食べ過ぎているわけではないのに、おなかがぽっこりしてしまうのは、胃腸の働きが低下している可能性大。
「30歳を過ぎて筋力が低下してくると、筋肉でできている胃や腸の働きも悪くなり、消化、吸収、排出の力が衰えてしまいます。すると、体内に必要な栄養素が取り込めないので代謝が低下。また、体の中から余分なものが出ていかないため、ぽっこりおなかになってしまうのです」(管理栄養士・柴田真希先生)
それを解消するのが、切り干し大根や干ししいたけ、昆布といった乾物を使った毒出しスープです。
「これらの毒出し食材には食物繊維が豊富なため、よくかむことで唾液が分泌されて消化や吸収が促されます。また、水溶性と不溶性の、2種類の食物繊維を補えることもメリット。水溶性の便をやわらかくする効果と、不溶性の便のかさを増やして腸のぜん動を促す効果が一度に得られ、排出力がアップするのです」
乾物毒出しスープで、おなかの中からデトックスできるワケとは?
ダイエットスープの効果に迫ります。
Contents 目次
【ダイエットスープの効果1】2種類の食物繊維で便秘体質にサヨナラ!
乾物毒出しスープに含まれる食物繊維は、便をやわらかくして排出をスムーズにする水溶性。
そして、便のかさを増やして腸のぜん動を活発にする不溶性。2種類の食物繊維の力を得られるから、排出力がアップしダイエットにつながります。
【ダイエットスープの効果2】かみごたえで胃腸力アップ!
胃や腸は筋肉でできているので、やわらかい食べものばかり食べていると衰えます。乾物や野菜はよくかむ必要があるため、唾液が分泌され、自然と胃腸が働くようになります。
【ダイエットスープの効果3】体を温めて、汗といっしょに毒素排出
ダイエットは汗をかくことも大事。
毒素を出すには、汗をかいて老廃物といっしょに排出する方法もあります。温かいスープで体を温めれば、代謝がよくなって汗をかきやすくなるため、毒素排出もしやすくなります。
ダイエットスープ 基本の毒出し食材はこの3つ!
昆布
不溶性食物繊維であるアルギン酸やフコイダンが含まれ、便をやわらかくして排出しやすくします。また、老化を予防するヨードやイライラを防ぐカルシウムなどのミネラルも豊富。
干ししいたけ
不溶性食物繊維のβグルカンが豊富で、便のかさを増やし、腸のぜん動を促します。また、イライラ防止に働くビタミンD、糖質や脂質代謝に必要なビタミンB1、B2も多く含まれています。
切り干し大根
不溶性食物繊維のリグニンが多く含まれ、胃で水分を吸収してふくらみ、腸のぜん動を活発にして排便を促します。
ダイエットスープ 基本のレシピ
材料(5回分)
昆布:8g(5cm×3cmを5~6枚)
干ししいたけ:10g(2~3枚)
切り干し大根:10g
つくり方
- 干ししいたけ、昆布を水に浸す
鍋に水1Lを入れ、干ししいたけと昆布を浸す。やわらかくなるまで30分以上は浸しておくこと。 - キッチンばさみでこまかく切る
干ししいたけと昆布を取り出し、キッチンばさみでこまかく刻む。乾燥したままの切り干し大根も同様に刻む。 - 鍋に戻して沸騰直前まで加熱する
(2)を(1)の鍋に戻して中火にかけ、途中軽くアクを取り、沸騰直前に火を止める。
※食べ方ルール:1日1~3杯を継続してとる
1日1~3杯、食事といっしょにとって。特に、排泄のタイミングである朝が効果的。
よくかむことで胃腸の働きも活発になります。
乾物には食物繊維が豊富なだけでなく、うまみ成分もたっぷり入っているので、だしいらずでおいしいダイエットスープが簡単につくれます。しっかり食べて体に溜まった毒素を排出し、ぽっこりおなかを解消しましょう。
監修/柴田真希、取材・文/熊谷理子、渡辺律子<オフィスエール>、撮影/徳山善行