甘いものが食べたいけれど、なるべく太りたくない...。そんなときに気になるのが、和菓子と洋菓子の糖質やカロリーについて。どちらを選べば少しでも太らずに済むのでしょう。そこで、管理栄養士の大越郷子先生にうかがいました。
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糖質オフの観点から見ると…洋菓子のほうがベター
まずは、最近ブームの糖質オフ、の観点からおやつを分析してみると…
「お菓子で糖質が含まれるのは、主に甘味付けに使う砂糖と、小麦粉や白玉粉などが使われている生地や皮の部分です。これらが多いほど糖質量は多くなります。
和菓子は洋菓子よりヘルシーに思いがちですが、じつは糖質が多いのは和菓子のほうです。お団子を例に挙げると、生地に白玉粉を使い、あんこやみたらしあんには砂糖を使うので糖質をダブルでとることになります。
たとえば、洋菓子なら、生クリームのシュークリームは1個(45g)あたり176kcalで糖質は8.8g、カスタードクリームのシュークリームは1個(54g)127kcalで糖質12.4gです。一方、あんこのお団子は1本(80g)あたり161kcalで糖質が35.4g、みたらし団子は158kcalで糖質が35.9gと、洋菓子よりかなり糖質が多めです。
また、和菓子でもどら焼きの場合は、あんこに加えて、生地に小麦粉を使ううえ、さらにバターや牛乳や卵なども使うので脂質も多くなり、1個(80g)あたり227kcal、糖質44.5gと、カロリーが高く、糖質も多いので要注意です。
和菓子で比べれば、どら焼きよりはお団子のほうがまだ太りにくいと言えます」(大越先生)
一方洋菓子のデメリットとは…
では、洋菓子のほうが太りにくいのかというと、洋菓子は脂質が多いのでカロリーが高くなり、こちらも注意が必要です。
「シュークリームは、クリームに砂糖が入っていて、皮には小麦粉が使われていますが、皮が薄めのものが多いので、全体の糖質量は和菓子ほど多くありません。ただし、バターや卵、牛乳と、脂質が多い材料を使うので脂質が高くなります。中身に生クリームを使うシュークリームになると、さらに脂質の量が増えます。
たとえば、あんこやみたらしのお団子は1個あたりの脂質が0.3gですが、カスタードクリームのシュークリームは1個あたりの脂質が6.7g、生クリームのシュークリームは脂質が14.3gと格段に増えます。
糖質を考えると和菓子のほうが少ないのですが、脂質のとり過ぎも太りやすいので気をつけましょう。
シュークリームは、皮が厚いものや、表面に砂糖やクッキー生地やパイ生地などがのっているものは、その分糖質量が増えるので、ダイエット中に食べるなら、できるだけシンプルな薄い皮のものを選ぶのがベターです」
「これでは、結局どっちも食べられないじゃん!」と思ったあなた。ただし、ダイエット中でもおやつは1日に200kcal以内に抑えればOKと考えられています。つまり食べ過ぎないこと、どこに糖質や脂質が多いのかを知っておやつを選ぶこと、に注意しながら楽しむのがポイントです。
取材・文/和田美穂 写真/©jede-master-fotolia.com