冬になると毎日のように気になるのが肌の乾燥。とくに今年の冬は、各地で乾燥注意報が発表されるなど例年以上に肌への影響を感じている人も多いのではないでしょうか。ケアアイテムに欠かせないのが市販のハンドクリーム。ついパッケージや香りで選びたくなりますが、じつは肌の悩みに応じて、選ぶべき種類もちがってくるって知っていましたか?
Contents 目次
■肌の悩みタイプ別! クリームの選び方
野村皮膚科医院 院長の野村有子先生によると、現在薬局に置かれているハンドクリームは、大きく分類するとビタミン系、保湿系、尿素系にわけることができます。
●乾燥による「ガサガサ」タイプは、ビタミン系クリーム
乾燥によって肌がガザガザしてしまっている人が選びたいクリームの種類は、ビタミン系。
「ビタミン系のクリームは全身に使えます。ビタミンE配合のクリームは、血行を改善し、冷え対策にも。水分と油分を補給し、保湿の働きもあります。あかぎれ、しもやけにもおすすめです」(野村先生)
●「かさつき、粉ふき」タイプは、保湿系クリーム
かさつきや粉ふきが気になる人は、保湿系のクリームを選んでみて。
「全身の乾燥が気になる箇所に使えます。かさつきや粉ふきが消えても毎日のお手入れとして継続することが大切です」(野村先生)
●角化して「ゴワゴワ」タイプは、尿素系クリーム
肌が角化してゴワゴワしている人には尿素系タイプがおすすめ。
「手・指・ひじ・ひざ・かかとなど角化している箇所に使います。尿素系クリームには、皮膚の角化したところを溶解する働きがあります。そのため、ある程度ゴワゴワがとれたら、ビタミン系のクリームにするとよいでしょう」(野村先生)
■皮膚科専門医が教える、クリームの適量や塗り方のコツ
自分の悩みに合ったハンドクリームのタイプがわかったら、次は正しい塗り方のコツをチェック。
まず、ハンドクリームの量は、人さし指第一関節ほどを手にとり、両手に塗ります。症状が気になる部分は重ねづけを。足の場合は人さし指第二関節分です。
血行促進効果のあるビタミンEが配合されたビタミン系クリームを使用するときは、同時にマッサージをすることがおすすめと野村先生。
「マッサージをすることでハンドクリームの効果をより高め、さらに末端の血流の改善に役立ち、冷えの予防にもつながります。使用するタイミングは就寝前のケアがもっとも効果的。寝ながら集中ケアができて効果を実感できます。手袋や靴下を着用すれば、べたつきが気にならず浸透も高まります」(野村先生)
ハンドクリームならどれを使っても一緒でしょう、と思いきや、じつは肌の悩み別に選びたい種類はちがうもの。ぜひ肌のケアをする際は参考にしてみてくださいね。
文/FYTTE編集部