのも◎。活性酸素を除去することで、うねりの改善にもつながります。
ほかには女性の場合、ドライヤーやヘアアイロンの熱などが加えられることによって、髪の毛の水分バランスが乱れて弱った状態に。すると、うねりが強くなりやすくなってしまうことも。
先ほど述べたように、昔は髪の毛がストレートだったのにくせ毛になった、といった髪質の変化は、意外と水分バランスの乱れが原因であることも多いので、その点気をつけてケアをしていくといいと思います(木村さん)
うねりにお悩みの皆さん。改善できずモヤモヤしていた気持ちは解消できましたでしょうか?
木村さんがおっしゃるように、うねりは発生している髪の毛だけでなく頭皮にも原因は隠れています。ぜひ両方をケアするようにしてみてくださいね。
取材・文/高田空人衣