カゴメが2017年3月に行った調査*で、子どもが嫌いな野菜ランキング4位に入った「トマト」。トマトを嫌いな理由としては、「酸味」「食感(果肉のザラつき・種&ゼリーの食感・固い皮)」「匂い」などがあります。それぞれの理由に合わせた調理法を、料理研究家の高城順子先生に教えていただきました!
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「酸味」が苦手なら、加熱もしくは乳製品と組み合わせる
トマトの酸味は加熱することで軽減できます。トマトにはうまみ成分「グアニル酸」が含まれており、加熱により成分が凝縮されるため、生よりもうまみを感じやすくなります。調理例として「トマトご飯」をご紹介。簡単にできて子どもから大人までおいしく食べられます。
トマトご飯
材料(3、4人分)
・お米:2合
・トマト:1個
・昆布:8㎝角1枚
[A]
・しょう油:小さじ2強
・塩:小さじ1/2
作り方
1.トマトのヘタを取り、皮目に十字の切れ込みを入れる。
2.炊飯器に、洗ったお米、Aを入れて水を2合の目盛りまで入れる。
3.2に、1と昆布をのせて、炊く。
4.炊きあがったら、トマトの皮と昆布を取り除いて全体を混ぜる。
また、チーズや牛乳などの乳製品と組み合せて酸味をマイルドにする方法もあります。「トマトのチーズ焼き」は、チーズのうまみとコクも楽しめる一品です。
トマトのチーズ焼き
材料(2、3人分)
・トマト:1個
・サラダ油:適量
・溶けるチーズ:20~30g
作り方
1.トマトはヘタをとり、厚さ1~1.5cmの輪切りにする。
2.サラダ油を熱したフライパンに、1を並べ、両面を焼く。
3.2にチーズをのせてフタをし、チーズが溶けるまで1~2分ほど蒸し焼きにする。
酸味が少ない品種もある
トマトには、桃太郎やファーストトマトといった多く出回っている品種のほかに、糖度の高いフルーツトマトや、うまみ成分のあるイタリアントマトなど、酸味が少ない品種も売られています。お店の人にトマトの特徴を確認してみるのもいいでしょう。
「食感」が嫌なら、切り方や湯むきなどの下ごしらえで調整
食感のザラつきは、果肉を1cmほどの大きさに刻むことで気にならなくなります。種&ゼリーの食感は、下ごしらえの時に種とゼリーをスプーンで取り除きます。皮が気になる場合は、湯むき(トマトの湯むきの仕方はコチラ)をします。これらの下ごしらえをしたトマトでつくる「トマトのエスニック風スープ」は、大人も子どもも飲みやすく、サッパリとした風味で夏にぴったりです。
トマトのエスニック風スープ
材料(2、3人分)
・トマト:1個
・鶏ささみ:1本
・タマネギ:1/4個
[A]
・水:2~2と1/2カップ
・鶏ガラスープの素:小さじ1/2~1
[B]
・ナンプラー:小さじ1~1と1/2
・レモン汁:小さじ1~1と1/2
・こしょう:少々
作り方
1.トマトは湯むきし、横に切って種とゼリーを取り除き、1㎝角に切る。
2.タマネギは薄切りにし、鶏ささみはあれば筋を取って細切りにする。
3.鍋にサラダ油(分量外)を熱し、タマネギ、鶏ささみ、トマトを順に炒めたら、Aを加えて、アクを取りながら7~8分ほど煮込む。
4.Bで味を調える。
※ナンプラーがお好みに合わないときは、ナンプラーの代わりに、塩(分量外)・こしょうで味を調整しましょう。
memo
同様の下ごしらえをしたトマトと、ピーマン・なす・タマネギをオリーブオイルで炒め、コンソメで煮込む「ラタトゥイユ」もおすすめです。仕上げに塩・こしょうで味を調えましょう。
「匂い」が苦手ならツナやマヨネーズなど油でコーティング
トマトの匂いが気になる場合は、ツナやマヨネーズと一緒に炒めて、油でコーティングすると抑えられます。「トマトとツナの炒めもの」は、ごはんにも合うおかずです。
トマトとツナの炒めもの
材料(2、3人分)
・トマト:1個
・タマネギ:1/4個
・ツナ缶:60~80g
・オリーブオイル:大さじ1/2
[A]
・塩、こしょう:各適量
・マヨネーズ:大さじ1
作り方
1.トマトをくし切りに、タマネギを薄切りにする。
2.フライパンにオリーブオイルを熱し、1と油を切ったツナを入れ、炒める。
3.Aで味付けする。
加熱、湯むき、油でコーティングなど、いずれも簡単にできる調理法ばかりです。いろいろなトマト料理を試してみてください。