これまで2万人以上を美ボディに導いてきた、“ダイエット王子”こと小山圭介さんが、ダイエットのお悩みや疑問に回答! 今回は、低糖質ダイエットに「向いている人」と「向いていない人」の違いについて、お話をうかがいます。
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今回のお悩み
ごはん、パン、麺類が大好きで、甘いものもよく食べています。
低糖質ダイエットをはじめてみたいのですが、ずっと続けられるか不安で…。
自分が低糖質ダイエットに向いているかは、どう判断すればいいのでしょうか?
糖質オフが向いているのは「これからダイエットをはじめる人」
こんにちは。ダイエットトレーナーの小山圭介です。
低糖質ダイエットについては、専門家によってさまざまな意見があります。僕のこれまでのダイエット指導の経験では、低糖質ダイエットを長期間続ける場合、「向いている」「向いていない」をはっきり分けるのは難しいと考えています。
というのも、子どもの頃からごはんを主食にしてきた人にとって、主食を完全に抜く厳しい糖質制限を長期間続けるのは難しいからです。
また、糖質は、体内ですばやくエネルギー(熱)になったり、運動後の筋肉の回復を助けたりする働きもあり、長期間の厳しい糖質制限で代謝が落ちることも考えられます。
そのため、低糖質ダイエットは“導入”の1か月だけ、糖質をとり過ぎている食生活のリセットのために実践するとよいでしょう。
例えば、次のようなタイプの人です。
<低糖質ダイエットが向いているタイプ>
□これからダイエットをはじめる
□むくみやすい
□丼物、麺類など単品メニューをよく食べる
□ごはん、麺などを大盛りにすることがある
□お菓子を毎日食べている
□糖分の入った甘い飲みものをよく飲む
糖質は体内で水分と結合して筋肉などに蓄えられますが、最初の1か月に糖質を制限することで余分な水分が抜け、むくみがとれて体重が1.5kgほどダウンする人も見られます。
反対に、次のような人は、糖質をこれ以上制限する必要がないといえます。
<低糖質ダイエットが向かないタイプ>
□仕事で外回りをしていてよく歩くなど、日常生活の活動量が多い
□筋トレ、ジョギングなど運動習慣がある
□過去に糖質制限でめまい、倦怠感などの不調を起こしたことがある
□1食の主食の量は、ごはん茶碗1杯分、麺1玉程度
□お菓子、甘い飲みものは、ほとんどとらない
筋肉作りには、たんぱく質だけではなく「糖質」も必要
ダイエットの導入に糖質を制限する場合、お菓子、飲みものなど嗜好品の糖質から減らしていきましょう。主食は、完全に抜くとストレスになってしまうので、朝昼は適量(ごはん茶碗1杯など)をとり、夜は量を控えめにします。
そして、筋肉など体の材料になる「たんぱく質」、代謝などに関わる「ビタミン・ミネラル」を意識的にとることも大切です。
筋トレをして筋肉量アップを目指している場合、糖質を控え過ぎないようにしましょう。たんぱく質とともに、良質な糖質(ごはん、いも、豆類などのデンプン)、ビタミン、ミネラルをとることで、運動時のエネルギー代謝や筋肉の回復がスムーズになります。
1か月の糖質オフの後は「脂質オフ」の食生活に切り替えを
低糖質ダイエット1か月後からは、お菓子は控えつつ、朝昼夜の主食を「ごはん1杯」など適量にし、“脂質オフ”の食生活に変えていきましょう。
揚げものなどの油脂を多く使う料理、肉料理ばかりに偏らないようにします。また、パスタ、パンなども脂質が多くなりがちなので、主食はごはんをメインに。
ただし、魚介類のDHA、EPAなどの良質な脂質は健康によい影響をもたらすので、積極的にとりましょう。
さらに、食品添加物が含まれる加工食品に偏らないよう、生鮮食品を中心としたナチュラルな食生活を心がけることも大切です。
このように、ダイエットの導入に糖質のとり過ぎをリセットしたうえで、余分な脂質をオフしましょう。食生活の乱れがだんだん整い、甘いもの、脂っこいものを欲しない健康的な嗜好に変化していきます。
取材・文/掛川ゆり