血糖値を上げにくくしたり、疲労回復に役立つ「酢」のパワーと、にんじんのもつ栄養素が合わさった「酢にんじん」は便秘解消や美肌作り、免疫力アップにもお役立ちのヘルシーフード! 今回はその作り方とレシピ2つをまとめてご紹介いたします。夏前に体の中からキレイになりたい人は必見です!
Contents 目次
にんじんに豊富なβ-カロテンが肌を守り、新陳代謝も活発に!
にんじんの鮮やかなオレンジ色は、β-カロテンが豊富な証拠。その含有量は、野菜のなかでもトップクラスです。
「β-カロテンは、体内で必要な分だけビタミンAに変換され、細胞の新陳代謝を促したり、免疫力を高めたりします。ビタミンAには目のうるおいを保ったり、肌のかさつきを防いだりする働きもあり、美しさをキープするためには不可欠な栄養素なんですよ。
また、β-カロテンは強い抗酸化作用があることでも知られ、体を活性酸素の害から守って老化を防ぐなど、アンチエイジング効果が期待されています。そこに酢の血流促進作用や疲労回復作用などが加わるのですから、美肌にもよい効果がもたらされると考えられます」(金丸先生)
そしてもうひとつ、金丸先生が注目している酢にんじんの効果が、便秘解消です。
「にんじんは不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を比較的バランスよく含む野菜で、酢には腸内環境を整える作用もあります。酢にんじんを食べれば、腸によい刺激が与えられて便秘が改善。お腹の調子がよくなれば、肌の調子もよくなってくるでしょう」
春から夏にかけては、ちょうどにんじんがおいしい時季。酢の効果でにんじんがさらにおいしくなるだけでなく、保存性も高まり、美力をアップする作り置きおかずになりますよ。にんじんの人気メニュー、キャロットラペやしりしりなどに酢にんじんを使う手もあり! きっとオリジナルのおいしさが生まれます。
それでは早速、酢にんじんの作り方を見ていきましょう。
【材料(作りやすい分量)】
にんじん……1本(200g)
穀物酢……1と1/2カップ
はちみつ……大さじ1
塩……小さじ1/3
【作り方】
(1)にんじんは皮をむき、ななめ薄切りにしてからせん切りにする。
(2)ボウルなどに穀物酢、はちみつ、塩を入れてよく混ぜる。
(3)清潔な保存びんに(1)と(2)を入れ、軽く混ぜ合わせ、30分以上漬けたら、冷蔵庫で保存する。
※保存の目安は約10日間。
次は、「酢にんじん」を使った料理レシピをご紹介します。
酢にんじんの豚肉巻き照り焼き
【材料(2人分)】
酢にんじん……100g
豚ロース薄切り肉……8枚(160g)
塩、こしょう……各少々
片栗粉……適量
バター……5g
<A>
しょうゆ、みりん……各小さじ2
オイスターソース……大さじ1/2
キャベツ、トマト……各適量
【作り方】
(1)豚肉は1枚ずつ縦に広げ、塩とこしょうをふる。酢にんじんの汁けを軽くきり、等分して肉の手前側にのせ、くるくると巻き、片栗粉を薄くまぶしつける。
(2)<A>は混ぜ合わせる。
(3)フライパンにバターを入れて中火で温め、溶けてきたら、豚肉の巻き終わりを下にして入れ、ときどき転がしながら焼く。
(4)<A>を加えて照りが出るまで焼きからめ、器に盛る。好みでせん切りにしたキャベツとカットしたトマトをそえる。
酢にんじんとチーズのブルスケッタ
【材料(2人分)】
酢にんじん……100g
しらす干し……15g
パセリ(みじん切り)……大さじ2
にんにく(すりおろし)……小さじ1
ピザ用チーズ……20g
バゲット……1cm厚さ6枚
【作り方】
(1)酢にんじんは汁けを軽くきってボウルに入れ、しらす干し、パセリ、にんにく、チーズを加えて混ぜ合わせる。
(2)バケットに(1)を等分にのせて、オーブントースターで2~3分焼く。
2品とも色が鮮やかで、食欲をそそられるオシャレなできばえ。おいしく食べながら、美肌に役立つにんじんと酢の作用をとり入れられるなんて、得した気分になりますね!
ぜひ、みなさんもお試しあれ。
取材・文/三浦良江 撮影/安井真喜子 スタイリング/井口美穂