腸内をきれいにしてくれる食品といえば「ヨーグルト」。手軽に食べられて、なおかつダイエット食品や美肌、便秘改善食品としても最適なヨーグルトの効果をチェックしてみましょう。
Contents 目次
便秘の改善やダイエット効果も期待できる「ヨーグルト」
ヨーグルトを食べる最大のメリットは「乳酸菌」を体内に取り入れることです。
「腸内には1~1.5㎏の細菌が棲んでいるといわれています。その中には善玉菌と悪玉菌という2種類の菌があり、善玉菌の割合が増えると腸が元気になり肌や全身に良い影響をもたらします。」(アオハルクリニック院長・小柳衣吏子先生)
その善玉菌の代表格がヨーグルトに含まれる乳酸菌です。
「乳酸菌には便秘を改善するだけでなく悪玉菌の増加を阻止する働きもあり、腸内をよりよい環境へと導いてくれます」
そして、優れた整腸作用のあるヨーグルトは、ダイエット食品としても最適。
「ヨーグルトはカロリーが低いうえに適度な水分で満腹感が得られるため、おやつ代わりに食べるといいでしょう。ただし、砂糖などは加えずプレーンで食べるのがベスト。糖分がたんぱく質と結びついて起こる糖化は肌の老化を促進させてしまいます。
ヨーグルトの酸味が気になる場合は、乳酸菌のエサとなるオリゴ糖やはちみつを加えたり、水溶性食物繊維が含まれるりんごなどのフルーツにかけて食べるとおすすめです」
キレイやせしたい、ダイエット中のおやつには、プレーンタイプのヨーグルトをとり入れてみましょう!
乳酸菌を味方につける!ヨーグルトの食べ方って?
ヨーグルトを食べてより乳酸菌を効果的に取り入れるための3つのポイントをご紹介します。
<Point1>朝起きてすぐ、お腹が空っぽの時に食べましょう
腸内に取り入れた乳酸菌を増やすだけでなく定着させるためには、空腹時に食べると効果的です。お腹の中に何も入っていない状態でヨーグルトを食べると、乳酸菌が腸に定着しやすくなるのです。朝起きてすぐやおやつ時など、食べるタイミングも工夫してみましょう。
<Point2>乳酸菌を腸に定着させるために、毎日ヨーグルトを食べ続けましょう
ヨーグルトを食べると一時的に腸内の乳酸菌が増えますが、それは数日後には体外へ排出されてしまいます。そこで毎朝、120~200mgくらいを食べる習慣を作るといいでしょう。食べ続けることで便秘の改善や美肌への効果も実感できるはずです。
<Point3>自分の腸にあったヨーグルトを見つけましょう
腸内環境や細菌には個人差があり、すべてのヨーグルトが万人に効果を発揮するわけではありません。数ある市販ヨーグルトの中でも、自分の腸に合ったヨーグルトを見つけることが大切です。
2~3週間、1種類のヨーグルトを食べ続けてみて便秘の改善や肌の調子が良くなった、などの効果があるか判断してみて下さい。
ヨーグルト+塩がダイエットに効果的!「塩ヨーグルト」に注目!
ヨーグルトに塩を加えることで高まる、「塩ヨーグルト」のダイエット効果とは?
【やせパワー1】塩分を足すことで、ためこみにくい体に!
「ヨーグルトに含まれるカルシウムは、不足すると、脳が『栄養不足だ』と判断し、脂肪をためこみがちに。塩は、カルシウムを吸収しやすくしてくれるため、脂肪をためこみにくくなるのです」(共立女子大学名誉教授・中澤勇二先生)
【やせパワー2】塩によって乳酸菌が活性化
「ナトリウムには、乳酸菌を活性化する働きがあります。また、カルシウムは、腸内の脂肪を吸着して便として排出。塩ヨーグルトは、元気な乳酸菌とカルシウムの働きで、腸内環境を改善しやすくします」
【やせパワー3】よぶんな糖質をカットできるからダイエット向き
「ヨーグルトに、なんとなく砂糖やジャムを加えて食べることが習慣だった人は、塩ヨーグルトをとることで、よぶんなカロリーの摂取を抑制できます。塩ヨーグルトは低カロリーの安心おやつでもあります」
塩を足すだけで、ダイエット中によりうれしいヨーグルトに大変身してくれる塩ヨーグルト。
「古代トルコでは、ヨーグルトに塩を加えて食べる習慣がありました。
保存性を高める目的もあったとは思いますが、ヨーグルトの効果が塩を加えることで高まることも知っていたのかもしれませんね」
腸内環境が整い、ダイエットの効果も期待できる。こんなにいいコトがあるのに、ホントに塩を加えるだけでOKなのでしょうか…。
「プレーンヨーグルトに塩を加えるだけで、特別な塩も不要です。カロリーを気にしながら、ヨーグルトに砂糖を加えていた人も、『塩ヨーグルト』で安心して、便秘のトラブルを解消してほしいです」
チェックして!「塩ヨーグルト」の実践ルール
塩ヨーグルトのダイエット効果がわかりましたね!
ところで、毎日の生活にとり入れるにはどうしたらいいのでしょう。さっそく実践するためのルールを教えていただきました。
<※注意点>
成人女性の1日の塩分摂取量の目安は8gです。その他の食事にも塩分は含まれますから、1回分の分量を守り、塩ヨーグルトでとる塩は1日トータルで1~2g程度にとどめておきましょう。健康に不安がある人は、必ず医師に相談を。
【ルール1】1日1回以上、できれば朝はとる
塩ヨーグルトは、できれば朝食に取り入れて。起床後、体とともに目覚め出す腸の働きを助けることができます。朝1回とり、アレンジメニューなどをプラス1~2回、とるのが理想です。
【ル―ル2】食事のいちばん最初に塩ヨーグルトをとる
食事のメニューの1つとしてとるなら、食事のいちばん最初に塩ヨーグルトを食べて腸内環境を整えておきましょう。満腹感を高める効果もあるので、ダイエット中の食事の食べ過ぎを防ぐこともできます。
<基本の塩ヨーグルトのつくり方>
【材料(1人分)】
ヨーグルト(無糖)……100g
塩……0.5g
【つくり方】
- ヨーグルトに塩を入れ混ぜる。
シュワシュワな炭酸とのコラボで、ダイエット中の小腹満たしにも!
塩にヨーグルトを加えることによってヨーグルトに含まれる乳酸菌が活発になり、腸内環境が整いやすくなります。カルシウム不足になると体は脂肪をためこもうとしますが、塩にはカルシウムの吸収を高める働きがあるので、カルシウムを含むヨーグルトに塩を加えることで、よぶんな脂肪をためこめにくくなる効果が期待できます。つまりダイエット中に最適!
そんな塩ヨーグルトを使った、炭酸ドリンクのレシピをご紹介します。
ダイエット中も炭酸の力で満腹感UP!塩ヨーグルトサワー
<31kcal>
【材料(2人分)】
ヨーグルト(無糖)……100g
塩……0.5g
炭酸水……100ml
レモン……適量
つくり方
- 無糖ヨーグルト100gと塩0.5gを混ぜて塩ヨーグルトをつくる。
- 塩ヨーグルトを炭酸水で割ってグラスに注ぐ。
- レモンのスライスを飾る。
ヨーグルト×炭酸の意外な組み合わせですが、ヨーグルトの酸味がさわやかでおいしい!炭酸水でお腹が満たされるため、ダイエット中のちょっとした間食にもなりますよ。
ヨーグルトは、もちろんそのままでも充分ヘルシーですが、より効果的に乳酸菌を味方につけるため、またダイエットのためにご紹介したヨーグルトの食べ方をぜひとり入れてみて下さいね。
<監修>
小柳 衣吏子
アオハルクリニック院長
中澤勇二
共立女子大学名誉教授
文/FYTTE編集部