食事制限によるダイエットは、カロリーを抑えることに重点を置きがちですが、体をつくる材料となるアミノ酸が不足してくると、不調をきたすばかりか、やせにくい体質にもつながってしまいます。アミノ酸の働きをおさらいして、アミノ酸を味方につけるダイエットを実践しましょう。
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アミノ酸不足は脂肪ためこみ体質を招く
人間の皮膚や髪の毛などの組織はすべてたんぱく質からできています。そして、このたんぱく質の材料となるのがアミノ酸です。無理な食事制限によって体内のたんぱく質不足してくると、脂肪よりも先に筋肉が落ちてしまいます。すると基礎代謝量も下がり、脂肪の燃えにくい体質になるという悪循環に。一方、筋肉量を落とさずにダイエットを行えば、結果的にリバンウンドしづらい体質になれるともいえます。
脂肪を燃やしてくれるアミノ酸に注目!
アミノ酸は、体脂肪を分解するときに必要なリパーゼという酵素をつくる原料となります。数あるアミノ酸のなかでも、脂肪の燃焼を助けるなど、ダイエットに効果的なアミノ酸はアルギニン、リジン、アラニン、プロリンの4種類。リパーゼに働きかけて体脂肪の分解を活発にし、分解された脂肪を効率よく燃やす手助けもしてくれます。
それぞれのアミノ酸が豊富に含まれる食品は以下の通りです。
- アルギニン…豚肉・高野豆腐・湯葉・ごま
- リジン…カツオブシ・しらす・湯葉・きな粉
- アラニン…しじみ・あさり
- プロリン…麩・大豆・高野豆腐
アミノ酸を味方につける3つの生活習慣とは
アミノ酸のダイエット効果を高めるためのポイントは以下の3つになります。
ポイントその1~豚肉や納豆、鶏ささみと一緒に摂取
ビタミンB群、ビタミンB2とビタミンB6は、脂肪を燃焼させるのに役立ちます。美肌やツヤのある髪にもかかせない栄養素なので、ダイエット中の肌トラブルなども予防できますよ。ビタミンB2は豚肉や卵、納豆やレバー類に、ビタミンB6はバナナや鶏ささみ、まぐろなどに多く含まれています。アミノ酸が豊富な食材と組み合わせ、さらにたくさんの野菜も摂るよう心がければ、最強のダイエット食になるといえるでしょう。
ポイントその2~1駅分歩いてみよう!
アミノ酸を意識した食事で筋肉量をキープしつつ、きちんと運動して筋肉を動かすことも大切です。毎日の通勤、通学で1駅分歩いてみたり、エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使ったりすることを心がけてみましょう。
ポイントその3~運動前のアミノ酸で効率よく脂肪燃焼
運動前にアルギニン、リジン、アラニン、プロリンなどのアミノ酸を摂ると、脂肪の燃焼効率がよくなる、疲れを感じにくくなるといった効果もあります。運動前にアミノ酸が豊富な食事をしたり、サプリメントを摂取するのもいいでしょう。ただ、あくまでもサプリメントは補助的な役割と考え、あまり頼りすぎないようにします。
アミノ酸をきちんと摂って、脂肪の燃えやすい体質を手に入れましょう!
参照/『氷こんにゃくで満腹ダイエットレシピ』(学研パブリッシング)
撮影/安井真喜子 文/本間美加子