料理の味つけは、砂糖に酒、しょうゆも加えて…と、足し算してしまいがち。何気なく使っている調味料が糖質量やカロリーを押し上げる原因になっていることも。そこで、ダイエット中の味つけのコツを管理栄養士の大越郷子先生にうかがいました。
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こってり、甘辛い味はNG
肉やご飯、スイーツなどの糖質やカロリーは意識していても、調味料の糖質やカロリーは見落としていませんか? 砂糖やみりん、はちみつなどの甘い調味料をはじめ、トマトケチャップ、ソース、焼肉のたれ、オイスターソースなどは隠れ糖質&カロリーに気をつけたい食材なので、使うときは少量に。容器から直接鍋などに入れるのはやめてきちんと計量し、使いすぎを防ぐのも鉄則です。
「塩は糖質ゼロなので、糖質が気になる人は塩でシンプルに調味するのがおすすめです。
しょうゆ味にすると、みりんや砂糖もいっしょに使うことになり、その分の糖質やカロリーもついてきてしまいます。たとえば、鶏肉は糖質ゼロの食材ですが、甘辛い照り焼きにするよりは、塩焼きにしたほうが糖質をカットできます。焼きとりも同じく、たれではなく塩で楽しみましょう。
豚肉も、ポークソテーならOKですが、ケチャップを使うポークチャップとなると糖質量がぐっとアップしてしまいます」(大越先生)
以下、例に挙げた肉のおかずの、ひとり分の糖質量とエネルギー量をまとめました。味つけによる数値の違いをチェックしてみましょう!
鶏の塩焼き 糖質量 0.0g 245kcal (鶏肉1/2枚で算出)
鶏の照り焼き 糖質量 10.1g 295kcal (鶏肉1/2枚で算出)
焼きとり(塩) 糖質量 2.3g 136kcal (ねぎも加え、2本分で算出)
焼きとり(たれ) 糖質量 9.1g 161kcal (ねぎも加え、2本分で算出)
ポークソテー 糖質量 0.6g 433kcal (豚厚切り肉ソテー用1枚で算出)
ポークチャップ 糖質量 11.3g 485kcal (豚厚切り肉ソテー用1枚で算出)
お酢の使い方にも落とし穴が!
暑い時季は、酢のものなどのさっぱりした料理が食べたくなりますが、酢を使うときにも注意が必要です。
「酢には血流を改善して代謝をアップさせる働きのほか、減塩や疲労回復効果、消化吸収を促すなど体にいい効果があります。調理効果としても、肉をやわらかくする、いわしなどの魚を煮ると骨までやわらかくなる、魚の臭みを消す、静菌作用があるなど優秀です。ダイエット中でもおすすめの調味料ですが、味つけの際には甘味とのバランスが必要なので、砂糖などの甘い調味料が付随してきます。甘味をしっかり感じるまで加えてしまうと、使いすぎる場合もあるので気をつけてください。ちなみに、ドリンクタイプのお酢も甘味が入っているので飲みすぎないようにしましょう。
唐辛子やカレー粉などで辛味をつけたり、ハーブで香りづけしたりするのもダイエッターにおすすめの味つけです。香りや酸味、辛味があったほうが料理にメリハリがついて献立も立てやすくなります」(大越先生)
このように、ちょっとした味つけのコツを押さえるだけでもやせ効果はアップするので“ちりつも”ダイエットでムリなくキレイを目指しましょう!
取材・文/鹿野育子