やせようと決意したら、ガマンする食品リストの上位に挙げられそうなチョコレート。でも実はチョコレートの主成分、カカオにはダイエットを成功に導いてくれるたくさんの効能があるのです。管理栄養士の金丸絵里加先生に、その知られざるパワーを聞きました。
バレンタインデーが近づくこの時期、街中にあふれるチョコレートの中から“味方”をチョイスして、自分の理想のボディへの投資をしてみませんか?
Contents 目次
チョコレートがダイエットに向いている5つの理由
甘みやカロリーの高さがクローズアップされるチョコレートですが、実際は主成分のカカオの中にビタミンやミネラルをバランスよく含んだ健康食品なのです。さらには、赤ワインをはるかにしのぐポリフェノール量とごぼう以上の豊富な食物繊維なども。それぞれの成分がなぜダイエットに向くのか見ていきましょう。
1.ミネラルが太りにくさをサポート
カカオはカルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛など多くのミネラルを含んでいます。特に亜鉛はレプチンの分泌を促してくれます。レプチンは肥満や体重増加の抑制をして、食欲や代謝の調整を行うペプチドホルモン。亜鉛をとることで太りにくさをサポートします。
2.代謝を高めるカカオポリフェノール
抗酸化作用のあるポリフェノールのなかでも、カカオポリフェノールは特に悪玉コレステロール、LDLの酸化をよく防ぎ、血管をしなやかにしてくれます。血液の循環がよくなることで代謝とストレスへの抵抗力が高められ、体内のダイエット環境が整います。
3.食物繊維とタンニンで便秘改善
カカオ成分が70%を超えるチョコレートにはタンニンと食物繊維が豊富に含まれています。これらが腸内環境を整えて余分な老廃物が排泄されて便秘を解消してくれるため、ぽっこりおなかとは無縁に。
4.テオブロミンがダイエット中の精神面をサポート
カカオに含まれる成分のなかで精神面をサポートするのがテオブロミン。覚醒効果を持ちつつ自律神経を調節します。運動を継続するために必要な集中力や気力を高めたり、体重の増減に過敏になりがちな心をリラックスさせたりする効果が期待できます。
5.酵素リパーゼが脂肪を燃やす
チョコレートはリパーゼという脂肪を分解する酵素を持っています。リパーゼは脂肪を、脂肪酸とグリセリンに分解して燃焼します。ウォーキングやランニングなど運動する前にチョコレートを食べるとその作用が活発になり、脂肪燃焼の効果が上がります。
チョコレートでダイエットを成功させるためのルール
チョコレートがどれだけ優秀な食品であったとしても、高カロリーであることは否定できません。ダイエットのためにはどんなチョコレートを選ぶか、どれくらいをどんなふうに食べるかが大切。食べ方のルールを紹介します。
●カカオ含有量70%以上のチョコレートを選ぶ
カカオ含有量が多ければ多いほど糖質が減り、苦味は強くなります。できれば試食をして、長く続けられそうな苦さから始めるといいでしょう。
●食事は三食きちんととる
チョコレートは補助食品です。バランスの良い食事を三食とりながら、食欲を抑えたい人は食前に、チョコレートをごほうびにしたい人は食後に食べましょう。
●1日50gを3回に分けて
ポリフェノールの抗酸化作用持続効果は食べてから数時間内のみ。一度にたくさん食べても意味はありません。1日3回、食事のタイミングに合わせて食べるようにしましょう。