食べ過ぎによる不調を回復する“食べない健康法”。何かとハードルの高い従来の数日間にわたる断食から、より手軽に自宅でできる短時間のプチ断食を実践する人が増えています。今回は、ファスティングのサポートをするパーソナル栄養士の石川威弘さんが初心者にオススメするプチ断食法を、著書『気まぐれ断食』よりご紹介していきます。
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16時間のプチ断食
「やり遂げなければ…」「最後までできるか不安」など心のプレッシャーをとり外すことができる石川さんの気まぐれ断食。
そのなかでも初心者にオススメなのが、プチ断食ともいえる16時間断食です。16時間断食は、1日のうち8時間で食事を済ませ、残りの16時間は食べないという方法。断食中は、水分以外は基本的にとりません。
「最大のメリットは“食事しつつ行える”という点。そのため成功しやすく、初心者には安心です。ほかの断食法と比べ、スッキリ感やデトックス効果は少々低いですが、はじめるうえでのリスクが低く気軽に取り組めます。まずお試しで1日だけやってみてもよいでしょう。1日やってみて続けられそうなら、徐々に日数を増やしてみます。ただし、日中仕事をしている人や子育てが大変な人など、8時間のうちに食事を済ませることが難しい人には、あまり向きません」
16時間断食の1日のスケジュール
1日のうち16時間は食べないというプチ断食。残り8時間は食事をしてもよい(何回とってもよい)ので、比較的気軽に行えます。食事時間をコントロールできるときに取り組みましょう。
【1日のスケジュール】
▶6時
・起床……自然のリズムに合わせて、朝日を浴びて体が自然と起きることが理想的。
・朝食……原則、酵素ドリンクで栄養補給。
▶12時(食べてよい8時間)
・昼食……おかゆやそばなど消化によいものをとる。水分補給もしっかりと。
・間食……果物や酵素ドリンクで栄養補給。
▶18時
・夕食……和食がベスト。食べ過ぎには気をつけて。
・就寝……睡眠時間も断食する時間に当てて胃腸を休める。
酵素ドリンクは、白砂糖や果糖ブドウ糖液糖などが含まれていない、原液100%のものなど高品質のものを選ぶようにしましょう。酵素ドリンク以外でとるなら、具の入っていないみそ汁1杯でもよいそう。
「顆粒状のだしには添加物などが使われているので避け、必ずだしからていねいにとったみそ汁を。みそからアミノ酸がとれ、気持ちが落ち着きます。そのほかマグカップなどにたたいた梅干しを入れて、白湯を注いだ“梅湯”(1杯)もよいです」
それ以外では砂糖無添加の甘酒(100ml程度)や水分量の多い果物、たとえばスイカやメロンなどを1/6カット、またはすりおろしりんごも可。
いつ行ってもいいので気楽に取り組めまる16時間断食。生理や外食の予定があるとき、また仕事がハードで余裕がないときなども避けて、心と体をリセットするのに適した時期を選ぶとよいでしょう。
次回は“食べてもいい8時間”で食べたい食事についてお伝えしていきます。
文/庄司真紀
参考書籍
『気まぐれ断食』(SBクリエイティブ)
文/庄司真紀