秋の味覚といえば、炊き込みご飯が好きという人も多いですよね。無印良品の人気の炊き込みごはんの素シリーズにも新作が5種類登場しています。新製品ではくりやぎんなん、まいたけなど旬の食材を用いているのですが、今回はそのなかから香り高い日本のスパイス、山椒を用いた『牛肉と実山椒のごはん』を試食してみました!
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ピリッと辛い実山椒
『牛肉と実山椒のごはん』はさわやかな風味の実山椒と牛肉を合わせ、昆布仕立てのだしで香りよく炊き上げるごはんの素。
実山椒という名前は聞き慣れない人も多いでしょうが、初夏にとれる山椒の青い実のこと。秋になり、その果皮を砕いたものがいわゆる蒲焼きの薬味として使われる粉山椒となります。実山椒はピリッとした辛さがさわやかで、塩漬けにするなどして食されてきました。京都の名産品であるちりめん山椒もよく知られていますね。
山椒は日本古来のスパイスで、胃腸の機能を整える働きがあり、代謝をよくするほか、冷えにもよいとされます。殺菌、抗菌作用が高く、魚や肉などの臭み消しにも用いられてきました。
実山椒がすっきりとさわやかな味わいに
「炊き込みごはんの素」にはだしと具材が入っていて、お米をといだら、だしを入れてよく混ぜ合わせ、具材は平らにのせて炊き上げます。
炊飯器を開けるとふわっと実山椒の香りがしてきます。うま味のある牛肉にごぼうやにんじんも入っています。あっさりとした昆布だしに、甘みのあるしょうゆ味が隠し味になっていて、牛肉などの具材の味わいとよくマッチしています。
しょうゆベースで、どちらかというと濃い味になりそうな炊き込みごはんを、実山椒が牛肉の脂感を抑え、さっぱりとした風味を醸し出し、さわやかにしてくれています。
実山椒はもっとピリッとしているかなと思いましたが、蒲焼きにかける粉山椒よりもマイルドで、炊き込みごはん全体を香り高く、料亭風の上品な味わいにしています。実山椒自体もそれほど独特な味がするわけではなかったので、辛いものが苦手な人でもまったく問題なく食べられそうですよ。
実山椒を入れることで、家庭ではなかなか作れないようなプロの味わいに仕上がっている一品です。特別感があるので、イベントごとやちょっとしたお祝いの席にもオススメです。
炊き込みごはんの素 牛肉と実山椒のごはん 177g(お米2合用2~3人前) 390円(税込)
文・写真/庄司真紀