本能的な空腹や満腹を感じるには、ふだんから体を自然に近い状態にしておくことが大切。たとえばおやつでも、ナッツ類など原型に近い、自然な食べものを選び、加工食品は少なめにして。
ダイエットを成功させるには、食事と上手に付き合うことが大切です。
「食生活の乱れで太ってしまうのは、惰性やなんとなく食べる習慣だけでなく、偏食やムリな食事制限などで代謝に必要な栄養が足りていないことも大きな原因です。このダイエットを妨げる栄養不足は、空腹と満腹のスイッチの切り替えがうまくいかないことで起こるのです」
空腹と満腹スイッチをきちんと切り替えるには、外からの情報や習慣などにとらわれず、『心から食べたいもの』を『食べたいとき』に、『ガマンせず』食べるという、下で紹介する3つのルールがポイントに。
「食べることは一生続くことで、体型や気分にも大きく作用します。これまでの食事で、ただなんとなく食べていた人、ガマンすることが多かった人は、一度食生活を見直してみるとよいでしょう」
Contents 目次
1 本当の空腹と満腹の感覚を覚えよう
おなかが鳴ったら空腹と思いがちだけど、それは間違い。
「おなかが鳴るのは、胃がカラになってもとのサイズに戻るときのサイン。そこで食べると、また胃はふくらみ、ずっと大きいサイズに。本当の空腹は胃がカラになった後、“○○が食べたい!”と具体的に食べものが浮かぶときです。逆に満腹は体だけでなく心も満足していて、どんな食べものを見ても食べたくないという状態。この感覚を覚えないと食欲は乱れる一方です」(伊達先生)
2 生活リズムや環境に合わせて食べよう
1日3回、決まった時間に食べたほうがやせるというけど……。
「人間の食欲は本能なんです。その本能を無視して、変に頭で考えて食べるから太るんです。たとえば、朝おなかがすかない人はムリに朝食を食べなくてもOK。そのぶん、昼食をきちんと食べればいいのです。みんながみんな毎日同じ行動をとっているわけではないので、食べたいタイミングは生活リズムや環境によって違うはず。自分の腹時計に合わせて食べるようにしましょう」
3 空腹←→満腹スイッチを鈍らせる“ガマン”はしない
“本当は○○が食べたいけど、太るからガマンしている”なんて経験、ダイエッターなら誰しも思いあたるはず。
「本当に食べたいならガマンしないで食べてOK。ムリにガマンするから、あとで食欲が暴走してドカ食いするのです。やせるためにと、食べたくもないのに低カロリーなものを選ぶより、“幸せだなぁ”と思えるものをきちんと食べるようにしましょう。そうすれば、自然と味覚が変わってきて、食欲も整うようになるのです」
監修/伊達友美、取材・文/オフィス・エール