トマトには抗酸化作用や、コレステロール値を改善してくれる働きなど、美容と健康にうれしい成分"リコピン"がたっぷり含まれています。さらに昆布と同じうまみ成分「グルタミン酸」の宝庫! このうまみ成分を手軽に引き出すコツとおすすめレシピを、管理栄養士の豊田愛魅さんに伺いました。
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トマトには醤油、味噌と同じうまみ成分がたっぷり
トマトのおいしさはうまみ成分グルタミン酸に加え、酸味と甘みのバランスがとれているところにあります。トマトケチャップなら糖分も含まれているので、ほんのり甘さも感じられます。適量であれば、いつもの砂糖の使用量が抑えられ、ダイエット中の人にもぴったり。また、うまみ成分がたっぷりなので、その分おいしく減塩もできます。
「トマトはイタリア料理のイメージが強いと思いますが、和食の基本調味料、しょう油やみそに含まれているグルタミン酸がたっぷりなので、和食とも相性抜群。生のトマト以外にも、トマトジュースやトマトケチャップを和食に活用すると、昆布などからダシを取らなくてもうまみがアップし、おいしい和食が作れますよ」(豊田愛魅さん)
トマトジュースで簡単♪ 作り置きレシピ
何といっても、手軽にうまみアップできるのがトマトジュース。
「野菜の栄養成分は、強固な細胞壁の中に入っているので、細胞壁を柔らかくするためには、こまかく砕いたり、加熱することが必須。その点、トマトジュースは、製造の過程で粉砕、加熱しているので、生のトマトと比較してリコピンの吸収率が3.8倍にもなるそうです(カゴメ調べ)。うまみアップだけでなく、賢く栄養成分も補えますね」(豊田愛魅さん)
サラダや海鮮丼にかけるだけ! パスタにあえたり、お肉にのせたり使い方は無限大!
トマトジュレ
約400ml分・全量で100Kcal
〈材料 作りやすい量〉
トマトジュース 200ml
ポン酢 100ml
粉寒天2g(1包)
水 100ml
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- 〈作り方〉
- ➀小鍋に水と粉寒天を加え、沸騰してから火を小さくして1~2分煮溶かす
- ➁ポン酢、トマトジュースを加え、よく混ぜて粗熱を取る。
- ③保存容器やバットなどに流し入れ、冷蔵庫で30分程冷やして固める。
※保存期間:3~4日
魔法の“トマト醤油ダレ”で煮物、炒め物がおいしく変身!
毎日トマトの献立を考えるのが手間、という人には作り置きのタレがおすすめ、と豊田さん。
「作り方は、トマトジュース100ml、お酒100ml、醤油100ml、砂糖(あれば、てんさい糖)100gをそれぞれで合わせ、一度沸騰させて冷やすだけ。1:1:1:1の比率なので作りやすい分量で試してみて。1度作ってしまえば、すき焼きの割り下、炒めもの、煮物にと幅広く使えます。保存は効きますが、5日以内に食べきるように」(豊田愛魅さん)
いまが旬のトマトをさまざまな料理に取り入れて、リコピンパワーをおいしく取り入れましょう。
文/大石結花 写真/豊田愛魅