日本ではお弁当といえば、もうずいぶん長いこと根付づいている文化。幼稚園に入園すれば、子ども用にいかにかわいいお弁当を作るかに力を注ぐし、大人の女性もダイエットや節約のためにヘルシーなお弁当を作ることがすでにブームになっています。そんななか、健康志向のアメリカでも日本のお弁当文化に触発され、「Bento」ブームが始まりつつあるのだとか。アメリカからの最新レポートをお届けします!
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日本のお弁当文化がアメリカでウケています
ヘルシーやダイエットのブームが続いているアメリカでは子どもから大人まで食に関する意識が高まってきています。学校や職場などに持って行くランチに対する考えもヘルシー志向で!と言う人が少なくありません。ファーストフード、ジャンクフード、外食などでランチを済ませるアメリカ人が多かった今までとは違い、自宅からヘルシーな自分好みのランチを手作りして持って行く人が増えています。またランチボックスは節約にもつながる点も注目を集めている理由です。
そんな人たちが今注目しているのが日本のお弁当文化。Bento Boxと言う言葉もここ近年使われ、日本食レストランのメニューには必ずと言っていいほど「お弁当」という言葉を見つける事ができ、幕の内弁当風の物が提供されています。好きなおかずをいろいろ詰めて栄養バランスを考える日本のお弁当が健康に良いと考えられているのです。
Bentoはすでにアメリカで通じる言葉へと進化しています。一昔前のアメリカのランチボックスと言えば、茶色い紙袋やブリキのボックスにリンゴやバナナ、パンにマヨネーズをタップリ塗ったハムとレタスのサンドイッチ、ポテトチップスなどをドンと無造作に入れて「はいっ、終わり!」が常でした。これでは栄養価も偏ってしまいますし、腹持ちも良くありません。そこで登場したのが日本のお弁当からヒントを受けたランチボックスなのです。
アメリカのお弁当箱はこんなにかわいくておシャレ
最近では、以前のアメリカのランチボックス事情では考えられないような、種類豊富な食べ物を入れてランチを作る家庭が増えています。メイン、サブ、デザートなどで栄養バランスを重視しているのはもちろん、見た目の鮮やかさをフルーツや野菜で演出し、どうおいしく見せるのか詰め方や並べ方などに工夫を凝らしています。その影響で野菜嫌いや偏食が少なくなった!なんて声も聞こえるほどです。
ランチボックスを持ち運ぶための入れ物も色鮮やかでかわいらしく、子どもたちが喜ぶようなおシャレなタイプが目につきます。ランチボックスに力を入れている企業は日本でその昔、食器素材として使われていたステンレスに着目しています。その理由は錆びにくい、耐食性が強い、有害物質を使わず製造されている、壊れにくい、再利用できるランチボックスなのでゴミにならず環境に優しいなど、利便性以外にエコにも貢献しています。
ショップで見つけたランチボックス関連商品
どうしたらアメリカで手作りランチが浸透する様になるのか?
そこで目をつけたのが子どもたちが学校に持って行くランチをもっと華やかに楽しく!と言うことで先にご紹介したステンレスのランチボックスや、何種類ものおかずや果物を詰められるプラスティックの製品など豊富な種類が発売されるようになりました。
ランチ時の栄養バランスを良くするために幾つもの食べ物を入れられる仕切りがあったり、各サイズ揃って持ち運びや食べ終わった後の収納に便利なコンティナなどが続々登場しています。用途によって液体をしっかり密封するもの、サラダを入れドレッシングの容器も付属されているものなどランチが楽しくなるアイディア商品もどんどん新登場しています。
最近では小さなお子さんに便利なストロー付きのボトルの蓋部分に小さなスナックやフルーツを入れられるタイプも人気です。食品を傷めないために必要な保冷剤もかわいらしい動物の形をした物ができるなど、日々アイディア商品が市場に出回っています。それらを踏まえて、今後もっと話題になるであろうアメリカのランチボックスから目が離せません。
文/脇方真由美、ホリ・コミュニケーション
写真/PlanetBox®