ヘルシー食材の代名詞ともいえるこんにゃくは、どうしても味つけやメニューが単調になりがち。ですが、そんな悩みを吹き飛ばしてくれると最近注目を集めているのが、「氷こんにゃく」です。いったいどんな食材なのか、そのダイエットパワーの秘密とは? 気になる氷こんにゃくのあれこれを、管理栄養士の金丸絵里加先生に聞きました。
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低カロリー、食物繊維たっぷり! かみごたえアップの「氷こんにゃく」
「氷こんにゃく」とは、こんにゃくを一度凍らせたあと解凍したもの。こんにゃくは約97%が水分ですが、しっかりと凍らせて解凍することでその水分が抜け、プルプルだった食感が空気穴のあるスポンジのように変化します。すると、グミのようにかみごたえがアップし、さらには味を含みやすくなるのです。100gあたり5~7kcal、食物繊維たっぷり、低糖質というこんにゃくの長所はそのままに、さまざまな食材と組み合わせたり、置き換えたりすることが可能。メニューの幅がぐっと広がる、頼もしいダイエットの味方なのです。
基本の氷こんにゃくを作ってみよう
氷こんにゃくによるメニューを楽しむために、まずは基本の作り方をマスターしましょう。
<1>一般的なこんにゃく1枚(約220g)を使いたい形状(角切り肉がわりならひと口大のぶつ切り、ひき肉やごはんに混ぜるならみじん切り)に切る。
<2><1>をジップ式などの保存袋に入れ、なるべく空気が入らないようにしながら密封し1日以上冷凍する。
<3>調理したい場合、<2>を冷凍庫から取り出し、袋のまま7分ほど流水にさらし解凍する。
<4>解凍できたら<3>をザルにあけ、余分な水分をキッチンペーパーや布巾でギュッと絞って完成。
手順はいたってシンプル。全部使わない場合は、水けを絞った状態で再び袋に入れて冷蔵保存すれば、3~4日もちますので、時間のあるときにたくさん作ってストックしておけます。まずは、お肉代わりに野菜と炒めたり、ご飯と一緒に炊いたりするのがオススメです。
氷こんにゃくのダイエットパワーとは?
【ダイエットパワー1】 かみごたえアップで満腹感もアップ
こんにゃく自体にもかみごたえがありますが、氷こんにゃくの弾力はそれ以上。よくかむと、食事の時間が長くなりますので、自然と満腹中枢が刺激されます。いつもの量を食べても「お腹いっぱい」と感じやすくなり、食べ過ぎの防止にもつながります。
【ダイエットパワー2】 食感と味つけでお肉好きも大満足
氷こんにゃくは、食感も見た目もお肉にそっくり。上手に食材と組み合わせ、味つけも工夫すれば、お肉が好きな人でも大満足できるダイエットメニューが楽しめます。カロリーが抑えられるのはもちろん、お肉を食べた気分も味わえ、ダイエット中に好きなものを食べられないというイライラが起こりにくいのです。
【ダイエットパワー3】 ご飯や麺と置き換えてカロリー&糖質オフ
氷こんにゃくをお米に混ぜて炊いたり、麺類の代わりに食べたりすることで、ムリなくカロリーと糖質をカットすることができます。
【ダイエットパワー4】 食物繊維で便秘解消&デトックス
氷こんにゃくには食物繊維がたっぷりと含まれています。食物繊維は消化されずに大腸に届き、腸壁を刺激して便を送り出すぜん動運動を促します。さらに便のかさを増してくれるので、頑固な便秘もスッキリと解消できるのです。日本人の多くが1日あたり2~3gの食物繊維が不足しているといわれています。氷こんにゃくは100gあたり2.2gの食物繊維が含まれていますから、毎日の食生活に取り入れれば、余計なものを溜め込まない腸内環境が整えられます。
氷こんにゃくで、おいしくお腹いっぱいのダイエットにトライしましょう。
参照/『氷こんにゃくで満腹ダイエットレシピ』(学研パブリッシング)
撮影/安井真喜子 文/本間美加子