ファンデーションで肌悩みをしっかりカバーしたつもりが、厚塗りになって顔が大きく見えてしまう、という経験はありませんか? 目の下のクマやシミは隠したいけれど、自然なツヤ感も欲しいですよね。化粧品会社で長年メイクの指導を行い、新体操日本代表フェアリー ジャパン POLAの美容コーチも務めるメークアップアーティスト荻野和子さんに、「押さえておきたいベースメイクのテクニック」を伺いました。悩みは隠して自然なツヤ肌になれる方法を覚えましょう!
Contents 目次
1 薄づきだけどしっかり! 下地を塗るコツ
目の下のクマやシミなどをファンデーションだけで解決しようとすると、ついつい厚塗りになってしまいますね。必要なアイテムを必要な部分に使うことが、厚塗りにならず自然なツヤ肌に仕上げるポイントです。ファンデーション前の下地は、肌をきれいに見せるためのマストアイテム。下地をきちんと塗ることで、ファンデーションののりがよくなり、きれいに仕上げることができます。また、もちもよくなるのでくずれにくくなるメリットも。下地を塗るコツを覚えていきましょう!
薄塗りを心がけよう
下地を適量手にとり、ひたい、左右のほお、鼻の頭、あごの5か所に置いてから、顔の中心より外側に向かって伸ばします。まぶたや目の下、鼻の側面、小鼻、髪の生え際など細かい部分は指の腹でまんべんなく薄く伸ばします。
適量チェックの目安
下地が塗れたら、ほおの上を指の背で軽くすべらせてみましょう。指が軽く引っかかるようなら適量塗れているサインです。べたつくときはティッシュで軽くオフして、適量に調節しましょう。下地の量が多すぎると化粧くずれの原因になってしまいます。
2 ファンデーションは顔全体に塗らない
次にファンデーションのステップへ。自然なツヤ肌に見せるには、どんなタイプを選んだらよいのでしょうか?
「クリームタイプやバームタイプなど、ウェットな感触のファンデーションがおすすめです。肌本来のうるおい感を自然に演出してくれます」(荻野さん)
乾燥しがちな大人の肌にはしっとり感のあるタイプを選ぶとよさそうですね!そしてファンデーションを塗る前に、もうひとつ確認してほしいことがあります。それはファンデーションを塗る範囲についてです。
「ファンデーションを塗った肌は、地肌のときよりも光が反射しやすくなり面積が大きく見えます。ファンデーションをフェイスラインの際まで厚塗りにしてしまうと、顔がどーんと大きく見えてしまうのはこのためです。自然な立体感を持たせて小顔に見せるなら、ファンデーションを塗る範囲を絞ってみましょう!」(荻野さん)
ほお杖をついて、肌が出ているところに塗る
「両手を顔に当ててほおづえをついてみてください。このとき、手で隠れず肌が出ている部分を中心にファンデーションを塗ります。手で隠れている部分は、余ったファンデーションを伸ばす程度で大丈夫です」(荻野さん)
顔全体に塗るのではなく、顔の側面やフェイスラインは薄づきに塗ることでメリハリが生まれ、自然な立体感が出せるのですね!
ほおの逆三角形が美肌ゾーン
「目の下の逆三角形ゾーンは、しっかりとファンデーションを塗ってあげましょう。この部分がきれいに整っていると、肌全体が美しく感じられます」(荻野さん)
たしかに目の下のゾーンは毛穴やシミ・くすみが目立ちやすい部分ですね。ファンデーションを塗り終わったら、逆三角形ゾーンの仕上がりチェックをお忘れなく。
3 コンシーラーは影だけを消す
最後にどうしても手ごわいクマやシミの隠し方です。ここでとり入れたいアイテムがコンシーラー。ところが、コンシーラーをどこにつけたらいいか、どのようにつけたらいいかわからない、という人も多いのではないでしょうか。
「コンシーラーは、クマやシミなど暗い影の部分の上に塗る、というのが鉄則です。つまり、暗い肌色と明るい肌色の落差をなくして、均一な肌色にすることでクマやシミをカバーするのです。コンシーラーを明るい部分にはみ出して塗ってしまうと、色の落差をなくすことができなくなって、どんなにコンシーラーを重ねてもカバーすることができません」(荻野さん)
影の部分にコンシーラーをのせたら、指でそれ以上の範囲に伸ばすのはNGということですね。
「コンシーラーが伸び広がらないように、垂直に指でトントンと押さえます。肌色が均一に整うと、顔全体が明るくなり健康的に見えますよ」(荻野さん)
いかがでしたか? ポイントを押さえれば、ふだんのアイテムを使っても立体的なツヤ肌に仕上げることができそうですね! まずはほお杖で、塗る場所をチェックすることから始めてみませんか。
カメラ/布川航太 モデル/霜越万理子(株式会社ポーラ)取材・文/牧内夕子