夏はサンダルやミュールをはいたり、素足になることも多いですよね。そこで気になるのが、かかとのガサガサ。見た目の印象が悪くなり、老け見えの原因にも……。フットケアに詳しい、埼玉県済生会川口総合病院皮膚科主任部長の高山かおる先生に、かかとケア、足のニオイケアについて伺いました。
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サンダルをはくとかかとのガサガサが悪化!?
かかとのガサガサは、秋から冬にかけて起こるものだと思われがちですが、「夏は、素足でサンダルをはく機会も多く、皮膚が乾燥するため、かかとがガサガサしやすくなります。ストラップでかかとが固定されないミュールは、かかとと靴の摩擦が大きくなることで、よりガサガサが起こりやすくなります」(高山先生)
●かかとのケア方法
「かかとは皮脂腺がなく、もともと乾燥しやすいところ。かかとケアの基本は保湿です。サンダルをはいた日は、特に念入りにケアを」と高山先生。
かかとケアは、足を洗ったら、水分をよくふき取る⇒保湿クリームを塗る、という2つのステップで行いましょう。
1.足を洗ったら、水分をしっかりふき取る
お風呂には毎日入っていても、意外に足は洗えていないもの。石けんを泡立て、やさしく足全体を洗います。足を清潔に保つのも、足ケアには重要です。
足を洗った後は、バスマットで足裏を拭くだけではなく、指と指の間、爪周りもバスタオルでしっかり水分をふき取りましょう。「ぬれたままにしておくと、蒸発するときに皮膚が冷やされ、いっそう乾燥しやすくなります」(高山先生)
2.保湿クリームを塗る
水分をふき取った後は、保湿クリームを塗ります。「保湿効果や血行をよくする効果のあるクリームがおすすめ。ハンドクリームでもOKです。皮膚の横ジワにそって、たっぷりやさしく塗りましょう」(高山先生)
保湿クリームを選ぶときは、次のような成分が入ったものがおすすめです。
・尿素……角質を分解する働きがあり、ガサガサになった角層をなめらかにします。
・ヘパリン類似物質……皮膚の水分を保ち、保湿効果が高い。血行障害による肌荒れを改善する効果も。
・ビタミンE配合……血行をよくして、肌荒れを改善します。
・ワセリン……外部の摩擦や刺激から肌を保護。水分の蒸発を防ぎ、乾燥を防ぎます。
角質ケアはやりすぎに注意
かかとのガサガサした部分を削ってケアしたい場合、高山先生は次のようにアドバイスします。
「頻度は、週に1回程度で十分。細かい目のヤスリを使って、一方向に削ります。くれぐれも削りにすぎには注意しましょう。特に、入浴中などに削ると、削っている実感がなく、削りしてしまう傾向があります。足がぬれた状態で行わないようにしましょう。削りすぎると、皮膚の防御反応でかえって角質が厚くなり、ガサガサ感も悪化することがあります」(高山先生)
しっかりとケアして、つるつるかかとになりましょう!
取材・文/海老根祐子