肥満治療の医師として2万5千人以上のデータから、たどり着いた最強のダイエット術、それが高野豆腐ダイエットです。高野豆腐は煮ものの具材というイメージが強いですが、じつは栄養豊富で内臓脂肪を燃焼するβコングリシニンを含有しています。
土田隆医師の著書『たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット』から、高野豆腐がダイエットにいい理由をお教えします。
Contents 目次
30年の実績から生まれた「苦しさゼロ」のダイエット術
ラクに、楽しく、健康的にやせられるダイエット法はないものか。
そんな問いを30年以上続けてきた肥満治療の医師として、2万5千人以上の方の肥満を診てきた専門家として、私はある結論に達しました。
高野豆腐こそ、最強のダイエットフードであると。
「高野豆腐」「凍り豆腐」「凍み豆腐」、地方によって呼び名は変わりますが、すべて同じ、豆腐を凍結・熟成・乾燥させて作る日本の伝統食材です。
そんな高野豆腐には、ダイエットに最適な多くの理由があります。
・水分で膨らむため満腹感が高く、自然と食事量を減らせる
・かさ増し、置き換えなどで炭水化物の摂取量を減らせる
・しかも糖質量は白米の約1/20
・和・洋・中・エスニック、どんな料理にも使えるから飽きない
・一日1枚食べるだけでダイエット効果が得られる
高野豆腐ダイエットは基本的に食べるだけ。
それだけで素晴らしい効果を得られます。しかし理由はこれだけではないのです。
最強のダイエットフードである理由をもう少し詳しくご説明しましょう。
高野豆腐がダイエットに最強である3つの理由
(1)1日1枚で十分! 大豆の栄養素をギュッと凝縮したスーパーフード
高野豆腐は、豆腐を凍らせ、熟成させ、乾燥させた保存食だけに栄養満点。
良質な植物性タンパク質や良質な脂質のほか、脂肪の代謝を促進する大豆サポニンや、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをする大豆イソフラボン、脳を活性化させるレシチン、老化を予防するビタミンE、さらにカルシウム、マグネシウム、亜鉛、食物繊維などの栄養成分がギュッと凝縮され、普通の豆腐よりもさらに栄養価がアップしています。
とくにすぐれているのが、タンパク質の含有量です。高野豆腐に含まれる成分の約50%をタンパク質が占め、同じ大豆食品の木綿豆腐と比べるとその量は約7倍。1枚(16.5g)あたりにたんぱく質が8.2gも含まれ、その量は牛乳240mlに相当します。
(2)内臓脂肪と中性脂肪をダブルで抑制
内臓脂肪といえば、中年期以降で増えるぽっこりお腹(メタボ)の原因。
高血圧、脳卒中、心臓病、ガンなどのリスクを高めるやっかいな相手です。血中の中性脂肪は体を動かすための重要なエネルギー源ですが、過剰になると内臓脂肪へ変化します。
しかし、高野豆腐に含まれるβコングリシニンには内臓脂肪を燃焼させる作用があり、善玉ホルモン「アディポネクチン」(通称やせホルモン)を増加させます。
またレジスタントタンパクという成分には、血中の中性脂肪と悪玉コレステロールを抑制する働きがあります。
つまり、すでについてしまった内臓脂肪を燃焼させ、その原因となる中性脂肪を抑制するダブルの効果が期待できるのです。
(3) 整腸、脳の活性化、美容など健康効果が満載
高野豆腐の効能は、ダイエットだけではありません。内臓脂肪や中性脂肪の減少・抑制は、さまざまな生活習慣病の予防にもつながります。
また、食物繊維による便秘の解消、大豆イソフラボンによる更年期障害の症状の軽減、レシチンによる脳の活性化、認知症予防、美肌効果、老化予防など、さまざまな健康効果が期待できます。 しっかりと筋肉をつけながら脂肪を落とし、そのうえ健康になれる。
これらの相乗効果こそ、高野豆腐が「最強」である理由です。
高野豆腐ダイエットは、1日1枚食べるだけで十分なダイエット効果を得られます。
今では私の肥満治療にも採用しています。
また30年以上前の話ですが、私自身も163cmにして体重88kgという超肥満体でした。そこから毎日欠かさず食べ続け、体重は55kg前後をキープしています。
高野豆腐というと、煮ものの具材というイメージしかないと思いますが、ダイエット効果を高めるために、試行錯誤の末に生み出したのが、粉豆腐(粉末の高野豆腐)を用いた「即やせパウダー」です。
次回はこの「即やせパウダー」の作り方をご紹介していきます。
土田 隆著『たった2週間で内臓脂肪が落ちる高野豆腐ダイエット』(アスコム)
文/庄司真紀