少しずつ春めいてきたかと思えば、一気に寒さをぶり返し、毎日の寒暖差が激しいこの季節。身にまとうもののチョイスを誤って寒い思いをしたり、電車などで汗ばんでしまったりという機会も多いのではないでしょうか? まだまだ寒さが残るこの時期に気をつけたいのは、汗による冷え。体の汗はケアしていても、足の汗にはノータッチではありませんか?
Contents 目次
足の冷えの意外な原因とは?
女性に多い冷え性。とくに、足先の冷えに悩まされている女性は少なくないはずです。じつは足の冷えには「汗」が影響しているケースが多いそう。制汗剤デオナチュレを販売するシービックが、20代〜40代の都内で働く女性を対象に行った「足汗と“冷え足”に関するモニターテスト」では、制汗剤を塗布することで足の汗の量が減り、靴を脱いだときのヒヤッと感が軽減されたほか、サーモグラフィでも足の汗の量が少ないほうが足の冷えを防げるということが明らかになりました。
「冷え性だから汗をかかない」は大間違い!?
顔やわきなどの汗に比べて実感しにくいものの、汗研究の第一人者である五味クリニック院長の五味常明医師によると、足の裏には背中や胸の5〜10倍もの汗腺があり、なんと寒い時期でも1日にコップ1杯分もの汗をかいているそう!
汗は蒸発する際に気化熱により体温を下げる機能があるため、汗をそのままにしておくことで、体が冷えやすくなってしまうといいます。また、今の時期には寒さに備えてブーツや厚手のソックス+スニーカーなど、密閉度の高い靴をはくことで汗をかきやすくなり、ニオイや蒸れを気にすることがストレスとなって、さらなる発汗を招き、結果的に“冷え足”につながるというから大変! 冷え性だから、いつも足が冷たいから汗をかかないと思っている人ほど、じつは汗をかいているかもしれません。
今すぐ実践したい! 効果的な足汗対策
足が1日にコップ1杯分もの汗をかいていると知った以上、冷えはもちろんのこと、ニオイ、蒸れなども含め、きちんと対策を取りたいですよね。五味医師によると、有効な対策は主に2つ。
まずは、出かける前にしっかり制汗剤を塗ること。制汗剤は、ニオイの元となる雑菌の繁殖を抑制する効果と、毛穴を引き締め発汗を抑える効果のあるミョウバン由来のものがおすすめだそう。指だけでなく、足の裏にもしっかりと塗布することがポイントです。制汗剤を塗っていることで安心感が得られ、精神性発汗の抑制も期待できるそうです。
もうひとつは、きちんと自分の足に合った靴を選ぶこと。サイズの合わない靴やフィット感の悪い靴を履いていると、靴の中で足が緊張し、汗をかきやすくなるので注意が必要です。また、通気性のいい天然素材の靴を選んだり、吸汗性のあるインソールを活用したりするのも有効とのこと。
冷えは万病のもとといわれるほど注意が必要なもの。それに、蒸れによる不快感やニオイへの不安などはストレスの原因となり、さらに汗をかきやすくなるという負のスパイラルを引き起こす可能性も! ポイントを抑えた効率的な足汗対策で、寒暖差の激しいこの時期もしっかりケアしていきたいですね。
文/野田美香