ダイエットに欠かせないのがバランスよく食べること。農林水産省が推奨する“食事バランスガイド”には、1日に「何を」「どれだけ」食べればいいのかが一目でわかるように、食事の組み合わせと量がコマの形であらわされています。でも、実際この通りに食べるのはなかなか難しいもの。食事バランスガイドのギモンを徹底解消すべく、管理栄養士の先生にお話をうかがいました。
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ダイエットは厳しくし過ぎず、でも節制するのがポイント
食事バランスガイドとは、1日に必要な食事を、主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物の5つの料理グループに分けてコマのイラストであらわしたもの。健康づくりを目的に、平成17年6月に厚生労働省と農林水産省が決定しました。食事バランスが崩れるとコマが倒れてしまうので、コマの上に位置する料理ほどしっかりと食べておくことが大切。
「食事バランスガイドは、野菜の量の目安を参考にしたり、主食、主菜、副菜、汁の組み合わせチェックなどに活用するといいでしょう」(管理栄養士・金丸絵里加先生)
毎日、バランスよく食べることが大切とわかってはいても、時には食べ過ぎてしまうことも…。ザセツせずにダイエットを継続していくポイントとは?
「ダイエット=食事管理は、自分の健康と美のために、ずっと続けていくことなので、やりやすい自分の方法を見つけていくことが何より大切です。あまり厳しくし過ぎず、でも節制するのがポイント。予定がわかっていて、3日後に友達とディナーコース料理を食べに行く!とわかっていたら、前日まで、いつもより食事量を少なくして調整してもいいんです。先に調整するか、後にするかも自分のやりやすい方法で行ってください」(金丸先生)
適量が大切! 食事のとり方のソボクなギモンを解消
Q.たんぱく質は、肉・魚・大豆製品・卵・乳製品と1日ですべてとらないとダメ?
A.1日ではなく1週間単位で考えればOK
たんぱく質は、1週間単位で朝・昼・晩とまんべんなくとるイメージで。毎食1食たんぱく質を組み合わせるように心がけるといいでしょう。
例)
月曜日:卵、魚、豆製品
火曜日:豆製品、肉、卵
水曜日:卵、豆製品、魚
木曜日:乳製品、肉、魚
金曜日:卵、乳製品、肉
Q.1日でこんなにたくさんの野菜をとるのは難しい…。野菜をたっぷりとるコツは?
A.できれば毎食食べましょう。常備菜や冷凍野菜も活用して
意識するのとしないのとでは大きな違いがあらわれます。外食であまり野菜がとれないとわかっているときには、朝食でたくさんとれるようにスムージーを飲む、野菜スープを多めに作ってとるなどの工夫を。煮ものやゆでたほうれんそうを冷凍しておくなど常備菜を活用するのも手。つけ合わせ一品の野菜料理が用意できるので、野菜の量が増えやすいです。野菜は生野菜より、ゆで野菜のほうがかさが減るので、加熱してたくさん食べるのがおすすめ。手軽な冷凍野菜を利用してもOK。外食では、できるだけ野菜がとれるような料理を選ぶと◎。
例)
マーボー豆腐→チンジャオロースにチェンジ
かき揚げそば→けんちんそばにチェンジ
いつもの定食→おひたしを追加
Q.ダイエット中でも、食事バランスガイドの通りに主食をとったほうがいい?
A.主食は1食につき、ご飯半膳~軽く1膳程度はとりましょう
ダイエット中でも、主食は極端に減らすことなく、毎食きちんと食べましょう。おやつや間食の食べ過ぎ、ドカ食いなどを予防することができます。
Q.果物を毎日食べると太るのでは?
A. 食事バランスガイドの適量を守ればOK
果物には、ビタミンや食物繊維が豊富に含まれています。果物を中心としてしまう食生活は太ることになりますが、食事バランスガイドにあるように適量を守ればOK。水分も多く含まれ、満腹感も得られるので、甘いお菓子などのし好品を食べるよりもおすすめ。意識して食べないとなかなか食生活にとり入れられないので、旬の果物を適量、おいしく食べる習慣を身につけてみては。
Q.「菓子・嗜好飲料は楽しく適度に」とあるけれど、おやつはどのくらい食べていい?
A. おやつは1日の摂取エネルギーの10%以内を目安に
成人の女性なら、おおよそ1800~2000kcalが1日の摂取基準なので、180~200kcalがし好品にあてられます。おすすめのおやつは、ナッツやフルーツ、豆類、イモ類、乳製品などほかの食事ではとりにくい栄養素がとれるようなもの。
例)
- ドライフルーツ
- ミックスナッツ(ローストした無塩)
- 焼きいもや干しイモ
- おからクッキー
- フルーツヨーグルト
- チーズ
アイスクリームやケーキ、チョコレートが食べたくなったら、「今日はおやつをガマンしたから、その分明日はチーズケーキ1個食べてもOK」など、ストレスをためないように続けることも必要。
バランスよく食べるコツを身につけて、上手にダイエットしていきましょう!
取材・文/eko