外出自粛や在宅勤務で、日常生活や仕事にも制限がかかり、ストレスがたまっている人も多いのではないでしょうか。「ストレスでドカ食いしてしまう」「ストレス解消法を知りたい」など、SNSに寄せられたお悩みにモデルでパーソナルトレーナーの八木知美さんがアドバイス。「たくさん食べたい!」という衝動的な欲求を収える秘訣とは…?
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20分ガマンすると「衝動的な欲求」が静まってくる理由
お腹が空いているわけでもないのに、無性に甘いものが食べたくなったり、夜遅くにも関わらずスナック菓子の袋に手が伸びてしまった…。このような経験がある人も多いのではないでしょうか。イライラしたり疲れがたまってくると、これまで制限していたリミッターがはずれ、「いつも以上の量をドカ食いしてしまった」なんてことも。
こういった衝動的な食欲は、交感神経が関わっていると八木さんは話します。
「ドカ食いをしてしまうという人は、“食べる衝動を抑えられない”ということ。そんな人におすすめしたいのが『20分、ガマンすること』です。
私たちの体は、自律神経の“交感神経”と“副交感神経”が交互に入れ替わりながら生活しています。交感神経は活発な動作の源になる神経で、興奮状態の時にはこの交感神経の働きが高まります。例えばイライラしたり、ドキドキしたり、『食べたい、欲しい』などの強い感情が働くときも交感神経が優位に立っているとき。でも交感神経は20分以上は継続せず、副交感神経に切り替わるんです。副交感神経はリラックスしているときに高まる神経なので、それまで『何か食べたい!』と強く思っていた気持ちを静めてくれます。
衝動的に食べたいと感じたときは、ゆっくりと紅茶やコーヒーをいれて20分待ってから、もう1度、本当に食べたいかどうかを考えてみましょう。われに返ってみると、それまでの食欲が収まっているはずですよ」
買いもの中に、目に留まったものが無性に素敵に見えて買ってしまう「衝動買い」も、同じメカニズムだと言います。八木さんは何かを「買いたい!」と思ったときも、一旦その場を離れてクールダウンし、少し経ってからお店に戻って判断するそうです。
落ち着いて考えると「そこまで欲しかったわけじゃない」とあきらめられた経験を持つ人も少なくないはず。衝動に身を任せる前に、20分のワンクッション。「今、必要かどうか」を冷静に判断して、ドカ食いを防止しましょう!
こまめなガス抜きで、ストレスをためない毎日を送ろう
やけ食いやドカ食いによるストレス発散は、これまでのトレーニングやダイエットを台無しにしてしまいます。しかし一時的に食べ過ぎをガマンできたとしても、そもそものストレスが発散されなければ、「食べ過ぎ」に走るリスクは抱えたまま。「食べる」以外の行為で、ストレスはこまめにガス抜きをさせたいものです。
「ストレスの発散法は人それぞれ。体を動かしたり、トレーニングをすることがストレス解消になる人もいれば、読書をしたり、音楽を聴いたり、散歩をすることで気持ちがほっと落ち着く人もいます。
私の場合は、トレーニングをすることと、いつもより少しぜい沢な紅茶や緑茶などのし好品を楽しむこと。それから、朝や昼間に入浴することです。いつもと“ちょっとだけ”違うことをすることで、ぜい沢な気分が味わえて、心が豊かになります。自分なりの発散方法を見つけて、ストレスをため込まない生活を心がけましょう!」
取材・文/佐藤有香