たんぱく質摂取といえば、筋肉づくりというイメージが先行しがちですが、じつは美容にも深い関わりがあります。たんぱく質は“プロテイン”という商品名で市販されていますが、植物性たんぱく質であるソイプロテインには女性にうれしいイソフラボンや食物繊維が豊富ですし、女性が積極的にとりたい栄養素の筆頭です。今回の○×クイズはたんぱく質と美容についてです。女性がキレイになれる摂取の方法についてもまとめていきます。
Contents 目次
Q たんぱく質は、筋肉だけではなく、髪や爪、肌、骨などの体の材料となる
【正解○】
筋肉はもちろん、内臓、骨、血液、髪の毛、皮膚、爪に至るまでたんぱく質からできています。
体内の構成成分と各部位のたんぱく質の割合は、脳のうち約45%、腸のうち約65%、心臓のうち約60%、骨のうち約30%がたんぱく質からできています。
また皮膚は約60%、髪は80〜90%、爪は80%がたんぱく質で構成されており、美容にとってもたんぱく質は重要だということがわかります。
参考文献:厚生労働省「実践的指導実施者研修教材」
Rainer Flindt著『数値でみる生物学 生物に関わる数のデータブック』 (丸善出版)
Q たんぱく質はインフルエンザや風邪のウイルスと戦う抗体の材料となるので、
免疫力を高めるにはたんぱく質をとることが大事だ
【正解○】
たんぱく質は、ウイルスや細菌など外敵から身を守る免疫細胞などの主成分です。適切なたんぱく質摂取により免疫機能を高めることができます。
女性がキレイになるたんぱく質摂取の方法は…?
たんぱく質は筋肉づくりだけでなく、肌や髪、免疫にも欠かせないものです。
神奈川工科大学の佐々木 一先生は、たんぱく質の特性を以下のように説明します。
「植物性たんぱく質である大豆たんぱく質は、美容にうれしいイソフラボンや食物繊維も一緒にとれます。
そして最新の研究では、動物性たんぱく質と一緒にとると筋委縮を抑える働きが確認されています。
一方、動物性たんぱく質であるホエイたんぱく質やカゼインたんぱく質は、体内で作ることができない必須アミノ酸がバランスよく含まれており、筋肉合成を活性化するロイシンも含んでいます。
特にホエイたんぱく質は、サルコペニア(加齢や疾患により筋肉量が減少すること)の原因となる炎症を抑制することで、 筋肉の再合成をサポートしてくれます」。
美容には植物性と動物性の両方が必要。
植物性と動物性をダブルで一緒にとることで、相乗的に健康効果が得られます。
「たんぱく質は 1日 3食きちんととることが大切で、美容や健康のためには 植物性たんぱく質と動物性たんぱく質の両方を一緒にとるのが理想的です。
しかし現実の生活では、一度の食事で両方のたんぱく質を適量とることはとても難しいです。余計なカロリーをとりすぎてしまうという声も聞かれますが、賢く効率的に摂取するためには、健康食品の活用も有効ですね。
体調を崩しやすいときには、しっかりたんぱく質をとって体調管理に役立ててください」。
ダイエット中に肌が荒れたり髪がボサボサになったりした、とよく言われますが、キレイにやせるには、植物性、動物性のたんぱく質が必要です。バランスよく摂取するようにしたいですね。
資料提供:キューサイ株式会社
文/庄司真紀