足から全身に働きかけることで健康的な毎日を生み出す「足ウェルネスⓇ」というライフスタイルを提唱している足裏研究家の鈴木きよみさん。「体や心の不調を解消するには、まずは自分の足裏をみてみましょう」という先生の足相診断に基づき、簡単にケアできるメソッドをお伝えしていきます! 今回のテーマは、「ニオイのしない質のいい汗をかくための足刺激方法とは?」です。汗をしっかりかけば汗のニオイが気にならなくなりますよ!
Contents 目次
食べたもので汗のニオイが変わる!?
体の体温調節のために、汗をかくことは欠かせません。ところが、最近はなかなか汗をかけない人が増えているようですね。そのせいか、汗の質が濃くなってしまい、そのニオイに悩んでいるという声もよく聞きます。
汗のニオイが強くなる原因として、食生活があります。海外の空港に行くと、その土地ごとに特有の食べ物のニオイがすると思いませんか? 特に香辛料を多くとる食文化の国では、スパイシーなニオイを感じやすいと思います。汗が出てくる毛穴からは、そんなニオイも一緒に出てくるのです。
また、私たちがサロンで施術しているときも、喫煙習慣がある方は汗とともにニコチンのニオイがしてくることがあります。体に取り入れたものは、汗のニオイに影響を与えます。
そして、うまく汗をかけない状態が続くと、汗が濃縮されてニオイが強くなります。日ごろからしっかりと汗をかくようにしていれば、汗のニオイは気にならなくなりますよ。
冷たい汗にも要注意
汗がうまくかけない原因には、体の冷えも関係しています。汗をかいた後に、体が冷えると感じることはありませんか? 内臓が冷えていると汗も冷たくなってしまいます。冷たい汗は蒸発しにくく、服を濡らしたままになってしまうので、時間がたつと寒く感じるのです。そして、さらに体が冷やされ、血流を悪くしてしまうという悪循環になってしまいます。温かい汗をかけるようになりたいですね!
汗がにおう人の足相チェックポイント
足裏にある足相をみれば不調の原因がわかるので、今の自分に必要なケアを知ることができます。
汗のニオイが気になる人はこんな足相があらわれていませんか? 足をチェックしてみてくださいね。
【骨や腱、血管などが目立つ足】
足首から足の甲の骨格が大きく、腱や血管が浮き出て目立っていませんか? もともとは代謝のいい体質でありながら、今は滞って汗が出にくくなっている状態の人はこのような足相があらわれやすくなります。
質のいい汗をかくための足刺激テクニック
さっそく足を刺激して、質のいい汗をかける体づくりをしていきましょう!
【くるぶしの周りを刺激】
東洋医学的な考えでは、汗は「津液」というリンパのひとつに位置づけられ、全身のリンパの流れを良くすることで、血管も刺激されて汗がかきやすくなります。リンパは足首で滞りやすいので、この部分を刺激して流しましょう。
手の中指の角で、足のくるぶしの周りを小さく円を描くようにグリグリと刺激します。
汗がにおわない体になれる養生法
日常生活で必要な汗をきちんとかけるようになることが、質のいい汗への第一歩です。
【体温を上げて毛穴をしっかり開く】
汗は体温調節の一環で出てくるものなので、体温を上げる習慣をつけましょう! 自宅ではお風呂で半身浴をするのがおすすめです。38~40℃くらいのぬるめのお湯で、みぞおちから下をお湯につけて温めます。体が芯から温まると毛穴が開き、汗が出てきます。ほかにはホットヨガや岩盤浴なども、しっかり汗をかけるのでいいですね!
【下着で体を締めつけない】
締めつけの強い下着をつけていると、全身の巡りが滞り代謝が低下してしまいます。汗をしっかり外に出すためには、体の巡りをよくすることが大切です。自宅で過ごすときや休日などは、ゆったりした着心地の下着やルームウエアを着てリラックスしましょう。
【香辛料をとりすぎない】
毎日の食事は汗のニオイに影響を与えます。香辛料が効いた刺激的なメニューは、夏にはとてもおいしく感じられますが、汗のニオイのもととなりますので食べ過ぎに注意しましょう。
【水分は無味のものを飲む】
体のむくみを気にして、水分を減らしていませんか? 汗をかくためには、水分を十分にとり、全身の水の流れを促すことが大切です。水分はジュースなどの味がついたものではなく、常温のミネラルウォーターを飲みましょう。
汗をどんどん出すことによって、汗の質がよくなっていきます。汗のニオイが気になる人は、しっかりと足刺激をして体の巡りをよくしてあげましょう!
取材・文/牧内夕子 イラスト/湯沢知子