収穫の季節・秋は、さまざまな食べ物がおいしくなる季節。なかでも女性が特に大好きな、秋の味覚の代表が、さつまいも、栗、かぼちゃの3つ。
"太りそう......"と思いつつ、つい食べてしまうものですが、気になるのがカロリーや糖質量。この3つの中で、実際、一番太りやすいのはどれでしょうか? 管理栄養士の大越郷子先生にうかがいました。
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糖質量がいちばん多いのは…?
いも、栗、かぼちゃ。どれも甘くてほくほくしていて、特に女性は好きな人が多い食材です。食事としてもおやつとしても、つい選びがちになってしまいます。
「さつまいもも栗もかぼちゃも、もともと糖質が多いので、たくさん食べたり、食べ方によっては太りやすい食材といえます。
まず、さつまいもは、100gあたり134kcalで、糖質は29.7gと、糖質が多めです。いもごはんや、大学いもなどにすると糖質をダブルでとることになり、太りやすいので要注意。ただ、さつまいもは、便秘改善にいい食物繊維や、むくみ解消にいいカリウムなどが多く含まれるので、高カロリーのスナック菓子や、糖質も脂質も多い洋菓子を食べるよりは、栄養がとれてヘルシー。食べ過ぎず、素材のままとるなら体にいいおやつと言えます。じわじわと時間をかけて焼く焼きいもにすると、甘みが増して満足感も高いのでおすすめです。
また、栗は、和栗の場合、100gあたり164kcalで糖質は32.7gと、カロリーも糖質もかなり多めです。食べる個数にもよりますが、むき栗が1粒約20gくらいなので、5粒ほどで上記のようなカロリーと糖質をとることになります。とはいえ、基本的におやつのカロリーは200kcal以下に抑えるといいと言われているので、むき栗を5粒ほど食べる分には、ヘルシーなおやつと言えます。栗も、食物繊維やカリウムのほか、代謝を助けるビタミンB1やビタミンB2も豊富です。ただしい、栗ごはんにすると糖質を重ねてとることになります。また、中国栗を使った甘栗は、100gあたり222kcal、糖質は40gと高めなので、これらは食べ過ぎに注意が必要です。
かぼちゃについては、100gあたり91kcalで、糖質は17.1gと、カロリー、糖質とも3つの中では少なめです。ただ、かぼちゃは煮物にして食べることが多く、その場合、200gくらいの量を食べてしまうことも。また煮物は、砂糖を多く加えるため、さらに糖質が増え、太りやすいので食べ過ぎはNG。かぼちゃは、食物繊維や、粘膜を保護するビタミンA、抗酸化作用があるビタミンEが多く、栄養価が高い食材です。シンプルに焼いたり、サラダにそのまま混ぜるなど、素材の味をいかして、糖質が多い調味料を使わない料理でとるのがおすすめです。
さつまいもも栗もかぼちゃも、適量食べるなら体に良いものです。食べ方を工夫して、旬のおいしい季節に、ほっこりとしたやさしい味わいを楽しみましょう」(大越先生)
さつまいも、栗、かぼちゃのカロリーと糖質量ランキング(100gあたり)
カロリー 糖質
中国栗・甘栗 222kcal 40.0g
和栗 164kcal 32.7g
さつまいも 134kcal 29.7g
かぼちゃ 91kcal 17.1g
取材・文/和田美穂 写真/© Nishihama‐fotolia.com