キメやシミ、しわなど、顔にまつわる悩みは、歳を重ねるごとに増えてくるもの。中でも顔の印象を大きく変えてしまう「たるみ」は、いつまでも若々しくいたい女性にとっての脅威といえます。じつはその「たるみ」は、筋力低下のサイン。表情筋を鍛えることによって、改善できるということが明らかになりました。
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筋肉量の低下は若さも健康も損なう原因に!
20代をピークに、何もしなければ、その後は減少の一途をたどる筋肉。最近は筋トレブーム、プロテインブームなどもあり、その重要性が広く認識されつつありますが、筋肉はまさに生命維持の源。体を動かすのはもちろん、熱を生み出し、体を守るためにも欠かせないものであり、筋肉量が多いほど長生きできるという報告もあります。また、筋肉は体のしわやたるみを防ぐ効果もあるため、筋肉量が低下すると、若々しさを失ってしまう危険も。
表情筋の萎縮が「たるみ」顔を生みだす! それを阻止するには?
じつは、顔には30種類以上の表情筋が存在するそう。この表情筋こそが、豊かな表情はもちろん、若々しい印象の要でもあります。さる11月22日に開催された「アミノ酸プライムミックス研究会」のセミナーでは、国際医療福祉大学 三田病院 放射線診断センター 准教授・奥田逸子氏が、表情筋とアミノ酸に関する最新のエビデンスを示唆。最新のCTやMRIの画像を用いながら、眼球のまわりにある眼輪筋の衰えと目元のたるみの原因についての説明がなされ、加齢とともに眼輪筋が薄くなり、それに伴って眼球が下がってくることによって、目のまわりのくぼみやたるみが発生するということ、そして、良質なプロテインやアミノ酸の摂取と運動によって、筋肉の質と量がアップし、たるみが改善されることが明かされました。
アンチ「たるみ」には、日々の積み重ねが大切!
何もせずに時を過ごせば、加齢とともに抗うことのできない「たるみ」。それを阻止するには、表情筋を鍛え、保つ必要があります。加齢にともなって減少してしまう筋肉を効率よく作るには、その元となるタンパク質を構成しているアミノ酸の摂取がポイントだそう。20種類あるアミノ酸の中でも、「ロイシン」、「イソロイシン」、「バリン」の3種類は、タンパク質の合成に重要な役割を担うため、これらのアミノ酸を摂取できる食品やサプリメントなどを選ぶことが、ひとつのカギといえそうです。
また、体の筋肉を鍛えるために、いわゆる筋トレが必要なように、表情筋を鍛えるためにも栄養だけでなく運動が必要です。例えば、目元の「たるみ」の原因となる眼輪筋を鍛えるには、両目をギュッと閉じて10秒、そしてパッと開いて10秒という動作を日々くり返すエクササイズなどが有効といわれています。
「たるみ」を改善するためには、美容整形などの方法もありますが、筋肉は若さや美しさだけでなく、健康を保つためにも重要なもの。筋肉の維持や質・量の向上にはコツコツとした積み重ねが不可欠ですが、より効率的に筋肉を作るための情報や手段をうまく取り入れながら、未来の自分のためにも、今できることをしていきたいですね。
文/野田美香